CHIAKI's Diary

2016.11.29: Meyerbeer "Les Huguenots" @Berlin

秋のベルリン遠征！オーストラリア出張より先にこっちが決まってて、ロンドンの空港に大荷物預けて数時間滞在したのち直行。寒い。。。装備が足りず、オペラ座そばのホテルから一歩も出なかった。

初マイヤーベア、名作と名高い「ユグノー教徒」をFlorez+Mariottiで。Florezのマイヤーベア・デビューは2012年ロンドンの「悪魔ロベール」の予定が、声が合わないとかで事前に降板。今作も歌いまくりだが、Pappano先生より盟友Mariottiの方が信頼できるもんね。

出だしは音が細く、あれれと思ったが、徐々に盛り上げてハイテンション。とくに１幕は難しいアリアてんこもりなので、ロッシーニかと思った。最後までテンポ良く、このオペラ長いけど、かなりいい出来だと思う。

舞台は久々の大御所David Alden、ミュンへンで何度もみたトンデモ演出の。トンデモ演出みすぎたから全然トンデモじゃなかった。というか、どのパーツも既視感。。。

冒頭、カトリック教徒？たちが鐘を天井につるす。天井は木の枠で、内部はがらんとした体育館のよう。WNOの「puritani」演出に似ている。黒スーツの人々がソファーを並べて座り、黄緑ぽい壁の幕もおりて、ヌヴェール伯爵の城の広間になる。このソファー転換もENOの「メデア」とか。

カーテンが開くと後ろに黒タキの合唱団が煙草をふかしている。壁の後は白い横長のテーブル。風船で飾った女たちがテーブルの上で踊る。これも「Gazetta」だ！

黒軍服のFlorezことラウル（ユグノー教徒）が招待されてきてテーブルの上でがっつり歌う。英語字幕あるが、恋をしたとか大したこと言ってない。家来マルセルも歌うはず。

このあと爵の許婚ヴァランティーヌがやってきたはずだが気づかなかった。マルグリット王妃の手紙をもってきた小姓ユルバン（Irene Roberts）の完璧なコロラツゥーラにびっくり。最初、Ciofi、パンツ役もやるんだなどと思っていた。

二幕、ピンクのドレスに花輪でソファーに横たわり歌いまくるのがCiofiだった。相変わらず、高音はでてなくもないけど弱い。ユルバンの方がいい。ラウルと三人でバスタブ（水浴）に落ちていった。

Florezが連れてこられて、黒い目隠しされ白い馬にのり、真っ赤なドレスの王妃と歌う＠「ウィリアム・テル」。

ところが王妃はラウルにヴァランティーヌと結婚しろと。ラウルは一目惚れしてたくせに、伯爵の愛人と勘違いして断ってしまう。こういうマヌケなキャラはFlorezにぴったりなのだが、演出が引き出せてなかった。カトリック教徒たちを怒らせて大合唱が熱い！

休憩のち三幕。舞台は酒場みたいになっていて、カトリック教徒たちがヴァランティーヌと伯爵の結婚を祝う。

木の椅子が乱雑に積まれた教会。ブーケしたヴァランティーヌが祈っている。家来マルセルがヴァランティーヌの父であるサン・ブリ伯爵にラウルからの決闘状を渡す。テーブル前。サン・ブリ伯爵が悪だくみして歌う。マルセルが罠だと忠告したのに、ラウルやってきて、拳銃でバーン。

でもCiofiが来て争いを止める。ヴァランティーヌの婚約は解消させたのよ、父がきて、いやヌヴェール伯爵と結婚しちゃったよーん。わかりにくい。

４幕。テーブル前。ヌヴェール伯爵がユグノー教徒の虐殺に反対するので白い花束で？処刑される。ラウルは引き留めるヴァランティーヌをふりほどき仲間の元へ。

５幕、舞踏会場。ドレスアップした人々が拳を突き上げ、虐殺を始めるらしい。シスターたちもいる。

教会。１幕の黄緑っぽい壁に肖像画が数枚あかったところで、ヴァランティーヌがラウルに改宗を勧めるがきかないので、自らが改宗すると。マルセルの仕切りで二人は結婚する。

パリ。木の天井がおりてきて、三人が天井の枠をのぼる。十字の火がボーッ。カトリック教徒に包囲され、サン･ブリ伯爵に銃殺される。サン･ブリ伯爵はそれが自分の娘だと知る。

ようやくCiofiがきて、純白ドレスに血みどろでバンザイ！虐殺止めたの！？

３幕以降は全然話についていけなかった・・・。くそう、デフォルメ不自然だし、妙に記号化されててわかりにくい演出のせいだ。５幕の歌はよかったが。長い！この長いオペラを楽しむ体力がなかった。もったいないことをした。出待ちする力もなく、ホテルに速攻で戻って爆睡。