ルチアが出てきて、あの難しいアリアの出来で目が醒めた。Adela Zaharia、2018年にミュンヘンで代役でみて非常によかった。Harterosに似た低めの声だが高音までしっかり出てよい。
エンリーコも旨いけど、ルチアより頭一つ小さくて見栄えが悪すぎて挫折。誰だアジア人かと思ったらカマレーナか・・・そういえば彼だから事前にチケット買うのやめたんだった。
音楽はいいのだが、指揮がもたつくところが多々あり、いまいちテンションがあがらない。
あと演出がひどい。結婚式の場面など、古典的な衣装で合唱団が並ぶと豪華だが、ほぼいつもストップモーションで全く演技をしないのが不自然すぎる。ソリストもほぼ棒立ちで演技なし。感情移入できない。狂乱のアリアは悪くなかったんだけど。
休憩でコーヒー注入のち2幕。
おっさんたちの場面はどうでもよくて、食卓テーブルにぐるっと囲まれたディナー会場に血のついたルチアが入ってくるのは壮観。でもテーブルの客たちは無反応。
ルチアは白いベールを丁寧に開いてかぶるのが狂気に見えない。そのあとばたりと倒れてご臨終してもみな無反応。
場面かわって、柱の間に墓がいくつかある。カマレーナが死んでも何の感情もわかない。貴族衣装のレースの襟と足下のヒラヒラが子供みたいでおかしすぎる。
カーテンコールは結構ブラボーきてたけど、チケット売れ残りまくりで、2階の最安のチケットを昨晩になって買ったのだが、かなりいい席でみられた。
アメリカから朝フランクフルトに着いて電車でベルリン、ホテルの部屋にもなかなか入れなくて、眠かった。まあでもAdela Zahariaは掘り出し物。2018年にもみてて良いとなってた。
1980年の演出だからかなあ。オペラ歌手が演技をするということをしらなくて仮装歌合戦だった?