2013.11.19: Richard Strauss "Ariadne auf Naxos" @Hamburg

ハンブルグ遠征二回目先月に続き、またロシアの新進ソプラノOlga Peretyatkoめあて(といってもドイツ留学長いのでドイツ語ペラペラ)。ベルリンザルツも行ったので今年4回目。

演出が。。。天井枠のついた黒い舞台に客席を背にして椅子が並んでいる。ダンサーは黄色と黄緑のジャージで、Zerbinettaはピンクのストッキングに黒柳徹子みたいな金髪のかつら。。。もうこの色づかいにげんなり。舞台はたまに回るのだが、半裸ふんどし姿ででっかい動物のかぶり物をかぶった人が立ってたり、嫌。

Ariadneは黒いワンピースの巨漢のおばちゃんで、歌はそこそこだが、全く目立たない。Bacchusは毛皮コートの爺で、Peter Seiffertなんで歌はいいのだが、表情が全く動かない。最後に赤い船にのって搭乗し、乗り込んだAriadneと抱き合って歌うのだが、ロマンの欠片もなかった。

音楽教師は黒いスーツに黒マフラーの普通のおじさん、作曲家はえらい小柄なズボン役、ダンス教師はベージュ色のコートのロン毛、家の主は黒シャツ黒ベスト。1幕でこの人たちがなんかごちゃごちゃ言ってオペラと喜劇の同時上演にするくだりは退屈。

なのだが、横でちょろちょこ動いているZerbinettaから目が離せない。仲間のダンサーたちをこきつかったり、メイクしたり、屈伸運動して胸みえそうになったり、ごちゃごちゃいってる作曲家にキスして黙らせたり、やりたい放題。

そして2幕。新しい恋をしろと歌うZerbinettaの歌がこんなに難しく、美しかったとは!かつてはEdita Gruberovaも歌っていた。シュトラウスやるな、と初めて思った。演出はミュンヘンのがよかったので、それでまた見たい。

「Zerbinetta auf Naxos」、Olgaちゃんしか見所なかったが、それだけで十分だった。歌は完璧で演技もこんな演出なのに一生懸命やってる。AdinaはおきゃんでGiuniaは気高くMarfaは儚く美しくZerbinettaは派手でかわいい(Gildaだけ見逃してるんだが)。次はどんな役をやるのか楽しみ〜。

STAFF & CAST


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