2010.7.11: Verdi「La traviata」#5 @London

Angela Gheorghiu を見に。Robert Alagna の嫁の。前にもミュンヘンで見る予定がキャンセルくらったんだった。

冒頭は声でてなくて、いるのかいないのかわからないくらいだったが、中盤から調子があがってきて、もうオン・ステージ。Violetta Valery の悲恋をみたというよりは、Angela Gheorghiu を見た。彼女がいかに美しく仰々しく歌うかを見た。最後なんて病気で死ぬのに白いやたら長いネグリジェでひらひら走りまわってたもの。だからか、泣けなかったが、すごかった。

いい音楽だよなー。パパさんの詩も泣けるよなあ。今日のパパさんは厳格で、容赦なくAlfredoを連れ帰り、病床のViolettaにも普通に謝ってた。

これが、、、2幕の時点で彼女の悲劇を予想し、息子の件とは別に共感してしまうくらいだと、よりいっそう泣ける。ミュンヘンで見たSimon Keenlysideはそうだった・・・Paolo Gavanelli はいい人っぷりを発揮してたな・・・

Alfredo役はJames Valenti、細くて長身でなかなかよかった。

舞台セットも洗練されていて美しい。1幕は円柱状のパーティ会場に、周囲をめぐる階段にも人が歩ける構造。 2幕は奥を壁で浅く仕切って家具を置いただけ(このシーンは誰の演出でも似たような感じになる、ミュンヘンはブランコだったけど)。 3幕はまたパーティ会場だが、赤い照明の中、中央に緑の大きなテーブルでポーカー?が行われ、そこにダンターたちが登場してテーブルの上をステージとみたてて踊る。ここが一番秀逸だった。 4幕は下手から差し込むパーティの明かりと、ベッド。広めにとってあるのは、Angela Gheorghiu が舞い踊るため?

演出Sir Richard Eyreはイギリスの舞台演出家・映画監督。1987年から97年までNational Theatreのディレクター。オペラは1994年の今作でデビュー。最初から Angela Gheorghiu だったもよう。

「椿姫」は5回目。ミュンヘンで3回みたあと、ウィーンとロンドン。出来としてはこれが一番いいんだろうけど、泣けなかったなあ。

STAFF & CAST


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