幕があがると大量の十字架が森を作っている。そこに黒い椅子を並べて教会にしたり、白い台がでてきて部屋になったり、最近のロンドンの新作には全く期待してなかったが、これは悪くない。ミュンヘンのJurgen Roseのよりもいい。
ポリオーネはJoseph Callejaなので悪くない。問題はノルマ、出だしは緊張してたのかあまり声がでてなかったが、後半はさすがに丁寧にきっちり歌ってた。あ、ただのお気に入りじゃなくて、やっぱりちゃんと歌えるんだ。地味で暗い顔もこの役には悪くない。緊張してたのかカーテンコールでは泣いていた。がんばったね、面白くなかったけど。
演出なのか本人のせいなのか、いかにも男に捨てられそうで、捨てられても気づかず正論吐きそうな女で、感情移入できなかった。まあ、ミュンヘンでEdita Gruberovaで見てしまったので。ああ、前回の感想はその通りだなあ。
ベテランのアダルジーザ(Sonia Ganassi)とのつりあいが悪い。Yonchevaだったらこっちも若手の方がよかった。太ったおばさんなのに赤いワンピースが似合わない。ポリオーネがそっちにいくとかないでしょ。
おもちゃが転がっている部屋のシーンで子役二人がクマのぬいぐるみ抱いて眠っているのを、抱えてビニールシートにくるみ、ナイフで殺そうとするのが妙にリアルだった。
まあ、もう一回はみないな。