指揮もつられて雑だった。
それでもこのRichard Eyre演出は何度みても完璧で涙が出る。紗幕に浮かぶヴィオレッタが既に切なく、1幕の円形舞踏会で一気にひきこんで、パリ生活のち、2幕後半の赤と緑の劇中ダンスは華やかに、3幕の光さす寝室、カーニバルの影絵、「傷みがなくなった」という台詞を最大限に活用した白いネグリジェで一周まわってからアルフレードの腕に抱かれて死ぬ、最高だ!
アルフレード(初見)の歌は悪くなかったけど、デュエットで声量が完全に負けてしまうのがもったいない。パパさん(数回みてるが記憶なし)は歌はよかったけど、演技は全くやる気なさそう。あんなひどい仕打ちをしておきながら、息子のためだから仕方ない、でも本人は思いっきり後悔、の葛藤を表現してくれなきゃあ、歌が生きない。