「コシ」はミュンヘンでみた時もボロクソ書いてる嫌いな作品なのだが、歌手がいいという評判で、最上階の13ポンドの安い席があったので買ってしまった。当日は風邪でつらかったのだが。。。
暗転するとディレクターがでてきた。開演前にこういう人が出てくるとろくな知らせではない、と自分でも言っていた通り。目玉のDon Alfonso役のThomas Allenが降板。代役も見つからず、明日フィガロをやるCarlo Leporeが歌だけ歌って、助監督が演技をする、という事態に。帰りたい人には払い戻しするといって客電がついて、実際に帰る人もちらほらいた。私も高いチケットだったら帰ると思う。
でも演出が非常によかった!現代に置き換えて、女二人はモノトーンの衣装、男二人はヤンキー風の衣装で、Despinaは看護婦とかいろいろコスプレする。女二人のソプラノが、合唱しながら現代音楽のアイドルばりに踊ってたのは笑った。イギリスの演出家Jonathan Millerは、既に何度か見ている。現代演出で見るのは初めてな気が。
Fiordiligi役のMalin Bystroem(金髪)は「ファウスト」でも好演。Dorabella役のMichele Losier(黒髪)も出てた。Despina役のRosemary Joshuaはミュンヘンでも見たことあるベテラン。この女三人が、ひじょーによかった。