2012.3.14: Dvorak "Rusalka"

珍しいドヴォルザークのオペラ。人魚姫の話を3時間こってりと。

1幕。三人のスケスケ衣装の妖精に、人魚コスプレのルサルカ、浮浪者みたいな爺ヴォドニク。舞台面中央の小さな四角い穴が水の底らしい。木の幹みたいな大きな四角いおうちがくるっと回ると、そこは超現代演出なピンクのお部屋。。。

王子に恋をしたルサルカは、魔女イェジババに、人間になると声を失う、恋が実らないと二人で水の底に沈む、と言われるが、条件をのんで人間になる。王子は森でルサルカに出会い、城に連れて帰る。

今日は朝からずっと面接官やってて疲れてて、有名なアリア「月に寄せる歌」もなんか通り過ぎていった。でっかい黒猫の着ぐるみが気になる。

2幕。城?赤っぽい部屋の一角が白くなってて、料理番が鶏をさばいている。。。王子ルサルカの結婚式らしい。森番がでてきてなんか言う。このバリトンだけが声量ないし下手だった。

華やかな音楽でパーティ会場。ルサルカが他の客に茶化され、王子外国の王女にドロドロと誘惑される。外国の王女役のPetra Langがおどろおどろしくて非常によい。ミュンヘンでタンホイザーのビーナス役で見て以来、また見たいとずっと思っていたのだ。見た目はだいぶおばちゃんになってしまったが。ルサルカ曰く、私がどんなに人間になっても、彼は愛してくれない。

3幕。再び、妖精のおうち。ふられたルサルカがのべっとねそべっている、アザラシのように。。。アザラシに見えてしまうのは、下半身が太い上に人魚コスプレの続きか足を揃えているから。

魔女の婆に愛する男の血で妖精に戻れる、と言われ短剣を渡される。と一緒にソファーに座ってる黒猫が本物で気になる。途中で下手に退場していった。

森番料理人の少年が出てきて、森番は三人の妖精とエロエロからみ、少年魔女の婆にズボンをおろされる!と驚くのもつかの間、ルサルカが短剣で自分の腹を刺して血みどろ〜。が慌てて抱きあげて嘆く。

おうちがくるっと回って木になり、王子がヨロヨロと出てきて、ルサルカに許しを乞う。ルサルカは自分がキスすると死ぬと言うが、それは幸せだと王子が言うので、さっさとキスして、王子を四角い水の穴に突き落とす。いや、突き落としてはいなかったけど。自分はその前に立って、あれ、降りないの?生き残ったの!?

うーむ。初日に盛大なブーが出たのは聞いてしまっていたのだが、、、2008年ザルツブルグ音楽祭での画期的な演出、というふれこみだったのだが、、、なんかださかった。

歌手はよかった。ソプラノCamilla Nylundはミュンヘンで二度みた。代役デビューのElisabethはよかったが、Evaはよくなかった。今日はよかったが、人魚コスプレが全然あってなかった、下半身太いし。テノールBryan Hymelは初見、いい声してた。アルト婆Agnes Zwierkoもよかった。爺Alan Heldはカーテンコールでも松葉杖ついてて、初日の写真をみるとついてないので、途中で怪我したのか?

音楽はドラマチックで、途中長いとこもあったけど、よかった。指揮Yannick Nezet-Seguinも若手ホープらしく、よかったと思う。

演出はJossi WielerとSergio Morabitoのコンビ。ゲイなのか?ググってもそういう情報は出てこないが、この演出からそうとみた。

この演出はロンドンにあげちゃいけないのかも。舞台が、奥行きが、広いから?私的に、さすがコヴェント・ガーデン!なのはRichard Eyre。箱形のセットで奥までばっちり使って、高いAmphitheatreからみても迫力がある。ちなみに最近の演出ベストは「The Passenger」、ENOも奥広い。ロンドンでは垢抜けてないとだめなのかも。

STAFF & CAST


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