2022.5.9: Berlioz "Les Troyens"

ロンドンで一度しか見たことのないベルリオーズの大作。Anita Rachvelishviliめあてだったのだが、降板している・・・?出産して声が出なくなり、がなってたので降ろされたらしい。

指揮はDaniele Rustioni、いつの間にかここの契約になってて、マイナーな演目ばかりの首席Jurowskiの代わりとばかりにメジャーな演目はRustioniがほとんど降っている。それはうれしい。ロッシーニも振る人なので、細かい音を丁寧にひろってかつ軽妙で私好み。

舞台はほぼ床の壊れたタイルのみで、タキシードの合唱隊がわわわらいて、シャンペン配られたりするだけ。ギリシャのコロスっぽくしているのかと思ったが、歌的にはトロイ人。下手は祭壇になってるのか蝋燭が並んでいる。カサンドラ(黒マント)以下メインキャストは外国っぽい衣装はまずまず。ヘクトルの妻は子供を連れている。

物語がよくわからないのだが、ギリシャ軍が戻ってきてコロエブス(緑の衣装)が死に、みなで自殺して、アエネアスがイタリアに逃げる。よくわからんが、合唱はずっとよかった。

休憩のち3幕。コンクリぽい壁に囲まれたプール!!!舞台奥に窓が開いていて海がみえる。カルタゴはリゾートか。。。10人くらいが登場してポーズを作る、みな裸、丸出し。物語には全く関係しないので意味なし。

ディドはおばちゃんぽい柄のワンピで、黒っぽい厚着のアエネアスが素性を明かす。

4幕、舞台には大きなスクリーン2つが運び込まれ、若い男女がたむろう映像。男三人がくんずほずれつ。これで二人が狩りに出て洞窟で抱き合うのを表現したつもりか?裸の男を出したかっただけだろう。。。

次はディドの宮殿のはずだが、人々がスクリーンの前にたむろって同じような映像をみてるだけ。もう目をつぶって音楽しか聞かない。

5幕、人々が積まれたビールケースを運び出している。出航の準備が。アエネアスがディドに別れを告げる。回りがちょっと燃えて、通路の上でディドが倒れて終わり。二人の歌は非常によく、3,4幕のショックが若干やわらいだ。

が、カーテンコールは盛大なブー。私も思いきりブー。それでも演出陣でてきて笑ってる。後で調べたらフランスの映画監督。舞台はしらない映像しかしらない人なのだろうなあ。

聞き所はGregory Kunde、なんと2003から何度か見てるがあまり印象ない、昔から見た目は爺だが、いまになって美声であったことに気づく。女二人もよかったけど、彼が一番よかった。

STAFF & CAST


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