2013.12.16: Mozart "La clemenza di Tito" @Garnier

モーツァルト初期のオペラなんで、アリア合戦で、全然ひねりなし。歌手が順番に真ん中に出てきて独白して交替、みたいな。

それでも演出は悪くなかった。最初は真四角だった巨大な大理石からローマ皇帝の銅像が掘り出されていく。皇帝が慈悲を与えるにつれて。人を許すことで皇帝として認められていくことを暗示か。

皇帝の后の座を狙う先帝の娘ヴィテッリア(黒いドレス)が、皇帝がユダヤ女と結婚すると聞いて嫉妬し、恋人セストに皇帝を暗殺しろと。セストは皇帝の親友でもあるので悩む。だがそれは破談になった。

皇帝はセストに妹のセルヴィリア(黄色いドレス)と結婚すると言う。セルヴィリアの恋人アンニオ(黄色の服)は皇帝のために諦めようとするが、セルヴィリアはアンニオを愛している。

セルヴィリアがアンニオを愛していると皇帝に告げるので、皇帝は諦めて、ヴィテッリアを選ぶ。そうとは知らぬヴィテッリアはまたセストに皇帝を暗殺しろと。ナイフでぐさー、皇帝ばたー。あれ、死んだ?

休憩のち二幕。皇帝は生きていた。彫りかけの銅像の崖の部分に立って歌うのでハラハラ。セストは親衛隊長プブリオに逮捕された。

セストは自分の罪は告白したが、ヴィテッリアのことは言わずに死刑に決まる。黄色い二人(アンニオとセルヴィリア)がヴィテッリアに命乞いをする。

ヴィテッリアはそれでセストの愛に気づいて罪を告白する。皇帝は驚くが、二人を許して、みなは皇帝を賛美して合唱!

最後の合唱はよかった。歌手はまあまあだが、演出が割とよかった。当日券10ユーロにしては十分楽しめた。

作品の構成は先日ザルツでみた「Lucio Silla」に似てる。あっちの方がアリアが超絶だったけど。こっちはKasarovaのセストが有名らしい。確かに似合いそう!Kasarova、最近みてないなあ。まだ年に一作品くらい出てるが、もう有名劇場には出ないみたい。

STAFF & CAST


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