2016.8.11: Britten "A Midsummer Night’s Dream" @Glyndebourne

幕が開くと、教会のない、薄暗い森に、さまざまな格好をした妖精達が蠢いている・・・

Peter Hall名演出(1981年)、さすがだ。一気にテンションあがる。床は鏡になっていて、光のあてかたで上下がうつり、無限の空間を作り出す。スモークの炊き方も絶妙。妖精達は羽根とかつけてるし、かぶり物もしてるが、決して下品でなく、背景によく溶け込んでいる。

カウンターテナーのオーベロンが、タイテーニアとなんか話す。

このブリテン版は、オーベロンをカウンターテナーにしたところが勝因なのではなかろうか。関係性としてはバス・バリトンだが、幻想的な感じがよく出ている。

タイテーニアは韓国人ソプラノで、割といい声してたが、背が低すぎ。オーベロンと並ぶと子供みたい。。。

パックは赤紙の少年で歌わない。オーベロンとおそろいの髪型がいい感じ。ブランコみたいなのに吊されて中空を舞うことで素早さを表現。これもうまい。

ハーミアとライサンダーが駆け落ちしてくる。。。えっと、これハーミア?デブでチビでブスなんですが。。。ライサンダーも腹でてるし、声はよかったけど。絵的にはディミトリウスとヘレナの方がいい。ヘレナも不細工だけど、すらっとしてるので。

物語はシェイクスピアの原作通り、村人達の寸劇もばっちりやる。ボトムのかぶるドンキーが妙にかわいい。ブリテンの彼氏はどの役だったのかなあと思いながらみてたら、この女装の村人か!

休憩前に、パックは薬を打ち直して、物語はあらかたすんでいる。後半は、森が退場して(よくみると、幹は人が演じていて枝を持っていた)、領主の家が上空から降りてくる。

背景から光さす窓枠と、暖炉のみ。椅子が6脚、領主夫妻が、若い二組の結婚を許したの?

結婚式どこー!?メンデルスゾーンのバレエが有名なので、、、

人間たちが退場した後、窓枠から妖精達が這い出してきて、人の世界と森が表裏一体であることを示す。パックがシメの口上をいって、ざっくり幕。

いや〜「夏の夜の夢」はこれ以上はないっていう名演出だった!

STAFF & CAST


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