2018.7.17: Mozart "Le nozze di Figaro"

今回の旅程はこれに合わせて。去年10月のLoy新作だが、来られなかったので。直前に舞台が正面から見える手頃な戻し券をゲット。

幕にカーテンのかかった小さな舞台が描かれていた。有名な結婚式のテーマ曲が始まるとそのカーテンが開いて、人形劇が始まる。そこに伯爵だけ人で出てきて、スザンナとか人形が手をすり抜けていく。音楽の出来はいまちだった。

幕が開くと白い部屋、下手にドア、上手に庭の絵がある小舞台がある。広間の舞台のイメージでもあるそ、椅子とか置いてあるので、本物の庭につながるイメージでもある。中央には椅子が2−3脚、衝立、かばんなどが置かれている。

前半は物語も真面目に追わず、ドレスが綺麗だなあ、スザンナの歌はうまいなあ、と見ていた。Olga Kulchynska、Loy演出ジュリエット好演の。 フィガロはまあまあ、Alex Espositoは数回みている。アルマヴィーヴァもいまいちだと思ってたら、Christian Gerhaherが降板、代役はリングに入ってたMarkus Eiche。

2幕、庭の絵と家具の配置が変わって、伯爵夫人の居間。このオペラは伯爵夫人がメインだと思ってたが、スザンナの方が断然いい。ケルビーノを女装させていたら、伯爵がきてしまったので、ドアの向こうに隠して、スザンナが代わりに出てくる。

休憩のち3幕。舞台はすっかり劇場!奥の正面に舞台があり、カーテンがかかっていて、座席がずらっと並んでいる。フィガロがマルチェリーナとバルトロの子供であることが判明!スザンナはウェディングドレスででてくる。下手のドアが大きくて、退場時に取っ手に手が届かないという小ネタあり。

4幕、それは小ネタではなく、ドアはさらに大きくなって、人々が冒頭の人形のようになっている。バルバリーナがピンを探してたので、フィガロが浮気に気づく。 マルチェリーナが慰めて蕩々と歌う。あれ、フィガロにこんなアリアあったっけ?と思ったら、「KV523 ラウラに寄る夕べの想い Abendempfindung an Laura」に差し替えているらしい。マルチェリーナ役が有名なAnne Sofie von Otterだったからの演出か。初演からそうなっていたもよう。

そのあとバジリオもフィガロも歌う。あれー、こんなに歌合戦だったっけ?

スザンナが伯爵夫人と同じ水色のドレスで出てくるので、伯爵が言い寄り、フィガロが怒る。このあとのスザンナの歌も美しい。

そうなると伯爵は改心せざるを得ず、夫人の赦しが女神のようで、フィガロとスザンナの結婚も神々しく、カタルシスがあった!!!モーツァルトでこんな気分が味わえるなんて。さすがChristof Loy演出。

STAFF & CAST


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