真っ赤な舞台。衣装が奇抜、男も女も裾が平たく横に四角形に広がったスタイル。青が次男シーファレ、緑が長男ファルナーチェ(アルトでなく男)、とわかりやすい。王の許嫁アスパージアが次男といい感じになったところで、長男が言い寄る。赤の壁が動いて舞台が狭まるのが、心情とリンクしていい効果。
総督アルバーテ(ソプラノ)と家来の三人組も特徴的な格好で動く。ローマの護民官(テノール)も数人組で特徴的、ファルナーチェをそそのかす。
死んだと思ってたポント王が帰還!王は紫で、人質として長男の嫁にイズメーネを連れてくる。アラブの女なので黄色のアラブっぽい服にアラブっぽい動きをする。息子たちの異変に気づき、怒る。
休憩のち2幕、恋愛関係のもつれ。
みなを集めて、ポント王がローマ後略を宣言。長男は反対したが、次男が立候補し、株をあげる。それもつかのま、長男が次男がアスパージアに手を出していることをばらす。
中央に木、壁が半分覆っていて、上だけ見えたり、下だけみえたり。アスパージアに杯が届けられ、飲もうと覚悟するが、シーファレが止める。
背後の壁がバカッと開いてファルナーチェが転がり出てくる。ローマの護民官に助けられるが、岩の上で自らの使命に気づき、ポントに戻る。背後でキリストの絵が燃えている。
王のところにローマ軍がせまり、危機一髪ということろでファルナーチェが助ける。ポント王はみなを許して死亡。
ほんと歌合戦だな。合唱なし、重唱も二回だけ。三人のキャストが交代で、メインの二人のソプラノが弱かった。総督とか護民官の方が声でてたくらい。ポント王のMichael Spyresはさすがの貫禄。かつてはForezに公開処刑くらってたが。
演出はシンプルだがわかりやすくてよかった。Graham Vickの1991年作。6本みてるけど、この人は昔の方がよかったのかな。Glyndebourneの新作はがっかりだった。