冒頭、すんげー長い長音が続いて、退屈で死ぬかと思った。
例によってENOの舞台は小さく区切られている。二階上手で語りの男が低めの声でなんかいう。二階中央の部屋では王のミイラが制作中。心臓を取り出して、一階下手の測りで羽根の重さと比べる。それより軽いと天国にいけるらしい。緑っぽい衣装とどぎついメイクの妻が嘆いてる。
三階に椅子が七つくらい並び、動物のかぶりものをした男たちが横向きに座る。パピルスの絵のイメージ。やがてかぶり物をとり、三つの玉でお手玉を始める。うーむ、こういう大道芸がメインなのか。
若い男が二階中央に出てきて、階段で階下に降り、金ピカのドレスみたいな衣装を着せられる。新しい王の誕生らしい。母と妻が両脇に控える。
休憩。
神殿に三人の男がいる。ホルエムヘブ将軍、王妃の父で神官アイ、もう一人神官。上手には茶色の大きな卵があり、上階に忍び込んできた王子が壊す?奪う?大道芸たちが王子の兵士達がやってきて、三本の棒を投げたり弓矢の形にしたりして、神官たちを撃退。母も兵士側にいた。
一方、王と妻は赤い布だけのマントみたいな衣装に着替えて愛を誓い合う。裸体がすけてるのか、布に絵が描いてあるのか。
休憩。
一階上手の部分で、王と王妃、母が囲み、6人の娘がたわむれている。青色の髪がからまっている。
民衆は不満をためて、下手側に蠢いている。神官たちが煽動している。語り部があおると、場内に侵入。娘たちはなんとか逃げたが、王子は囲まれて、あっさり殺害される。
再びミイラ制作。まだ少年のツタンカーメンが新しい王になって、神官たちの支配する古い体勢に戻るらしい。
上階では、ツタンカーメン発見のイギリス人考古学者が学生たちに講義をやっている。大道芸人たちが学生に扮している。
語り部がなんかいって幕。
音楽はめちゃくちゃ退屈で、歌もほとんどあーとかうーとかしか言ってないが、意外と物語は伝わったのでよかったのかな。経営難にあるらしいENOだが、今日は満員御礼であった。
題材は実在のエジプト王アメンホテプ4世。太陽神に改革したらしい。DNA鑑定でツタンカーメンの父であり叔/伯父でもあるらしい。