2015.1.16: Puccini "La boheme" #8 @Sydney

シドニーで違うオペラが3本見られるのは珍しい。昔は珍しい演目もやってたけど、最近は観光客めあてがもう超メジャーなのしかやらないからつまらないのだが。でもないよりはいい。

幕があがるとそこにいたテノールが超デブの不細工だったし、画家はまあまあだが、通常イケメン担当の音楽家がピエロメイクのゲイギャラだし、最初は全く物語を追ってなかった。

が、やってきたソプラノMaija Kovalevska(ラトビア出身)がいい声しててすごい美人!!ソフトなのに伸びる声でミミに合っている。デブはデブで声はいいし高音もでて、声量がすごいから、せっかくのミミが目立たない。。。

1幕は広い空間に家具やストーブの置いてあるだけで、目につくのは壁に梯子がかかっているのくらい。「ボエーム」は作り込んだ部屋が定番だから物足りない。

2幕はなぜかキャバレー仕様。周りを囲むボックス席に、金持ちの男と半裸の女たちがずらり。そこへ子供達が出てきて歌うからすげー不自然。大道芸人たちが回転舞台にのって出てきた後。1930年代のベルリン、ワイマール共和国の末期に舞台を移したそうな。

ムゼッタは金髪でキラキラドレスはよかったが、歌はかなりいまいち。2幕はムゼッタがよくないと全然盛り上がらない。脇のテーブルでたまに歌うデブ&ミミコンビの方が熱い。

休憩のち3幕。ガラスの向こうに雪がしんしん、駅で人々の出入りをチェックしている。駅員?兵士?キャバレーの女たちにセクハラしたり。

そこへなぜかミミがマルチェロを探しにきて、ロドルフォのことを愚痴る。ロドルフォもきて、ムゼッタとマルチェロが殴り合いの喧嘩をする横で、春になったら別れましょうと。このミミなら、嫉妬に燃えるロドルフォに耐えられず、という設定もわからんでもない。Gheorghiuほどではないが。

4幕は最初の部屋、壁一面にモーゼに割られた海?が描いてあってひいた。全然あってない。ムゼッタがミミを連れてくると、木の台に布団をのせて横たわせる。音楽家がかいがいしくしてるのがうざい。哲学家に邪魔するなと言われるのがわかる。最後にミミが死んだことに気づいてもなかなか伝えないし。

デブが高らかに「ミミー!」で終了。このミミをいかせるテノールだったらよかったなあ。

予想外に楽しめた。休憩入れず2時間ぽっきり。短い!なんかカットされてたかな?演奏もずっと早めだった。

上演中に赤子が泣き出すのが二回くらいあった。飛行機じゃないんだから、オペラに赤子連れてくんな!つかそういう客を入場させるなよ。。。空席あってチケット売れればなんでもいいのか。

STAFF & CAST


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