2015.8.22: Wagner "Die Walkuere"

1幕。木の家、階段をあがると踊り場がダイニングになっていて、そこからさらに階段で上にあがれる。球体がやってきて座り込み、ジークリンデが藁の束を積み上げて隠してあげる。おい球体、疲れてて手伝えないのはともかく、ありがとうの目線くらい送れや。

フンディングが人の生首を槍に刺して帰宅。槍を妻ジークリンデに渡して飾っとけと。ここの意味わからなかったが、生首は狩りの戦利品という意味で、ジークリンデも狩りの獲物だったといわれ、納得。

ここまでなかなかドラマチックでよいと思っていたのだが、踊り場にシーツが広げられ、映像が始まるとがっかり。夫に薬をもって眠らせる妻を実況中継。カメラクルーは別室までついていって、眠りにつく夫の顔アップまで撮る。

ジークリンデ&ジークムントは家の裏手に移動。そこにはシーツもなく、しばらくはドラマを堪能。おもむろにジークリンデが納屋をあけ、ジークムントが入ってノートングをとってくる。「あの剣ならうちの納屋にあるよ!」的な軽さ。。。

二人が熱く歌い出したところで、納屋の壁に映像どーん。ここにも映しますか。。。最初はロシア語らしい文字の新聞記事だったが、その写真のヒゲの生えた兵士が左手を斜め上にあげてる構図で、私は目が点になってしまい、歌に全く集中できないまま、演奏は一気に終わってしまった。

休憩時間に石油利権がテーマだと聞いてしまったので。。。

2幕。油田の木の屋組がどーん。1幕の木の家を半分使って、中にはなんか機械やらバスタブやらみえ、作業員なのか半裸の男達がうごめいている。

長いアラブ髭の男(ヴォータン)が椅子に座って読む新聞にもさきほどの兵士の写真。。。黒と金のアラブのドレスっぽい女(フリッカ)がアラブ髭にくってかかる。うーん、神々はアラブの石油王設定なのか?するとあの兵士は誰!?男達が家の中にシーツを広げ、油田開発のドキュメンタリぽい映像が映し出される。ロシア語はわからんが、1942年の数字だけ見えてまたギョッとする。ここは妾の子供殺せって下世話な話のはずだが。。。

上手からジークリンデとジークムントがやってきて、ジークリンデは家の脇にある小さな塔を物色したのち、その外になぜか落ちてたマットレスに横たわる。球体はおもむろに上着を脱ぎ、かけてあげるのかと思いきや、横の棚の上に置いた(すんごい後で枕にしてあげてたけど)。そのあと自転車を動かしたりしてたので、それで脱走するのかと思ったさ。それを屋組の上の方からブリュンヒルデが眺めている。家の左手に槍もったヴォータンもいる。

その後、ジークムントは家の中に入ってしまい、また実況中継。くー、ドラマ楽しんでたのにー!フンディング&ヴォータン組に殺された。

3幕。あの有名な旋律にのって半裸の男たちが階段をかけあがり、力つきて倒れる。アラブっぽい格好の女が数人出てきて、その死体?を踏み分けながら踊り場に集まり、歌う!歌のクオリティがみんな高いが、一番ゴージャスな黒のがブリュンヒルデ。ワルキューレたちには美人が一人で短いドレス、チューブドレスのおねーさんも割といける、あとはみんな太いおばさん。

夜、暗くなって石油の屋組の上に赤い星が灯る。普通の星であったが、六条星のはずだったのかも。てことは神々はユダヤ人でドイツ兵に滅ぼされるの・・・?

ブリュンヒルデはノートングの柄の部分をジークリンデに渡して逃がした後(自転車つかわなかった)、自ら家に入ってベットに就寝。

そことは違う脇の塔の屋根から出火!ナマの火はやぱっりよいので、寝顔の実況中継も気にならず、音楽も熱くてなんか満足♪

指揮Petrenkoは評判通り素晴らしい!(2回目)長いオペラで演出も嫌いだったが、一瞬たりとも退屈せず、眠くもならなかった。

あの兵士の写真が気になって仕方がなく、ネットでさんざん調べたら、ロシア語の看板とか映像に全部かいてあったぽい。バクー油田、1942年にドイツがソ連から奪取しようとして失敗した。あの赤い星はソ連の星だったのね。髭の兵士はスターリンらしい。まぎらわしい。それでも新聞のタイトルのロシア語は不明。

この演出、映像がなければそんなに悪くないかも。

STAFF & CAST


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