2017.7.24: Rossini "Semiramide" @Munich

今年のミュンヘンのオペラフェスト、来られるかわからなかったので事前にチケット手配せず。直前になったらもうほとんど売り切れで、高いけどパルケットの端を購入。今日のは絶対いいから。

て開始6時。。。研究会早退しないと。予習も忘れた。。。と思ったら最近の新作は二カ国語字幕なんだった。久々に結末を知らずに物語を追うことができた。

久々のDavid Alden演出。冒頭は暗く祭司長オローエが本を抱えてうろうろしている。王が毒殺され、王子も行方不明になって15年、次の王を決めないと。

白いインド服の黒人テノール(Lawrence Brownlee)が白い台に横たわっている。軍服にメダルつけたアッスール(アッシリアの王子 Alex Esposito)がきて、次の王になるのは自分だと。

大広間に人々がわらわら出てくる。部屋には右腕を掲げた巨大な男の銅像(スーツ姿だがバビロン王)に、背後の壁にも三枚の巨大な肖像画。中央は山と湖を背景に王が右腕をかかげ、一枚は夫婦写真、もう一枚は息子いれた家族写真。天井には四角いシャンデリア。女王セミラーミデ(Joyce DiDonato)が登場。王冠とマントつけて、現代的だが印象的なドレス。

別の軍服アルサーチェ(スキタイ人の士官 Daniela Barcellona)がやってくる。オローエから復讐しろと言われる。アッスールが書斎の机にのって地球儀を片手に悪だくみ。アルサーチェにも自分が王になると言う。金で全身包帯巻きになったアゼーマ姫とアルサーチェは両思いなのだが、彼女は行方不明の王子の許嫁で、彼女と結婚すると新王になるらしい。

が、セミラーミデがアルサーチェにご執心。空中庭園で女声合唱とアリアが美しい。届いた神託で結婚できると思い、アルサーチェと二重唱。

背後のバルコニー部分に群衆が集まり、セミラーミデがアルサーチェとの結婚を宣言。背後の肖像画はテレビ画面で、火が燃えさかったり、死んだ前王がうごめいたり、天井も落ちてきた。このシーン、ベルリンでみた「Huguenots」に似てると思ったら同じ演出家。

休憩のち2幕。

金色のベットで黒いネグリジェ姿のセミラーミデがアッスールと。。。そういう関係だったのね。毒殺の共犯だったとは。

舞台の後ろの二階部分の白い部屋、家族の小さい肖像画と馬のおもちゃがあり、アルサーチェが自分の素性と母が父を殺したことを知る。

ちょっと休憩して、バレエ音楽が始まると思い気や、インド人が金の包帯を略奪。

セミラーミデのところにアルサーチェがきて、真実を知ったことを知る。殺せと言うが、殺さないと。。。ここで涙腺やぶれ。以下、ずっと泣きっぱなし。

地下の霊廟、巨大の銅像の足だけが舞台にあり、暗く、オローエがアルサーチェを連れてくる。宿敵アッスールがやってきて、剣で殺したと思ったら母親のセミラーミデだった!アッスールは他の兵士にあっさり殺される。人々が新王となったアルサーチェを迎えるのが切ない。。。

いやー、最後、ほんとどうなるのかとドキドキした。セミラーミデの描き方が全然冷酷ではなかったので、生き残ってほしいと願った。

カーテンコール、一部の客がパルケット前方に集まり何度も続く。万人受けはしないだろうが、事件だった!難しいオペラなのに、すべての歌手が素晴らしく、指揮のMichele Mariottiも完璧、ベルカントやらせたら今、一番。セミラーミデはソプラノのロールで、Joyceは初挑戦らしいが、低めの声がはまる。いつも高音が微妙だと思うのだが、今日は全く気にならず、はまり役だった。演出も、映像のとこは微妙だが、物語をちゃんと追えるので悪くない。

ロンドンではPappano先生が振るらしいんだけど、雑なんだろうなあ・・・。ああ、この指揮と歌手でもうまた聞きたい。

出待ちしてJoyceのサインをゲット。写真は混んでて写真とれず、暇そうなBrownleeと。そのあとレストランで食事してたら、左手のテーブルにJoyce、右手のテーブルにBrownleeがいて、外に出たらMariotti夫妻がいた。

STAFF & CAST


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