2018.10.31: Wagner "Siegfried"

幕があがる前から舞台面にバギーが見えている。幕は大きな黒板で数式やらいろいろな単語が書いてある。Mimeも「e=mp^4」と書き込んだ。Mimeが赤子をあやして、バギーから手が伸びたり。

上手でMineがカンカンと音をたてて剣を打ち直す。子役の男の子がでてきて、紙をやぶいて紙の剣をつくる。Mimeが打ち直した剣を渡されて、振り上げて真っ二つに折る。

幕があがると成長したSiegfriedがいて、子役は熊の頭をつけて横でふらふらしたのち退場。中央には銀色の壊れた飛行機、舞台上空には白い壁が浮いていて、飛行機が落ちてきた穴がある(のは見えない)。

Siegfriedに罵倒されながらもMimeは剣を打ち、育ててやったと恩着せがましく言い続ける。Siegfriedは森へ逃げようと思ったが、両親のことを聞くまではとこの家を離れられない、らしい。 ついにMimeは自分は生みの親ではなく、父親は死んで、Sieglindeという名の母親に父の折れた剣ノートングとともに託されたと教えてしまう。Siegfriedは剣を打ち直せと命令していなくなる。

飛行機の座席から、薄汚い格好をしてへんな黒い帽子をかぶったさすらいのWotanが現れる。Mimeと互いに三つの質問をする。Mimeは小人族のこと、巨人が指輪をもっていること、神々のこと、と大まかな情報を得たのに対し、WotanはSiegfriedの素性を聞き出す。剣は恐れを知らぬ者、にしか直せないらしい。

Wotanが去った後、Siegfriedが帰ってきて、Mimeが剣を直せないことを知ると、自分で鍋に入れて火にかけて、とけた液体(赤でなく透明だった)を鋳型に流し、冷水の桶に入れる。取り出して、飛行機の翼部分でカンカン打ち付けて歌う!

あれー、前回もStefan Vinkeだったんだ、ボロクソに書いてる。。。バイロイト、ミュンヘンと連続でみてるが、悪くない。単にうまくなったのか?

下手でMimeがずっと汚く料理をしている。どの演出でも料理あるけど、詩にそんなないような。Mimeは水筒に毒入りスープを仕込んだ。

休憩のち2幕。

黒い舞台の溝みたいなところにAlberichが横たわっている。腕がのびると赤黒くただれていて、苦しんでいる。さすらいのWotanがきて、Mimeが指輪を奪おうとしてるよー、とちくる。

MimeがSiegfriedを連れてくる。Mimeがピクニックマットを広げるが、Siegfriedに罵倒されていなくなる。

Siegfriedは一人で2畳分の芝生の上へ。その上の黒い壁に星が輝いている。Siegfriedが母を思うのに合わせて羊と鹿のが出てきたり。作り物の白い鳥もひらひら飛んでいる。

Siegfriedがストローみたいな草笛を吹いても管楽器の不協和音。削ってまた吹いても不協和音。手持ちのホルンを吹いたらいい音がした。するとFafnerが化けた大蛇が出てきて、Siegfriedが剣を振り下ろして倒し、かぶった血を飲むと鳥の声が聞こえるようになる、はず(みえない)。以下、天井から吊されてきた白い鳥ちゃんの助言通りに行動する。

黒い床が奥に高く坂道になった舞台。前面には蛇状の鉄格子がある。舞台の中央に黒い道が続いていて、真ん中に巨人族の生き残りFafnerがいる(みえない)。

梯子が舞台面に横倒しになっていて、AlberichとMimeが両脇からやってくる。AlberichはFafnerが抱いていた黄金の人形?を持ち逃げした。

鳥ちゃんが「指環と魔法のかぶり物は洞窟にある」と歌うので、Siegfriedは坂道をあがり、キュービックを持ってくる。それを床に置いて持ち上げると下からFafnerの顔が出てきて、食べ物くれとかいうので、Mimeの水筒の中身をあげたら死んでしまった?

鳥ちゃんが「Mimeの毒に気をつけろ」と歌うので、戻ってきて飲み物を差し出すMimeを剣でぐさり。鳥ちゃんが「岩山いって眠るBruennhildeを起こして花嫁にせよ」というので、舞台奥に去っていった。

休憩で日本人妻に話しかけられた。のち3幕。

2夜の最後に立ってた白い壁が横倒しになって斜めにぐるぐる回っている!Wotanがその上を歩きながら、本を投げ捨て、マットレスを投げ捨て、しまいには椅子を投げ捨てつつ、かっこよく歌う!前回はTerfelがものすごくかっこよかったのだけれど、John Lundgrenもいける。

可動式のすごく高い黒い椅子に座ってErdaがやってくる。Wotanがなんか言っても反応悪く、Wotanは永遠に眠れと槍で・・・刺した?死んだの?ここの歌はいまいちだった。

壁は徐々に立てかかり、入り口はWotanの槍で閉じられている。Siegfriedがやってきて、Wotanに道を聞くと、のらりくらり。照明が赤くなり、炎のイメージ。ついに剣で槍を真っ二つに折って、壁の向こうへ。

男がいると言ってたのに、甲冑をはずすと女だったので、慌てて入り口から戻ってくる。白い壁にはソファーに横たわる姫が影絵で映し出され、Siegfriedは何度も行ったり来たりして、ついにキス。

Bruennhildeが入り口から出てくる。黒いドレスで胸元に血みたいのがついている。照明は真っ黄色。後に白になる。

主にBruennhildeが下手、Siegfriedが上手で歌う。壁がまわって、ダイニングテーブルと椅子が二脚、そこに座って歌う。また壁がまわって舞台面と垂直になり、二人がその両側をはさんで歌う。ミュンヘンではあからさまにベットシーンだったが、この演出はもどかしくてよい。二人の歌も息ぴったり。最後に背景の黒い幕がばさっと下りて、二人は大海原に走っていった!思わずブラビいってしまった。覚えてなかったけどいい演出。

この3夜は1幕2幕で成長を追うのが若干退屈なのだが、3幕はNina Stemmeのおかげで大満足。

STAFF & CAST


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