Natalie Dessayもさすがだったんだけど、それを食って厳しいロンドンの観客に大スタンディングオベーションをあびてたのが、Juan Diego Florez。
ドニゼッティの「連隊の娘」はコメディだけど、コロラトゥーラ満載で超絶技巧が必要。テノールのアリアなんて、ハイCが9回連続!それをものすごく伸びる美しい声で、ちょっと溜めながら、完璧にやってのけた。もうここだけで涙ぼたぼたーーー
1幕、連隊で軍曹に育てられた娘マリーに若者トニオが恋をする。2幕、マリーは侯爵夫人に引き取られるが、上流階級の生活が合わない。トニオもやってくるが、貴族と結婚を決められている。マリーは侯爵夫人が実母であることを知って結婚を決意するが、トニオが現れ、それでも実母に従うと言ったマリーに侯爵夫人も降参。
演出は演劇的というか、ベタなギャグすぎるところもあったのだが、二人のおばちゃんもノリすぎで。。。ミュンヘンでおなじみAnn MurrayとNatallie Dessayね。って奇跡のソプラノをおばちゃん扱いしてしまうほど。
このテノールすごすぎ。しかも芝居もできる。私の中でベスト・テノールに決定!有名だけど、まだ若いペルー人。好みではないが、細くてお顔もなかなか。ホセ・クーラなんかより断然いいよ。追いかけるぞー!(あんまり出ないんだけどね。。。)
チケットがなかなかとれなくて、2万円はたいた甲斐があった。アイスランドの噴火の影響も心配されたけど、ウィーン便は遅れなくてよかった。
終わった後、体がふるえて口もきけなかった。今も、テレビも音楽も何も聴く気がしない。昨日初めて聴いた「連隊の娘」のメロディが、一瞬で頭に焼き付いて繰り返し繰り返しガンガン鳴ってる。