【16末ー18世紀前半 バロック】
「エウリディーチェ」Peri & Caccini, 1600
現存する最古のオペラ。伊詩人リヌッチーニが台本、ペーリとカッチーニが作曲。
- L'Orfeo「オルフェオ」Monteverdi (伊 1567-1643), 1607 Munich 14@Prinz
最初の本格的なオペラ。ギリシア神話。
- ●Il ritorno d'Ulisse in patria「ウリッセの帰郷」Monteverdi, 1640 Munich 01@Prinz
ギリシア神話。英雄オデュッセウスが妻ペネロペイアのもとに帰還し、求婚者たちを射殺し、息子テレマコスとも再会する。
- ●L'incoronazione di Poppea「ポッペアの戴冠」Monteverdi, 1642 Munich 97@Prinz
バロック・オペラの最高傑作。
ローマ皇帝ネロの愛人ポッペアが皇后オクタヴィアを追い出しその地位を奪う。家庭教師セネカも自殺。
- Orpheus「オルフェウス」Luigi Rossi (伊 1597-1653), 1647 London 15
フランスで上演された最初のイタリア・オペラ。ギリシア神話。
Giasone (Jason)「ジャゾーネ」Cavalli (伊 1602-1676), 1649
作者最大の成功作。ギリシア神話のイアソン(メデイアの夫)。
- La Calisto「カリスト」Cavalli, 1651 05
ギリシア神話のカリスト、ゼウスに惚れられヘラに嫉妬されて熊にされた。
- Hipermestra「ヒュペルムネーストラー」Cavalli, 1658 Glyndebourne 17
ギリシア神話。アルゴスの50人娘の長女で、エジプトの50人の息子のリュンケウスと結婚し、唯一父を裏切り夫を殺さなかった。
L'Orontea「オロンテーア」Cesti (伊 1623-1669), 1656 [London14]
アンドレーア・チッコニーニの戯曲に基づく。
Cadmus et Hermione「カドミュスとエルミオーヌ」Jean-Baptiste Lully リュリ (1632-87) 1673
オウィディウスの「変身物語」による。台本フィリップ・キノー。トラジェディ・リリックの導入。
- Medee「メデア」Marc-Antoine Charpentier (仏 1643-1704), 1693 ENO 13
ギリシア神話。17世紀の最も優れたフランス・オペラ。
- ●Dido and Aeneas「ディドとエネアス」Henry Purcell (英 1659-95), 1688 Barbican
ローマ神話。イギリスのバロックオペラの記念碑的作品。
- The Fairy-Queen「妖精の女王」Purcell, 1692 Glyndebourne 09
シェイクスピア「真夏の夜の夢」に基づく。
- Hippolyte et Aricie「イポリトとアリシー」Jean-Philippe Rameau ラモー (仏 1683-1764), 1733 Glyndebourne 13
ラシーヌの悲劇「フェードル」(代表作)に基づく。作者最初のオペラ。
フェードルが夫テゼーの留守中に義理の息子イポリートに恋をする。
- Les Indes galantes「優雅なインドの国々」Jean-Philippe Rameau, 1735-36 Munich 16
「愛が全ての国を支配する」というテーマのオムニバス。
- Agrippina「アグリッピーナ」Haendel (独→英 1685-1759), 1709 - Munich 19
- ●Rinaldo「リナルド」Haendel, 1711 Munich 00@Prinz 英国活動を決めた一作
十字軍の英雄リナルドが、イスラム教徒の女王Armida(とエルサレム王Argante)に恋人Almirenaを誘拐され誘惑されるが。
Il pastor fido「忠実な羊飼い」Haendel, 1712
Teseo「テセオ」Haendel, 1713
Ottone「オットーネ」Haendel, 1723
- ●Giulio Cesare in Egitto「エジプトのジュリアス・シーザー」Haendel, 1724 Glyndebourne 05 [Munich94] 最盛期
ローマの将軍シーザーが、ポンペオとコルネリアの息子セストにトロメオ王を討たせ、クレオパトラを王位につける。
Tamerlano「タメルラーノ」Haendel, 1724
- Rodelinda, Regina de' Longobardi「ロデリンダ」Haendel, 1725 ENO 14 [Munich03]
Poro「ポーロ」Haendel, 1731
Acis and Galatea「ナチスとガラテア」Haendel, 1732 [Munich01@Cuvillies]
- Orlando「オルランド」Haendel, 1732 Munich 06
騎士オルランドがDorindaの客人Angelica(恋人Medoro)に失恋し狂気に陥るが、Zoroastroの魔術?により正気を取り戻す。
- Ariodante「アリオダンテ」Haendel, 1734 Munich 00 Munich
騎士アリオダンテがスコットランド王女Ginevrasとの結婚を将軍Polinesso(とその恋人Dalinda)の策謀でひきさかれるが。
- Alcina「アルチーナ」Haendel, 1735 Munich 05@Prinz
ルドヴィーコ・アリオストによる叙事詩「狂えるオルランド」を題材。ルッジェーロが魔女アルチーナの元を去る
- Berenice「ベレニーチェ」Haendel, 1737 London 19
Alexander's Feast「アレクサンダーの饗宴」Haendel, 1736 オラトリオ
- Xerxes (Serse)「セルセ(クセルクセス)」Haendel, 1737 Munich 96
ペルシャ王セルセ(婚約者アマストレ)が弟アルサメネの恋人ロミルダ(妹アタランタ)に恋してしまい奮闘するが。1幕「Ombra mai fu」
- Saul「サウル」Haendel, 1738 Munich 03 オラトリオ
サムエル記。イスラエルの初代王サウルが嫉妬にかられて転落し戦死し、英雄ダビデが後を継ぐ。
- Israel in Egypt「エジプトのイスラエル人」Haendel, 1738 オラトリオ
出エジプト記(1部)、モーセの歌(2部)。
- ●Messiah「メサイア」Haendel, 1741 Oxford Barbican
オラトリオ。キリストの降誕(1部)、受難と贖罪(2部)、復活(3部)。
Belshazzar「ベルシャザール」Haendel, 1745 オラトリオ
Judas Maccabaeus「ユダス・マカベウス」Haendel, 1748 オラトリオ
Solomon「ソロモン」Haendel, 1748 オラトリオ
Theodora「テオドラ」Haendel, 1750 オラトリオ [London23]
- Jephtha「イェフタ」Haendel, 1752 WNO 03 オラトリオ
聖書の「士師記」第11章に基づく。イスラエルの指導者イェフタが娘を捧げる決意をする。
- L'Olimpiade「」Vivaldi, ?? London
【18世紀 ドイツ・古典派】
- Mitridate, re di Ponto「ポントの王ミトリダーテ」Mozart, 1770 Munich 11@Prinz London 91
作者最初のオペラ・セリア。ローマとのミトリダテス戦争(BC88-63)。
- Lucio Silla「ルーチョ・シッラ」Mozart, 1772 Salzburg 13
ローマの軍人ルキウス・コルネリウス・スッラ。女好きの独裁者だがジュニアを愛して変わる。ジュニアの三つのアリア。
Idomeneo「イドメネオ」Mozart, 1781
トロイア戦争後のクレタ島が舞台。
- ●Die Entfuehrung aus dem Serail「後宮からの逃走」Mozart (Austria 1756-91), 1782 Munich 03 Berlin 16
ブレッツナーの台本をゴットリープ・シュテファーニが改作。
16世紀のトルコを舞台に、スペイン貴族ベルモンテが恋人コンスタンツェを救出する物語。
- ●Le nozze di Figaro「フィガロの結婚」Mozart, 1786 Munich 97 Munich Vilnius 10 Munich 17 London 06
仏劇作家ボーマルシェ(1732-99)の喜劇。前作「セビーリャの理髪師」の後編。ロレンツォ・ダ・ポンテの伊語台本。
アルマビバ伯爵、夫人らの、伯爵の下僕フィガロと結婚する侍女シュザンヌの初夜権をめぐる恋愛喜劇。
- ●Don Giovanni「ドン・ジョバンニ」Mozart, 1787 Munich 94 London 02 WNO 96 London新演出 14 Frankfurt 14 London London
スペインのドン・ファン伝説をもとに、ロレンツォ・ダ・ポンテの伊語台本で喜劇と銘打たれる。
女を口説いては捨ての主人公ドン・ジョバンニが天罰を受ける物語。
- ●Cosi fan tutte「コシ・ファン・トゥッテ(女はみんなこうしたもの)」Mozart, 1790 Munich 93 London 95 London新演出 16
典型的なオペラ・ブッファ。ロレンツォ・ダ・ポンテの伊語台本。
ナポリの美人姉妹フィオルディリージとドラベッラの婚約者フェルランドとグリエルモが変装して貞節を試す物語。
- ●La clemenza di Tito「皇帝ティートの慈悲」Mozart, 1791 Paris 97 [Munich99]
伊劇作家メタスタージオ(1698-1782)の台本をマッツォーラが改作。
ローマ皇帝ティートを愛するヴィッテリアが、彼女を慕うセストに皇帝暗殺を依頼するが。
- ●Die Zauberfloete「魔笛」Mozart, 1791 Munich 78 Munich London 03 London Sydney 12 Berlin 94
ジングシュピール(歌入り芝居)。興行師兼作者・俳優シカネーダーの台本といわれる。
古代エジプトが舞台のファンタジー。王子タミーノと鳥人間パパゲーノが試練をうけてパミーナおよびパパゲーナと結ばれる。
Il mondo della luna「月の世界」Joseph Haydn (墺 1732-1809), 1777
喜劇作家カルロ・ゴルドーニのイタリア語の戯曲に基づく。
- Orlando paladino「騎士オルランド」Joseph Haydn, 1782 Munich 18
騎士オルランドがアンジェリカに片思いするが、魔女アルチーナに記憶を奪われるというギャグ。
- ●Fidelio「フィデリオ」Beethoven (独 1770-1827), 1805 Munich 99 Munich London 00 London新作 20
仏ブイイの原作、ゾンライトナーの独語台本。権力への抵抗と夫婦愛を描く。
刑務所長ピツァロによって不当に捕われた夫フロレスタンを、妻レオノーレが男装してフィデリオと名乗り救い出す英雄物語。
【19世紀イタリア】
- ○Il matrimonio segreto「秘密の結婚」Cimarosa (伊 1749-1801), 1792
ロッシーニ登場までのオペラ・ブッファ第一人者。
- Demetrio e Polibio「デメートリオとポリービオ」Rossini, 1809/12 Pesaro 10
La cambiale di matrimonio「結婚手形」Rossini, 1810 [Pesaro20]
- L'equivoco stravagante「ひどい誤解」Rossini, 1811 Pesaro 19
- L'inganno felice「幸せな間違い」Rossini, 1812 Pesaro 94 1幕セミセリア
- Ciro in Babilonia「バビロニアのチロ」Rossini, 1812 Pesaro 12 Pesaro
La scala di seta「絹のはしご」Rossini, 1812
- La pietra del paragone「試金石」Rossini, 1812 Pesaro 02
- L'occasione fa il ladro「成り行き泥棒」Rossini, 1812 Pesaro 87 1幕
- Il Signor Bruschino「ブルスキーノ氏」Rossini, 1813 Pesaro 12 1幕
○Tancredi「タンクレーディ」Rossini, 1813
作者初の本格オペラ・セリア。台本はヴォルテールの悲劇を元にガエターノ・ロッシが執筆。
- L'italiana in Algeri「アルジェのイタリア女」Rossini, 1813 Pesaro*2 13
- Aureliano in Parmira「パルミーラのアウレリアーノ」Rossini, 1813 Pesaro 14
- Il turco in Italia「イタリアのトルコ人」Rossini, 1814 Munich 07.7@Prinz Munich Aix-en-provence 14 London 05 Pesaro*2 16 Munich
Sigismondo「シジスモンド」Rossini, 1814
Elisabetta, regina d’Inghilterra「英国女王エリザベッタ」Rossini, 1815 [Pesaro21]
- Torvaldo e Dorliska「トルヴァルドとドルリスカ」Rossini, 1815 Pesaro 17
- ●Il barbiere di Siviglia「セビーリャの理髪師」Rossini (伊 1792-1868), 1816 Munich 89 Munich Pesaro 14? London 05 Berlin 68 Pesaro新演出 18
19世紀最高のオペラ・ブッファ。仏劇作家ボーマルシェの喜劇。台本チェザーレ・ステルビーニ。
アルマビバ伯爵、良家の娘ロジーヌ、後見人バルトロ、かつての下僕で理髪師フィガロの恋愛喜劇。
- La Gazetta「新聞」Rossini, 1816 Pesaro*2 15
- Otello「オテッロ」Rossini, 1816 Milan 15 [Pesaro22]
- ●La Cenerentola「シンデレラ」Rossini, 1817 Munich 80 Munich
シャルル・ペロー再話。継母でなく継父、ガラスの靴でなくブレスレット。
- La gazza ladra「泥棒かささぎ」Rossini, 1817 Pesaro 07
- Armida「アルミーダ」Rossini, 1817 Pesaro 14
Adelaide di Borgogna「ブルゴーニュのアデライーデ」Rossini, 1817 [Pesaro23]
Mose in Egitto「エジプトのモゼ」Rossini, 1818 Pesaro
- Adina「アディーナ」Rossini, 1818/26 Pesaro*2 18
- Ricciardo e Zoraide「リッチャルドとゾライデ」Rossini, 1818 Pesaro*2 18
Ermione「エルミオーネ」Rossini, 1819
Eduardo e Cristina「エドゥアルドとクリスティーナ」Rossini, 1819 [Pesaro23]
- La Dame du Lac「湖上の美人」Rossini, 1819 Paris 10 London 13 Pesaro*2 16
Bianca e Falliero「ビアンカとファリエーロ」Rossini, 1819
Maometto secondo「マオメット2世」Rossini, 1820/22
- Matilde di Shabran「マティルデ・ディ・シャブラン」Rossini, 1821 Pesaro 04 Pesaro
Zermira「ゼルミーラ」Rossini, 1822
- Semiramide「セミラーミデ」Rossini, 1823 Munich 17 London London Pesaro*2 19
イタリアでの最後のオペラ
- Il viaggio a Reims「ランスへの旅」Rossini, 1825 Pesaro*2 01 Pesaro Pesaro Sydney
シャルル10世の戴冠式のためのカンタータ
- Le siege de Corinthe「コリントスの包囲」Rossini, 1826 Pesaro 17
『マホメット2世』の改作
Moise et Pharaon「モイーズ」Rossini, 1827 [Pesaro21]
『エジプトのモーゼ』の改作
- Le Comte Ory「オリー伯爵」Rossini, 1828 Milan 14
[Pesaro22]
『ランスへの旅』から流用
- ●Guillaume Tell「ウィリアム・テル」Rossini, 1829 Pesaro*3 13 London 15 Munich 14
独劇作家シラーの戯曲に基づく。作者最後のオペラ。4幕グランド・オペラ
- Il Paria「パーリア」Donizetti, 1829 Barbican -
階級の違いによる恋愛悲喜劇。
- ●Anna Bolena「アンナ・ボレーナ」Donizetti (伊 1797-1848), 1830 Munich 95 WNO 13
女王三部作。台本フェリーチェ・ロマーニ。
アンナ王妃が、エンリコ王が侍女で親友のジョバンナと結婚するために、罠にかけられ気が狂い獄死。
史実は、英王ヘンリー8世の妃アン・ブリン。エリザベス1世の母。もと王妃の侍女で、男子の生まれなかった王妃から略奪婚。のちに貫通容疑で処刑。
- ●L'Elisir d'amore「愛の妙薬」Donizetti, 1832 Wien 80 London 12 Hamburg 77 Zurich 10 London Munich 09
原作はオベールのオペラ「媚薬」。台本フェリーチェ・ロマーニ。
地主の娘アディーナ、純朴青年ネモリーノ、ベルコーレ軍曹、惚れ薬をめぐる恋愛喜劇。
2幕「Una fortiva lagrima 人知れぬ涙」
- Lucrezia Borgia「ルクレツィア・ボルジア」Donizetti, 1833 Munich 09 Munich Munich Munich*2
史実ではローマ教皇アレクサンデル6世の娘で父と兄に政略結婚させられる。夫はエステ家のアルフォンソ、フェラーラ公。義姉イザベラの夫と不倫。
- ●Maria Stuarda「マリア・ストュアルダ」Donizetti, 1834 WNO 13 London 14 Gartner 18
女王三部作。台本ジュゼッペ・バルダーリ。
スコットランド女王マリア・ストゥアルダが、レスター伯ロベルトとの仲を嫉妬され、エリザベス女王に処刑される。
史実は、スコットランドの女王メアリー・スチュアート。仏王と結婚、帰国、従弟と再婚、不倫、夫暗殺、下手人と再々婚で退位、イギリス逃亡、20年幽閉のち、エリザベス女王暗殺容疑で処刑。エリザベス女王の寵臣のレスター伯ロバート・ダドリーでなく、従弟のダーンリー卿ヘンリーと結婚。
Marino Faliero「マリーノ・ファリエーロ」Donizetti, 1835
- ●Lucia di Lammermoor「ランメルムーアのルチア」Donizetti, 1835 Munich 91 Munich新演出 15 Barcelona 15 London 16 London London Wien
英作家W・スコットの小説「ラマムアの花嫁」に基づくサルヴァトーレ・カンマラーノの台本。17世紀のスコットランドが舞台。
ルチアが兄で領主エンリコを仇敵とねらうエドガcaルドと恋に落ち、政略結婚させられ、発狂して心中。
- ●Roberto Devereux「ロベルト・デヴリュ」Donizetti, 1837 Munich 04 Munich Munich WNO 13 Munich
女王三部作。台本サルヴァトーレ・カンマラーノ。
エリザベス女王が、反逆罪で逮捕された寵臣ロベルト・デヴリューに愛を拒まれ、女官サラとの不倫をしらず処刑してしまう。
史実は、エリザベス1世、生涯独身、死後はメアリー・スチュアートの子がジェームズ1世として即位。この寵臣はアイルランドの反乱鎮圧に失敗、セシルと対立して処刑される。
- Poliuto「ポリウト」Donizetti, 1838パリ, 1848ナポリ Glyndebourne 15
コルネイユの戯曲「ポリュークト」が題材。ナポリ初演は検閲で中止になりテノール投身自殺。フランス語でパリ初演。
ポリウト夫妻が紆余曲折の末、キリスト教徒となりライオンの生贄にされる。
- La fille du regiment「連隊の娘」Donizetti, 1840パリ London 07 Paris London London London
4時間で書いたコミックオペラ。トニオが軍隊で育ったマリー実は侯爵夫人の娘と結ばれる。
- La favorite「ラ・ファヴォリータ」Donizetti, 1840 Paris - Munich 17
修道士フェルナンドがレオノーラ実は国王の愛人に恋して、戦争いって、修道院に戻り、彼女を看取る。
Rita「リータ」Donizetti, 1841
登場人物三人の短い喜劇オペラ。
- Linda di Chamounix「シャムニーのリンダ」Donizetti, 1842 Barcelona 11 Barcelona
貧しい小作人の娘リンダが発狂した後、恋人カルロ実はシルヴァーノ公爵と結ばれる。
- Don Pasquale「ドン・パスクワーレ」Donizetti, 1843 London 01 Gaartnerpl 12 London新作*2 20
資産家パスクワーレが甥エルネストの恋人ノリーナに騙されて結婚し、甥に財産を譲る。
- Adelson e Salvini「アデルソンとサルヴィーニ」Bellini, 1825 Barbican -
作者最初のオペラ。
Il pirata「海賊」Bellini, 1827
フェリーチェ・ロマーニとの最初のオペラ。
- La straniera「異国の女」Bellini, 1829 Zurich 13
アルトゥーロ伯爵がアライデ実は王妃アニェーゼに恋して自殺。実は彼女の兄の友人ヴァルデブルゴ男爵、婚約者イゾレッタ。
- I Capuleti e i Montecchi「カプレーティとモンテッキ家」Bellini, 1830 Sydney 08 Munich 11 Zurich 15
シェイクスピアの戯曲に基づく。
- La sonnambula「夢遊病の女」Bellini, 1831 London 02 Barcelona Barcelona
村で評判の美人アミーナが夢遊病のせいで恋人エルヴィーノに疑われて発狂。
- ●Norma「ノルマ」Bellini (伊 1801-35), 1831 Munich 06 London Frankfurt 18
台本フェリーチェ・ロマーニ。紀元前50年頃、ローマ共和政末期のガリア地方を舞台とする悲劇。
修道女ノルマは敵方の総督ポリオーネと恋し子までもうけるが、若い修道女アダルジーザに奪われ、嫉妬し、自害。
- ●I puritani「清教徒」Bellini, 1835 Munich 00 Munich Paris 13 Torino 15 Oxford 15
作曲者最後のオペラ。台本カルロ・ペーポリ。17世紀半ば、イギリスの清教徒革命が舞台。
清教徒側の娘エルヴィーラが、敵方アルトゥーロと恋し裏切られたと勘違いして気が狂うが、最後は大団円。
- Nabucco「ナブッコ」Verdi, 1842 London*2 13 London Munich 08
大成功の出世作。旧約聖書のナブコドノゾール王が題材。
バビロニア王ナブッコが、悪娘アビガイッレに計られ狂うが、恋人のためユダヤ教に改宗した娘フェネーナを救う。
3幕合唱「Va, pensiero, sull'ali dorate 想いよ、金の翼に乗って行け」
Ernani「エルナーニ」Verdi, 1844 [Bregenz23]
ヴィクトル・ユーゴーの同名戯曲。初期の傑作の一つ。
- Macbeth「マクベス」Verdi, 1847, 1865改訂 London*2 02 Barcelona 12 London Munich*2 08
シェイクスピアの悲劇。
スコットランドの武将マクベスが、ダンカン王を弑逆、将軍バンクォーを暗殺するが、王の長子らに討ち取られる。
- Luisa Miller「ルイザ・ミラー」Verdi, 1849 Barcelona 10 [Munich07.5] Glyndebourne 21
ミラー家ルイザ、恋仲の男に婚約者ができ、別の男とくっつけられ、二人とも服毒自殺。
- ●Rigoletto「リゴレット」Verdi (伊 1813-1901), 1851 Munich 05 Munich London 01 Birmingham 02 London London Wien 14 Paris 16 London
仏作家ユゴーの戯曲「王は楽しむ」をもとにフランチェスコ・M・ピアーベの台本。
領主マントバ公爵の女漁りを手伝っていた道化リゴレットが、愛娘ジルダを公爵に奪われ、暗殺を試みるも愛娘が身代りに死す。
- ●Il trovatore「トロバトーレ(吟遊詩人)」Verdi, 1853 Munich 92 Munich London 16
原作はグティエレスの戯曲、サルバトーレ・カッマラーノが執筆途中で他界、レオーネ・エマヌエーレ・バルダーレが完成。15世紀初頭の北スペインが舞台。
ルーナ伯が伯爵令嬢レオノーレをめぐって弟マンリーコと恋敵になり、女は自殺、弟は処刑という運命悲劇。
- ●La traviata「椿姫」Verdi, 1853 Munich 93 Munich Munich Wien 71 London 94 London London London London Berlin 99 Munich London London
仏小説家デュマの長編小説。フランチェスコ・M・ピアーベの台本。
高級娼婦ビオレッタが若い男アルフレードと恋に落ちるが、男の父の説得で身をひき、誤解が生じて病死。
1幕「Libiamo ne' lieti calici 乾杯の歌」
- Les Vepres siciliennes「シチリアの晩鐘」Verdi, 1855 London 13 London London London Munich 18
史実を元にしたグランド・オペラ。仏語。
シチリアの活動家プロシダがエレナ公女とその恋人アリーゴと戦うが、アリーゴは実はシチリア総督の息子で、結婚式の鐘とともに仏人を虐殺。
- Simon Boccanegra「シモン・ボッカネグラ」Verdi, 1857 [London91?]
原作は史実に基づくグティエレスの戯曲。ピアーヴェの台本、ボーイトが改訂。
ジェノヴァ総督シモンが実娘アメーリアを通じて義父フィエスコと和解し死亡、後継は娘婿のガブリエーレ。
- ●Un ballo in maschera「仮面舞踏会」Verdi, 1859 Munich 94 [London14]
スウェーデン国王・グスタフ3世の暗殺事件を題材とする。台本アントニオ・ソンマ。
リッカルド総督が部下レナートの妻アメリアを愛し、仮面舞踏会のさなかに殺される。小姓オスカル。
- La forza del destino「運命の力」Verdi, 1862, 1869改訂 [Munich05] Munich新演出 13 Munich Amsterdam 17 London
リバス公ドン・アンヘル・デ・サーベドラ(1791-1865)の戯曲『ドン・アルバーロ、あるいは運命の力』。結末と序曲は改訂。
公爵の娘レオノーラが、戦争で負傷したかつての恋人アルヴァーロと再会するが、兄ドン・カルロに邪魔され死亡。
- ●Don Carlo「ドン・カルロ」Verdi, 1867 Wien 04 Munich 00 London 08 Munich
独劇作家シラー(1759-1805)の戯曲。スペイン国王フェリペ2世の嫡子ドン・カルロスの早死をもとにした悲劇。
王子カルロスが、かつての婚約者で継母のエリザベトへの恋情と、属領オランダの人民の救済とで揺れ動く物語。
- ●Aida「アイーダ」Verdi, 1871 Munich 96 Munich新演出 09 Sydney 09 London 10 Wien 84
グランド・オペラの代表作。台本ギスランツォーニ。
エジプトの若き将軍ラダメスと、とらわれの身にある敵国エチオピアの王女アイーダとの悲恋物語。
- ●Othello「オテロ」Verdi, 1884 Munich 99 Munich London 87 London新演出*2 17 Munich新演出 18
シェイクスピアの悲劇。アリゴ・ボイトが台本。
黒人将軍オセロが、旗手イアーゴに計られて、副官カッシオとの仲を疑い、妻デズデモーナを殺してしまう。
I due Foscari「二人のフォスカリ」Verdi, 1844 [London14]
- ●Falstaff「ファルスタッフ」Verdi, 1893 Munich 01 Munich London 12 Berlin 13 London
作曲者最後のオペラ。シェイクスピア「ヘンリー4世」「ウィンザーの陽気な女房たち」から素材をとり、アリゴ・ボイトが台本。
放蕩で大酒飲みの老騎士フォルスタッフとウィンザーの町の人々の愉快な人間関係を描く。
- ●Mefistofele「メフィストフェーレ」Arrigo Boito (伊 1842-1918), 1868 Munich*2 15
作者最初のオペラ。ゲーテの小説「ファウスト」が原作。
- ●La Gioconda「ラ・ジョコンダ」Amilcare Ponchielli (伊 1834-86), 1876 Grange 22
ユーゴーの戯曲「パドヴァの僭主アンジェロ」、アリゴ・ボイト台本。
3幕のバレエ音楽「時の踊り」が有名。
- Le Villi「妖精ヴィッリ」Puccini 1884 Holland 22
スラヴ地方の伝承物語が原作。作者最初のオペラ。
新婚のアンナが夫ロベルトに浮気され絞殺?
- ●Manon Lescaut「マノン・レスコー」Puccini (伊 1858-1924), 1893 Munich 02 London 14
大成功の出世作。原作は仏作家アベ・プレボーの小説。
青年騎士デ・グリューが美少女マノンと恋におち、パリ、アメリカとさまよい砂漠で彼女は死亡。
- ●La Bohe^me「ラ・ボエーム」Puccini, 1896 Munich 69 Barcelona 06 Barcelona London 74 London London London Sydney 11 London London 17新演出 London
仏作家アンリ・ミュルジェールの小説「ボヘミアンたちの生活情景」をもとにイッリカとジャコーザの台本。
パリのラテン区に住む病身のお針子ミミと貧乏詩人ロドルフォとの悲恋を中心に、彼らを取り巻く人々の日常を描く。
1幕「Che gelida mania 冷たい手を」「Si, mi chiamano Mimi 私の名はミミ」
- ●Tosca「トスカ」Puccini, 1900 Munich 76 Sydney 08 Wien 58 London 06 Sydney 13 Milan 09 London London London
ビクトリアン・サルドゥーの戯曲に基づき、ルイージ・イリカとジュゼッペ・ジャコーザが伊語台本。1800年のローマが舞台。
歌姫トスカが警察長官スカルピアに惚れられ、恋人の画家カバラドッシとひきさかれ、刺殺するが恋人は銃殺され投身自殺。
2幕「Vissi darte 歌に生き恋に生き」3幕「E lucevan le stelle 星は光りぬ」
- ●Madama Butterfly「蝶々夫人」Puccini, 1904 Munich 73 Munich London 03 Amsterdam 19
ジョン・ルーサー・ロングの小説を戯曲化したものからルイジ・イリッカとジュゼッペ・ジャコーザが伊語台本。
長崎を舞台に芸者蝶々さんと海軍士官ピンカートとの国際結婚の悲劇。
2幕「Unbel di vedremo ある晴れた日に」
- La Fanciulla del West「西部の娘」Puccini, 1910 Frankfurt 11 Hamburg 15 Munich 19
デイヴィッド・ベラスコの舞台劇。酒場の女主人ミニーが、保安官ランスを騙して盗賊ラメレスをかばい二人で逃げる。
- La rondine「つばめ」Puccini, 1917 London 02
銀行家の愛人マグダが夫の友人の息子ルッジェーロと恋して、本気になられて別れる。
- ●Il trittico「三部作」Puccini, 1918 Holland Park 15
三つの1幕オペラ。
Il tabarro「外套」
Suor Angelica「修道女アンジェリカ」
Gianni Schicchi「ジャンニ・スキッキ」 Holland Park 12
1幕「O mio babbino caro 私のお父さん」
- ●Turandot「トゥーランドット」Puccini, 1926 London 84 London London Melbourne
未完で死亡し、弟子フランコ・アルファーノが完成。カルロ・ゴッツィの寓話劇からジュゼッペ・アダミとレナート・シモーニが台本。
伝説時代の北京を舞台に、タータル国の王子が冷酷なトゥーランドット姫を愛に目覚めさせる物語。
3幕「Nessun dorma 誰も寝てはならぬ」
- ●Cavalleria rusticana「カバレリア・ルスティカーナ(田舎の騎士道)」Mascagni マスカーニ (伊 1863-1945), 1890 Holland Park 13 London 15 London
ベリズモ・オペラの先駆的作品。1幕。ジョヴァンニ・ベルガの短編小説を原作者が戯曲化。タルジョーニ・トツェッティとメナシが台本。
シチリア島が舞台の恋愛悲劇。トゥリッドゥがアルフィオの妻で元恋人のローラと不倫し決闘で死す。 - Zanetto「ザネット」Mascagni, 1896 Holland Park 12
1幕。田舎の宿屋の女主人シルヴィアが美少年に恋をし、また泣けるようになった。
- Iris「イリス(あやめ)」Mascagni, 1898 Holland Park 16
日本人娘イリスが吉原に誘拐され、盲目の父に誤解され、自害。
- Isabeau「イザボー」Mascagni, 1911 Holland Park 18
無垢ゆえに結婚を断ったイザボーが裸で馬に乗せられ、それを見た鷹匠と恋に落ちるが、二人とも死亡。
- ●I Pagliacci「道化師」Leoncavallo レオンカバッロ (伊 1858-1919), 1892 Holland Park 13 London 15 London
ベリズモ・オペラの傑作。2幕。判事の父が扱った実話をもとに自らが台本。
南イタリアを舞台に、旅芝居一座の長カニオが妻ネッダを殺してしまう悲劇。
1幕「Vesti la giubba 衣装をつけろ」
- Zaza「ザザ」Leoncavallo, 1892 Holland Park 17
女優ザザがパリの金持ちと恋に落ちるが、男には妻子がいて、破局。
- ●Andrea Che'nier「アンドレア・シェニエ」Umberto Giordano (伊 1867-1948), 1896 Munich 17 London 15
ベリズモ・オペラの傑作のひとつ。4幕。実在の詩人の半生を描く。
Fedora「フェドーラ」Giordano, 1898 [Stockholm16]
仏劇作家サルドゥの戯曲。
Siberia「シベリア」Giordano, 1903
- L'arlesiana「アルルの女」Cilea, 1897 Holland Park 19
- ●Adriana Lecouvreur「アドリアーナ・ルクヴルール」Francesco Cilea (伊 1866-1950), 1902 Holland Park 14 London 10
18世紀前半の実在の女優を描く。新イタリア楽派オペラの佳作。
- Il segreto di Susanna「スザンナの秘密」Ermanno Wolf-Ferrari (伊 1876-1948), 1909 Holland Park 19
I gioielli della Madonna「マドンナの宝石」Wolf-Ferrari, 1911
- L’amore dei tre Re「三人の王の愛」Italo Montemezzi (伊 1875-1952), 1913 Holland Park 07
作者で最も有名。
○Cyrano de Bergerac「シラノ・ド・ベルジュラック」Franco Alfano (伊 1875-1954), 1936
仏劇作家エドモン・ロスタンの韻文戯曲に基づく。17世紀フランスに実在した剣豪作家が主人公。
- Francesca da Rimini「フランチェスカ・ダ・リミニ」Riccardo Zandonai (伊 1883-1944), 1914 Berlin 21
ダンヌンツィオの作詩。
ラヴェンナ領主グイド・ダ・ポレンタの娘(1255-85)、義弟と浮気して夫に殺される。
Il cappello di paglia di Firenze「フィレンツェの麦わら帽子」Nino Rota (伊 1911-79), 1946
映画音楽で知られる作者の代表作。
【19−20世紀 ドイツ・ロマン主義とウィンナ・オペレッタ】
- ●Der Freischuetz「魔弾の射手」Weber (独 1786-1826), 1821 Munich 98
ドイツの古い伝説をもとに、フリードリヒ・キントの台本。悪魔との精神的戦いと魂の救出を描く。
猟師マックスが、悪魔に魂を売った猟師カスパルの勧めで射撃大会で魔弾を使ってしまう。
- Il Templario「神殿の騎士」Otto Nicolai (独 1810-49), 1840 Salzburg -
騎士ウィルフレッドがユダヤ人の娘レベッカに助けられ恋するも別れさせられ死亡。
Die lustigen Weiber von Windsor「ウィンザーの陽気な女房たち」Otto Nicolai, 1849
作者の代表作。シェイクスピアの戯曲に基づく。
Martha「マルタ」Friedrich von Flotow (独 1812-83), 1847
ドイツ風のオペラ・コミック。「夏の名残りのバラ」が有名。
- Der fliegende Hollaander「さまよえるオランダ人」Wagner (独 1813-83), 1843 Munich 06 [London09?]
北欧の幽霊船伝説をもとに自ら台本作成。楽劇でなく歌劇の形式。
神を恐れぬ暴言を吐いたために海上をさまよう運命となったオランダ人が、一女性ゼンダの死によって救済される。
- ●Tannhaauser und der Saangerkrieg auf der Wartburg「タンホイザーとワルトブルクの歌合戦」Wagner, 1845 Munich 94 Munich Munich London 10 Munich*2 17新演出
中世ドイツの史実や伝説をもとに自ら台本作成。
愛の女神ウェヌスのもとで官能の世界におぼれていた騎士タンホイザーが、ワルトブルクの歌合戦に参加し、肉欲を肯定する罪を犯し、官能の世界に戻ろうとするが、領主の姪エリーザベートの死によって救済される。
- ●Lohengrin「ローエングリン」Wagner, 1848完成, 1850 Munich 99 Bayreuth 10 London 18
ドイツや北欧の伝説をもとに自ら台本作成。
領主の娘エルザが謎の騎士ローエングリンに助けられ結婚するが、正体を問いつめたため、白鳥にされていたエルザの弟ゴットフリートを人間に戻して騎士は去る。
- ●Tristan und Isolde「トリスタンとイゾルデ」Wagner, 1859完成, 1865 Munich 98 Bayreuth 15 [London09]
中世の伝説をもとに自ら台本作成。
騎士トリスタンが王の花嫁イゾルデと恋におち、逢い引きが発覚し、二人とも死亡。
- ●Die Meistersinger von Nuernberg「ニュルンベルクのマイスタージンガー」Wagner, 1867完成 Munich 04 Munich London 93 Munich新演出 16 London新演出 17 Bayreuth 17 Munich
15-16世紀ドイツで栄えた市民による歌唱芸術(マイスタージンガー)をもとに自ら台本作成。
マイスタージンガーで靴屋の親方ハンス・ザックスが、若い騎士ワルター・フォン・シュトルツィングを助けて歌合戦に勝たせ、恋人エーファを獲得させる。
- ●Der Ring des Nibelungen「ニーベルングの指環」Wagner, 1876
北欧神話や伝説を素材として自ら台本作成。十数時間のオペラ史最長作品。
序夜 Das Rheingold「ラインの黄金」Munich 02 London 04 Bayreuth 13 Munich 12 London
地下に住む小人のニーベルング族のアルベリッヒが黄金の指環を盗んで財宝を手にするも、
神々の王ウォータンに奪われ呪いをかける。指輪が渡った巨人族の兄弟は殺し合う。
第一夜 Die Walkuere「ワルキューレ」Munich 03 Munich Munich新演出 12 London 05 Bayreuth 13 Munich 12 London
ウォータンが人間の女に生ませた双子の兄ジークムントと妹ジークリンデが愛し合い兄は死亡。
ウォータンと智恵の女神との間の九人娘ワルキューレの一人のブリュンヒルデはその妹を助けたため神の座から失墜。
第二夜 Siegfried「ジークフリート」Munich 02 London 05 Bayreuth 13 Munich 12 London
その兄妹から生まれた英雄ジークフリート。
アルベリッヒの弟ミーメはジークフリートに仕えていて、毒殺を計るが敗北。
ジークフリートがブリュンヒルデと出会い恋におちる。
第三夜 Goetterdaammerung「神々の黄昏」Munich 03 London 06 Bayreuth 13 Munich 12 London
アルベリッヒの子ハーゲンが二人を引き裂き、ジークフリートは死亡、
ブリュンヒルデが殉じて指輪の呪いを解く。旧世界が陥落し、新世界の到来を予感させて終わる。
- ●Parsifal「パルジファル」Wagner, 1882 Munich 95 Munich London 13 Berlin 15 Munich 18
舞台神聖祭典劇。中世の叙事詩をもとに自ら台本作成。
キリストの血をうけた聖杯を守る騎士団の王アムフォルタスは妖女クントリーの愛欲に迷って魔術師クリングゾルに重傷をおわさせられたが、清き愚者パルジファルが老騎士グルネマンツに導かれて同情をしり、クントリーと騎士団を救済する。
- ●Haensel und Gretel「ヘンゼルとグレーテル」Humperdinck フンパーディンク (独 1854-1921), 1893 [Munich65] Munich 13 London 08
グリム童話。
Die Heirat Wider Willen「不本意な結婚」Humperdinck, 1905
Koenigskinder「王様の子供たち」Humperdinck, 1910 [Munich06] [Amsterdam22]
- ●Die Fledermaus「こうもり」Johann Strauss (子) (Austria 1825-99), 1874 Munich 78 Munich
オペレッタの最高傑作。ベネディクスの喜劇「監獄」を戯曲化したものをC・ハフナーとR・ジュネが台本。
こうもりとあだ名されるファルケ博士が資産家アイゼンシュタインに仕掛けた妻ロザリンデの罠。
- ○Der Zigeunerbaron「ジプシー男爵」Johann Strauss (子) , 1885
オペレッタ。ハンガリーの作家ヨカイの小説「ザッフィ」を、原作者とシュニッツァーが台本。
青年バリンカイがジプシーの娘、実はトルコ総督の娘ザッフィと結ばれる。
- ●Die Lustige Witwe「メリー・ウィドー(陽気な未亡人)」Leha'r (Austria 1870-1948), 1905 Melbourne 17 ENO
ダンス・オペレッタの先駆。H・メイヤックの仏喜劇「大使館随員」をV・レオンとL・シュタインが脚色。
金持ちの未亡人ハンナ・グラヴァリがダニロ・ダニロヴィッチ伯爵と結ばれる。
- ●Salome「サロメ」Richard Strauss, 1905 Munich 06 London 08 London Munich新演出
原作は新約聖書に基づくオスカー・ワイルドの戯曲。ワーグナー的官能性。
王女サロメが銀の盆にのせた愛するヨナカーンの首を所望する。
- ●Elektra「エレクトラ」Richard Strauss (独 1864-1949), 1909 Munich 97 Munich London 03
ギリシャ悲劇、ソフォクレス原作。ホフマンスタール(1874-1929)台本。表現主義。
父アガメムノンを殺した母クリュタイムネストラを、愛する兄オレステスに殺させる。
- ●Der Rosenkavalier「バラの騎士」Richard Strauss, 1911 Munich 72 ENO 08 Munich Copenhagen 08 London*2 16
オーストリアの劇作家フーゴー・フォン・ホフマンスタール台本。マリア・テレジア治下1740年代のウィーンが舞台。
元帥夫人マルシャリンの恋人オクタビアン伯爵が、オックス男爵の婚約者ゾフィーにバラを届け、若い二人が恋に落ちる。
- Ariadne auf Naxos「ナクソス島のアリアドネ」Richard Strauss, 1912 Munich 08 Hamburg 12 London 02 London Munich
ホフマンスタール台本。
ギリシャ神話の英雄テセウスに置き去りにされたアリアドネの話を劇中オペラとする。
- ●Die Frau ohne Schatten「影のない女」Richard Strauss, 1919 Munich 92 London 14
原作はホフマンスタールのメルヘン小説で台本も原作者。
精霊の王の娘は影をもたぬため、皇帝である夫を石にされるが、自己犠牲により救済される物語。
- ●Arabella「アラベラ」Richard Strauss, 1933 Munich 01 Paris 12
原作はホフマンスタールの小説「ルチドール」で台本も原作者。
1860年代のウィーンを舞台に、美貌のアラベラ、妹ズデンカ、地主の甥マンドリカ、士官マッテオによる恋愛喜劇。
Die schweigsame Frau「無口な女」Richard Strauss, 1935 [Munich10]
- Daphne「ダフネ」Richard Strauss, 1937 Hamburg 15
ギリシア神話。
- Capriccio「カプリッチョ」Richard Strauss, 1941 London - Paris 04
作者最後のオペラ。
Pierrot lunaire「月に憑かれたピエロ」Schoenberg, 1912
室内楽伴奏による連作歌曲。
- ●Moses und Aron「モーゼとアロン」Schoenberg シェーンベルク (墺1874-1951), 1932未完 WNO 03 [Munich06]
- Der ferne Klang「はるかなる響き」Franz Schreker(墺1878-34), 1913 Stockholm 19
作曲家フリッツが響きを求めて恋人グレーテを捨て、彼女は娼婦になるも再会、彼はまだ響きを求めて死亡。
Die Gezeichneten「烙印を押された人々」Franz Schreker, 1918
- Der Schatzgräber「宝捜し」Franz Schreker, 1920 Strasbourg 22
女エルスが王妃の宝石を盗み吟遊詩人のエルスに恋して罪を告白し病死。
○Die Csardasfuerstin「チャールダーシュの女王」Emmerich Kalman (ハンガリー出身ユダヤ系墺1882-1953), 1915
オペレッタ。
- ●Wozzeck「ウォツェック」Berg (墺1885-1935), 1925 Wien 87 London 02 Frankfurt 16
ゲオルク・ビュヒナーの未完の原作を作曲者自ら再編して台本。
19世紀初頭、軍隊の駐屯するドイツの小村を舞台に、小心で無力な一兵卒ウォツェックが情婦に裏切られ、殺して自害。
- ●Lulu「ルル」Berg, 1937 Munich 04 WNO 13
未完で病死し、ツェルハが補完。独劇作家ウェーデキントの「地霊」「パンドラの箱」を作曲者自ら台本。
魔性の女ルルが次々と男たちを破滅させ自身も破滅する物語。
○Die tote Stadt「死の都」Erich Wolfgang Korngold コルンゴルト (墺1897-1957), 1920 [Munich19]
ベルギー象徴主義の詩人ジョルジュ・ロダンバックの小説「死都ブリュージュ」に基づく。
- Das Wunder der Heliane「ヘリアーネの奇蹟」Erich Wolfgang Korngold, 1927 Berlin 18
Hans Kaltneker「Die Heilige」に基づく。
○Die Dreigroschenoper「三文オペラ」Kurt Weill クルト・ワイル (独1900-50), 1928
独劇作家ベルトルト・ブレヒト(1898-1956)の戯曲。
【19世紀フランス グランドオペラ】
- ●Orphe'e et Eurydice「オルフェオとエウリディーチェ」Gluck (独 1714-87), 1762, 1774仏版 Munich 03 London*3 15
ギリシア神話。楽人オルフェウスが毒蛇にかまれた妻エウリディケを冥界に連れ戻しに行く。
- Alceste「アルチェステ」Gluck, 1767 Wien 10
Medee「メデア」Luigi Cherubini (伊1760-1842), 1797
ギリシア神話。作者代表作。
La Vestale「ヴェスタの巫女」Gaspare Spontini (伊1774-1851), 1807
La Muette de Portici「ポルティチの唖娘」Francois Auber オーベール (仏 1782-1871 ケルビーニに師事), 1828
初期グランド・オペラの主要作品、5幕
Fra Diavolo「フラ・ディアボロ」Francois Auber, 1830
Robert le Diable「悪魔ロベール」Meyerbeer, 1831 [London12]
パリのオペラ界に進出の作品。
- ●Les Huguenots「ユグノー教徒」Giacomo Meyerbeer (ユダヤ系独 1791-1864), 1836 Berlin 16
グランド・オペラの代表作。サンバルテルミの虐殺に基づく。
Le Prophete「預言者」Meyerbeer, 1849 [Berlin17]
神聖ローマ帝国おきたミュンスターの反乱。
- La Juive「ユダヤの女」Jacques-Fromental Halevy (仏系ユダヤ 1799-1862), 1835 Munich 16
5幕グランド・オペラ
- Benvenuto Cellini「ベンヴェヌート・チェッリーニ」Berlioz, 1837 ENO 14
イタリアのルネサンス期を代表する彫刻家、自伝に基づく。
- La damnation de Faust「ファウストの劫罰」Berlioz, 1846 Glyndebourne 19
独作家ゲーテの悲劇に基づく。
- ●Les Troyens「トロイの人々」Berlioz (仏 1803-69), 1860 London 12 [Munich01]
ローマ神話、ウェルギリウスの「アエネイス」が原作。5幕グランド・オペラ
英雄エネがトロヤ陥落と巫女カッサンドラの自害を見届け、カルタゴの女王ディドンと恋し別れる。
- Beatrice et Benedict「ベアトリスとベネディクト」Berlioz, 1862 Glyndebourne 16
シェイクスピア「空騒ぎ」が原作。作者最後のオペラ。
- ○Orphe'e aux Enfers「地獄のオルフェ(天国と地獄)」Offenbach (仏 1819-80), 1858
オペレッタの原点。グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」のパロディ。
オルフェウスが天国と地獄をいったりきたり、不仲だった妻エウリディーチェと結局別れる。
- Barbe-bleue「青ひげ」Offenbach, 1866 Lyon
ペロー童話。
- ●Les contes d'Hoffmann「ホフマン物語」Offenbach, 1881 ENO 11 London 80 Munich 11
一部未完。独作家ホフマンの小説をもとにJ・バルビエとM・カレの台本。主人公が自らの恋物語として紹介するオムニバス形式。
1幕は自動人形オランピア、2幕は男を破滅させる高級娼婦ジュリエッタ、3幕は病床の歌好き令嬢アントニア。
- ●Faust「ファウスト」Gounod (仏 1818-93), 1859 Munich 00 London 04 London*2 London
独作家ゲーテ(1749-1832)の悲劇を基にしたバルビエとカレの台本。5幕グランド・オペラ
ファウスト博士が悪魔と契約して少女マルグリットと恋し孕まして捨てる。
Mireille「ミレイユ」Gounod, 1864
M.カレの台本による5幕。2番目に成功したオペラ。
- ●Romeo et Juliette「ロメオとジュリエット」Gounod, 1867 Munich 04 Wien 01
シェイクスピアの悲劇。
ベローナで敵対するモンタギュー家のロメオとキャピュレット家のジュリエットの悲恋。
○Mignon「ミニョン」Ambroise Thomas (仏 1811-96), 1866
独作家ゲーテの「ウィルヘルム・マイスターの修業時代」に基づきバルビエとカレが台本。
主人公ウィルヘルムの少女ミニョン、女優フィリーナとの恋物語。
○Hamlet「ハムレット」Thomas, 1868
シェイクスピアの悲劇に基づく。
Herodiade「エロディアード」Massenet, 1881 [Berlin23]
仏小説家ギュスターヴ・フローベールの小説「三つの物語」を素材。グランドオペラ。
- ●Manon「マノン」Jules Massenet (仏 1832-1912), 1884 London 10 Wien 07
仏作家アベ・プレボーの小説。
Le Cid「ル・シッド」Massenet, 1885
仏劇作家コルネイユの戯曲(代表作)。グランドオペラ。
- ●Werther「ウェルテル」Massenet, 1892 London 10 Bologna 16 [Munich06.12]
独作家ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」を題材。
- Cendrillon「シンデレラ」Massenet, 1899 Glyndebourne 19
シャルル・ペローの童話「シンデレラ」
○Don Quichotte「ドン・キショット」Massenet, 1910 [Glyndebourne19]
西作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説を題材。
- Les pecheurs de perles「真珠取り」Bizet, 1863 Sydney 00 Berlin 17
ウジェーヌ・コルモンとミシェル・カレの台本。
- ●Carmen「カルメン」Bizet (仏 1838-75), 1875 Munich 92 Wien 78 London 06 Frankfurt 16
仏作家メリメの中編小説。オペラはメイヤックとアレビーの台本。スペイン民謡を大幅に取り入れた。
奔放な女工カルメンが、ドン・ホセの気をひき飽きて捨てて恨まれて殺される。
1幕「Lamour est un oiseu rebelle ハバネラ」2幕「La fleur que tu m'avais jetee 花の歌」
- ●Samson et Dalila「サムソンとデリラ」Camille Saint-Saens (仏 1835-1921), 1877 London 22
旧約聖書「士師記」第13章から第16章に基づく。
- L’Etoile「星」Emmanuel Chabrier (仏 1841-94), 1877 London 16
- Lakme「ラクメ」Leo Delibes (仏1836-91), 1883 Holland Park 15
ピエール・ロティの小説が原作。「花の二重唱」が有名。
Louise「ルイーズ」Gustave Charpentier (仏 1860-1956), 1900
作者唯一成功したオペラ。アリア「今日からは」が有名。仏最初のベリズモ・オペラ。
○Pelle'as et Me'lisande「ペレアスとメリザンド」Debussy (仏 1862-1918), 1902 [Munich04]
作曲者唯一のオペラで、近代オペラ最高傑作の一つ。メーテルリンクの同名戯曲の一部を割愛して台本とする。
伝説の国アルモンドの王家のゴロー、その父違いの弟ペレアス、遠国の王女メリザンドとの三角関係による恋愛悲劇。
- ●L'heure espagnole「スペインの時」Joseph-Maurice Ravel (仏 1875-1937), 1911 Glyndebourne 12
1幕。フラン=ノアンのファルサが原作。
- L'enfant et les sortileges「子供と魔法」Ravel, 1925 Glyndebourne 12 [Munich11]
2幕。仏作家コレットの台本。
- ●Dialogues des carmelites「カルメル派修道女の対話」Francis Poulenc プーランク (仏1899-1963), 1957 NY 77 London 14
独作家ゲルトルート・フォン・ル・フォールの小説「断頭台下の最後の女」が原作。
フランス革命前後のコンピエーニュのカルメル会修道女の処刑を題材とする。
- Guercœur「ゲルクール」Albéric Magnard(1865-1914)
【東欧】
- ○Die verkaufte Braut (Prodana' nevasta)「売られた花嫁」Smetana (チェコ 1824-84), 1866 [Munich97]
民族色豊かなチェコ国民歌劇の代表作。カレル・サビーナのチェコ語台本。
19世紀ボヘミアの村を舞台に、若者イェーニクと娘マルジェンカの恋愛喜劇。
- ●Rusalka「ルサルカ」Dvorak (チェコ 1841-1904), 1900 London 08
作者唯一の成功作。題材はスラヴ神話の水の女神。
- Jenufa「イェヌーファ」Janacek, 1891 Berlin 12
ガブリエラ・プライソヴァーの戯曲をほぼそのまま使用。
イェヌーファが未婚で従兄弟シュテヴァの子を産み、別の従兄弟ラツァと結婚するので子供を殺す。
- Katja Kabanova「カーチャ・カバノバー」Janacek ヤナーチェク (チェコ 1854-1928), 1919-21 WNO 00 Berlin 10 London [Munich99]
原作は露劇作家アレクサンドル・オストロフスキーの戯曲「嵐」。
人妻カーチャが商人ジゴイの甥ボリスと不倫し、夫チホンに告白し、姑マルファに責められ自殺。
- ●Das schlaue Fuechslein「利口な女狐の物語」Janacek, 1921-23 Munich 02 WNO 80 Barbican
原作は動物小説「女狐ビストロウシカ」。猟場番のエピソードは原作にはない。
女狐は猟場番に捕まるが逃げて、雄狐と結婚し子を生むが、行商人に殺されてしまう。
- Die Sache Makropulos「マクロプロス事件」Janacek, 1923-25 [Munich15]
チェコの作家カレル・チャペックの戯曲「マクロプロス家の秘伝」。
- From the House of the Dead「死者の家から」Janacek, 1930 WNO London 18 Munich 18
作者最後のオペラ。ドストエフスキー「死の家の記録」。
- Juliette「ジュリエッタ」Bohuslav Martinu (チェコ 1890-1959), 1938 Berlin 16
○Bluebeard's Castle「青ひげ公の城」Bartok Bela バルトーク・ベーラ (ハンガリー 1881-1945), 1911 [ENO24]
作者唯一のオペラ。
- Krol Roger「ロジェ王」Karol Szymanowski カロル・シマノフスキ (ポーランド 1882-1937), 1926 London 15
12世紀のシチリア国王ルッジェーロ2世が題材。
- Oedipe「エディプス王」George Enescu ジョルジェ・エネスク (ルーマニア 1881-1955), 1936 London 16
ギリシア神話。作者最も有名なオペラ。
【ロシア】
- ●Boris Godunov「ボリス・ゴドゥノフ」Musorgskiy ムソルグスキー (露 1839-81), 1874 London*2 16 London
伝統的旋律を応用したロシアを代表する国民オペラ。プーシキン(1799-1837)の戯曲とカラムジンの「ロシア国史」に基づき作者自ら台本。
1584年イヴァン4世の死後、摂政ボリスは皇子を暗殺して帝位につくが、死んだはずの皇子になりすました修道僧グリゴリーの反乱軍に迫られ、狂死。
- Chowanschtschina「ホヴァンシチーナ」Musorgskiy, 1886 Amsterdam 16 [Munich07.3]
17c後半の史実を元に作者が台本。未完で他界し、Shostakovichが完成したものが有名。
1682年ロマノフ朝フョードル3世の死後、摂政ソフィアを支えたホヴァーンスキー公が息子アンドレイと殺される。アンドレイの元恋人マルファとエンマとの三角関係もあり。
○Prince Igor「イーゴリ公」Alexander Borodin ボロディン (露1833-87), 1890未完
2幕「ダッタン人の踊り」
The Maid of Pskov「プスコフの娘」Nikolai Rimsky-Korsakov, 1873 [Grange Park 21]
1570年のイヴァン雷帝によるプスコフとノヴゴロドの反乱鎮圧の史実に基づく。
Christmas Eve「クリスマス・イヴ」Nikolai Rimsky-Korsakov, 1895 [Frankfurt22]
ゴーゴリの短編が原作。
- ●The Tsar's Bride「皇帝の花嫁」Nikolai Rimsky-Korsakov ニコライ・リムスキー=コルサコフ (露 1844-1908), 1899 Berlin 13
ツァーリ・イヴァン4世の后マルファ・ソバーキナが結婚直後に急死した史実に基づく。
- Evgeniy Onegin「エウゲニー・オネーギン」Tschaikowsky, 1878 Munich 07 London 13 London Munich London
露詩人プーシキンの韻文小説。軽やかな原作とは違う印象を与える。
都会育ちのオネーギンと田舎育ちのタチヤーナとの悲恋。
Mazepa「マゼッパ」Tschaikowsky, 1885 [Grange25]
プーシキンの物語詩が原作。3幕オペラ。
Cherevichki「チェレヴィチキ」Tschaikowsky, 1885
ゴーゴリの短編に基づく。「鍛冶屋のヴァクーラ」の改作。作者唯一の喜劇。
- ●Pique Dame「スペードの女王」Tschaikowsky (露 1840-93), 1890 Munich 01 London 19
露詩人プーシキンの中編小説。
賭博にはまり愛する女リーザすら死なせてしまう男ゲルマンの悲劇。
- Jolanta「イオランタ」Tschaikowsky, 1982 Gartner - Holland Park 19
デンマークの演劇作品が原作。作者最後のオペラ。1幕
Le rossignol「夜鳴きうぐいす」Strawinsky, 1914
Oedipus Rex「エディプス王」Strawinsky, 1927
- ●The Rake's Progress「道楽者のなりゆき」Strawinsky (露 1882-1971), 1951 Paris 08? [Munich02]
題材はウィリアム・ホガースの銅版画「放蕩児の遍歴」。
- The Gambler「賭博者」Prokofiev (露1891-1953), 1916 London 10
露作家ドストエフスキー(1821-81)の小説に基づく。
- L'amore des trois oranges「三つのオレンジへの恋」Prokofiev, 1919 Paris 05
伊劇作家カルロ・ゴッツィの寓話劇に基づく。
- ●War and Peace「戦争と平和」Prokofiev, 1943-52 Oxford 18 London
露作家トルストイ(1828-1910)の歴史小説に基づく。
- ●Lady Macbeth of the Mtsensk District「ムツェンスク郡のマクベス夫人」Dmitrii Shostakovich (露 1906-75), 1934 ENO 15 London 04
「カテリーナ・イズマイロヴァ」1963として改訂。検閲にひっかかった。
- Aleko「アレコ」Rachmaninoff, ??
【イギリス】
H.M.S. Pinafore「戦艦ピナフォア」Arthur Sullivan, 1978 [ENO21]
- The Pirates of Penzance「ペンザンスの海賊」Arthur Sullivan (英1842-1900), 1879 ENO 15
- Iolanthe「イオランタ」Arthur Sullivan, 1882 ENO 77
- The Mikado「ミカド」Arthur Sullivan, 1885 ENO 86
○The Pilgrim's Progress「天路歴程」Ralph Vaughan Williams (英1872-1958), 1949
- Margot la Rouge「魔法の泉」Frederick Delius (英 1862-1934), 1894-95 Holland 22
マルゴットの元彼がバーにきて現彼に刺され、彼女も現彼を刺殺。
Troilus and Cressida「トロイラスとクレシダ」William Walton (英1902-83), 1954
- ●Peter Grimes「ピーター・グライムズ」Britten (英 1913-76), 1945 ENO 09
第二次世界大戦後のオペラの傑作。英詩人クラップの長詩がもと。
イギリス東海岸の小さな漁港で、猟師ピーターが徒弟の少年を死なせたことから追い詰められ自害。
The Rape of Lucretia「ルクリーシアの凌辱」Britten, 1946 [Munich04@Prinz] [London22]
- Albert Herring「アルバート・ヘリング」Britten, 1947 Munich 16@Cuvillies
モーパッサン(1850-93)の短編小説『ユッソン夫人のばらの樹』に基づく。
- ●Billy Budd「ビリー・バッド」Britten, 1951 Munich 05 London 19
米作家メルビル(1819-1891)の遺作。
18世紀末のイギリス海軍を舞台に、上官殺しの罪で処刑される純朴無垢な青年水夫ビリーの悲劇。
The Turn of the Screw「ねじの回転」Britten, 1954 [Holland Park14]
米作家ヘンリー・ジェイムズ(1843-1916)の中編小説に基づく。
- A Midsummer Night's Dream「夏の夜の夢」Britten, 1960 Glyndebourne 81 ENO 04
シェイクスピアの戯曲に基づく。
Death in Venice「ヴェニスに死す」Britten, 1973 [London19] [WNO24]
独作家トーマス・マン(1875-1955)の同名小説に基づく。
【アメリカ】
- ●Porgy and Bess「ポーギーとベス」George Gershwin (米 1898-1937), 1935 ENO 18
- Candide「キャンディード」Leonard Bernstein (米 1918-90) WNO 23
【現代】
- The Passenger, Mieczyslaw Weinberg (1939-96波), 1968 London 10
- The Yellow Sofa, Julian Philips (1969英), 2009 London 09
- Between Worlds, Tansy Davies (1973英), 2015 London 15
- Morgen und Abend, Georg Friedrich Haas (1953墺), 2015 London 15
- Akhnaten「アクナーテン」Philip Glass (1937米), 1985 London 16
- Lear, Aribert Reimann (1936独), 1978 Paris 16
- In Parenthesis, Iain Bell (1980 London), 2016 London 16
- South Pole, Miroslav Srnka (1975 Prag), 2016 Munich 16
- Der Sandmann, Andrea Lorenzo Scartazzini (1971 Basel), 2012 Frankfurt 12
- Written on Skin, George Benjamin (1960英), 2012 London 12
- Edward II, Andrea Lorenzo Scartazzini, 2017 Berlin 17
- The Exterminating Angel, Thomas Ades (1971英), 2016 London 16
- Hamlet, Brett Dean (1961墺), 2017 Glyndebourne 17
- The Merchant of Venice, Andre Tchaikowsky (1935-82波), 1982 London 13
- Dead Man Walking, Jake Heggie (1961-), 2000 Barbican -
- Satyagraha「サチャグラハ」Philip Glass, 1979 ENO 07
- Karl V「カール五世」Ernst Krenek (1990-91墺), 1938 Munich 19
- Island of Dreams, Anthony Bolton, 2024 Grange
●100選のうち84本制覇(○印はまだ)。