2014.7.28: Verdi "La forza del destino"

ヴェルディ「運命の力」は駄作だ。。。Anja HarterosとJonas Kaufmann、この劇場いちおしスターの競演であるが。どちらの声が太めなのでメゾ2人バリトン2人みたいだった。Harterosは後半の高音はがんばって出してたが。Kaufmannの方は高音はからきしダメ。

運命に翻弄される二人は、最初から最後までたいしたメロディもないまま、中音域で張り上げ続ける。緩急がない。物語として盛り上がらない。間奏もいちいち長い。駄作だ。マイナーなベルディでも「シチリア」はよかったがなあ。

演出もいまいち。2005年にDavid Alden新演出があったはずだが(いかなかった)。作り替えてでもいちおし演目にしたかったんだなあ。今日はカメラ数台で撮影してた。

1幕は背後にカーテンのある部屋(と上手に机、は二回目に見えた)。カーテンに包まれてレオノーラとアルヴァーロが抱き合う。が、アルヴァーロの投げた銃が暴発して彼女の父カラトラーヴァ公爵が死亡。

2幕はなぜか大小の机が並ぶ中、小汚い衣装の人々がやってきて、メゾ(ジプシーの娘プレツィオジッラ)が臙脂のスーツ姿で歌い、バリトン(レオノーラの兄ドン・カルロ)もなんか高らかに歌う。

場面かわって、木の蛇腹壁の部屋、その上に十字がひとつ。修道院に入るらしい。壁が開くと白いジャグジーみたいなのがあって、レオノーラが男達にかつがれて水浴びする(代役だった)。仕切ってたのはグァルディアーノ神父。

休憩のち3幕、下手側が三段に分かれていて、死体みたいな人々がアクロバティックな格好で寝転んでいる。戦場のはず。アルヴァーロのアリア。やられそうになったドン・カルロを助けて友達になる。が、自分もやられて瀕死になり、写真を見られて素性がばれる。

夜明け、アルヴァーロは一命をとりとめたが、ドン・カルロに決闘を申し込まれて、やむなく剣をぬくが他の兵士に止めら、修道院に入ることにすると。

朝、また小汚い衣装の人々がやってきて、そこかしこでまぐわっている。。。メゾが短パンで歌い、半裸の男を首輪でつないでいる。何故?コーラスが全員寝転んで歌う。何故?最後に出てきた白髪長髪のおじさんはグァルディアーノ神父か?

4幕、5年後。色とりどりの衣装の人々が茶色の発泡スチロールの弁当箱をもらって貪り奪い合う。修道士のメリトーネが施しをしている。ドン・カルロが偽名のアルヴァーロをみつけてまた決闘を申し込む。断っていたアルヴァーロだが、インカの血筋を罵られてついに剣をぬく。二人が戦っているところで幕がおりる。

最終場面、上手側に十字がテトラポットみたいに積まれている。レオノーラが高らかに歌う。アルヴァーロがやってきて、驚き、兄ドン・カルロを殺してしまったと。レオノーラが兄に近づくと、瀕死の兄に刺されてしまう(はず、見えない!)。スーツ姿のグァルディアーノ神父が何か歌って、アルヴァーロが嘆いて、終了。

久々の新作で字幕がみえない席だったので細部はわからず。長いし退屈だった。もう一回みるんだよなあ。。。

STAFF & CAST


目次に戻る