最初に登場した時でチブデブで、一昨日のネトレプコに続きやれやれと思ったが、歌いだしたら美しい声で声量もある。たまに高音で声量が落ちるが、上出来。つか今のネトレプコより全然いい。1幕と2幕のアリア、すぐうしろのおじさんと私のBravaユニゾンしてしまった。
Albina Shagimuratova、初見かと思ったが、「魔笛」で二度みてる。高音がやばめとか書いてある。あの時はたしかにそうだった。今日は、Villazon相手で安心できたんじゃなかろうか。Villazon、相変わらず熱く細かい演技で、ドンナ・アンナに気を遣いまくり、ドン・ジョバンニに怒りまくり、熱すぎて歌いながら上着ぬいでシャツのボタンまではずしてるし@1幕。
本来、熱血系はマゼットがいるので、オッターヴィオは優男が正解で、これまで見たどの演出でもそうだったのだが(とくにLoy演出)。アリアの説得力はさすがで、コーラスも丁寧に歌ってくれるが、声はまたさらに太くなってもはやバリトンみたい。Vilazzon終焉のお知らせはだいぶ前にきいたが。。。
ツェルリーナの歌もよかった。鼻にかかったような特徴的な声だがこのキャラに合う。エルヴィラはかなり雑だが声量はあった。なので、重唱パートがどれも素晴らしい出来。
ドン・ジョバンニとレオポルトの歌はかなりいまいち。。。演技はよく見た目はまたHolten好み、、、って私好みではない。なので、二人のパートは聞き流してた。良い曲多いから受けてはいたが。
そんな割とよかったくらいの感覚だったのだが、カーテンコールでVollazonが出てきた時、思わず立ち上がってしまった。これぞスター。出待ちもしようかと思ったが、帰りが遅くなるので断念。あの人、出てくるのも時間かかるし。
舞台は二つの階段をドアが複雑に組まれた立方体の家で回転する。映像を駆使して、文字を描いたり、ドアの枠組みを描いたり、さらに遠近法を足して長い廊下にしてみたり、血の色つけたり@2幕。Kasper Holten自信作であろう、いい舞台だ。作品的にも、バリトンの二人がほぼずっと出てるので、こういう一つの舞台にするのが正解。Loy演出は完全に素舞台にしちゃってた。
でもいまいち心に響かないのは、なんでかなあ、理屈っぽいからかなあ。
指揮者が弾き振りだった。