2019.6.27: Janacek "The Cunning Little Vixen"

バービカンでSimon Rattleのコンサート、「利口な女狐」のコンサート形式。忙しかったのだが、Rattleのヤナーチェクはベルリンで聞いたことあって、非常に重厚でドラマチックだったので。

セミ・ステージ形式だった。オケは舞台にいるが、中央前に割と大きな台が置かれている。指揮台はその奥にあり、オケをみたり、舞台をみたりして指揮をしていた。

衣装は特になく、みなモノトーンのシンプルな格好。男(猟場番)がでてきて、横になって眠る。女(女狐)がでてきて、カエルとと話し、男が目覚めて、女を見つける。二人思いっきり足をからめて抱き合っていた・・・

テーブルと椅子が運び込まれた男の家。男が女を連れて帰る。男の妻が女狐を目の敵にする。

テーブルの下に女狐がひとり、別のソプラノの犬にちょっかいを出し、その気にさせる。男に見つかり、椅子に縛り付けられる。

鶏にからかわれたので、死んだふりをし、鶏が近づいてきたところで、噛みつく。猟場番の妻が、猟場番に銃で撃てと言うが、猟場番は撃てずに女狐は逃げる。ドラマチック〜

2幕。穴熊がでてきて、上手の台の下に隠れる。女狐がぞれをみつけて、穴熊を追い出し、自分が住みつく。

そのすぐ上にテーブルと椅子が運び込まれ、酒場になる。猟場番が他の二人の男と飲んで話し、女狐の話になると不機嫌になって解散。帰り道、千鳥足の校長を女狐がからかう。牧師もからかう。猟場番がきて、オレの女狐だ!

夏、雄狐がきて、女狐と恋に落ちる。うさぎの入った箱を送り、結婚する。動物たちのバレエとか特にないが。

3幕。秋、別の男ハラシタがうさぎの箱をみつける。猟場番はそれで女狐がいることに気づき、罠をしかける。

女狐はそれに気づき、逆にハラシタの鶏をうばうが、ハラシタに銃で撃たれてしまう。猟場番は撃てなかったのに!

また飲み屋のテーブルで噂話。校長が好きだった女がハラシタと結婚する、その女は新しい狐の襟巻をしていた・・・

また森、猟場番が眠り、蛙と話をする。おわり。

そうか、二人はそういう関係だったのね。。。開眼。子供向け演出でしか見たことなかったが、こうして恋愛の要素を全面に出すと、歌詞の意味が一気に深くなる。セミ・ステージなのが、かえって想像力をかきたてられてよかった。音楽も流れるように美しく、主演Lucy Crowe含め歌手もみなよかった。

演出は舞台演出家のPeter Sellars。Rattleとは長年の友人で、この作品についてずっと話をしていたらしい。プログラムによると、このオペラは、Rattleがオペラ指揮者になりたいと思ったきっかけの作品で、今でも一番好きな作品の一つである、と。しらなかった・・・見られてよかった・・・

物語は夏に始まり、女狐が逃げたのが秋だから、二人が暮らしたのは一夏の思い出ということになる。また夏に雄狐出会うが、秋には撃たれてしまう。猟場番は別れてから一年も彼女のことを思っていたわけだ。

二日公演だったのだが二日目は見られず。まだどこかで見たい。

19.8.4思い出し書き

STAFF & CAST


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