2011.12.9: Verdi "La traviata" #6 @London

「トラビアータ」は6回目、見すぎなのだが、Keenlysideがパパさん歌うので。。。

Sir Richard Eyreのロンドン演出も2回目。今回は舞台すぐ脇の席で、全体は見渡せないが、歌手の顔までよく見えた。

1幕、円形の舞踏会会場に人々が集まってくる。白いドレスのViolettaが偉そうに登場。紹介されたAlfredoが、アリアを歌い上げると、一瞬で恋に落ちる。

この最初の三分くらいで、また泣いた。。。これは人生で初めて真面目にみたオペラだった。2003年5月ミュンヘン。あの時も三分で泣いた。

今回はソプラノもテノールもマイナーな若手で、ソプラノAilyn Perezはかなり背が低く小太りで不細工。しかし声は出ていて丁寧で、その上、思いっきり無邪気に恋に落ちた。テノールPiotr Beczalaもかなり鈍くさいが、歌はよかった。

前回ロンドンで見たときは、大スターのAngela Gheorghiuで、このシーンはかなりいい加減にやっていた、気がする。

歌手本人のうれしい気持ちが重なったのかも。これもまた、オペラの醍醐味。大スターを追いかけるだけじゃなくて。

休憩、この後が楽しみだー。

2幕、パリの家。舞台を浅く壁が仕切って、調度品が並んでいる。Alfredoが金策に行ったのち、パパん登場。ここはきっちり威厳をもって、別れてくれと。

Violettaは泣く泣く置き手紙を残して去り、Alfredoがそれを読んで呆然としているところで、またパパさん登場。話をきかない息子を杖で小突くのがらぶり〜。「プロヴァンスの海と土地」深く優しい声で愛息に語りかける。

が、Alfredoは誤解して怒り狂って舞踏会会場へ!

2場、舞踏会。赤と緑の舞台が狂喜をあおっていいす。ミュンヘン版はここは手品で面白いが、ロンドン版は丸テーブルの上でスペイン舞踏と、さすがゴージャス。

黒いドレスでVioletta新しいパトロンと登場。Alfredoがやってきてなじり、ポーカーに参加、強気で勝ち続ける。ついには賞金をViolettaに投げつけたところで、Violettaは気絶、驚く一同を割ってまたパパさん登場。Alfredoを叱る。

静かに3幕。Violettaの家。下手から光が差し込み、Violettaがベットに横たわる。医者がきてもダメ、Alfredo(とパパさん)がきても起き上がれず、白いドレスでひらりと舞ったのちご臨終。

Gheorghiuはここが見せ場と舞ってたから、オイオイと思ったが、今日はそんな不自然に見えなかった。

華やかさはないが新鮮な歌手でいい舞台だったなー。若い二人をパパさんが支えた感じ。大スター見るだけじゃなくて、こういうのも本当に気持ちがいい。

 * * *

出待ちいったら、私入れて二人しかいない。。。テノールにサインもらってる間にKeenlysideに逃げられそうになった。よかった、と言ったら、俺も楽しんだ、ってなんて偉そうな。ソプラノは小柄だったからか、オーラがなかったからか、通り過ぎてしまったかも。電車の時間があるので断念。

今しらべたら、Piotr Beczalaはミュンヘンで超チョイ役でみてる。Ailyn PerezはウィーンのTraviataでめっちゃ酷評してた。。。成長したってことで!

STAFF & CAST


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