2016.7.4: Halevy "La Juive" @Munich

アレヴィのグランド・オペラ「ユダヤの女」。黒っぽい舞台に真緑のヒロイン。パリのリア王に似てるなあと思ったら同じ演出家Calixto Bieito。

冒頭のパイプオルガン&コーラスは後方スピーカーから流れてきて、舞台に並んだバスタブに子供達が頭をつっこまれていたので、どうしようかと思ったが、その後の演出はシンプルで象徴的で、音楽に集中できてよかった。

そのあと、舞台にちゃんと出てきたコーラス隊も黒っぽい衣装に黒いマスク。うつろな民衆を暗示してか。舞台は黒っぽい柱が数本並んでいるだけ。壁になったり、それが回転舞台にのってまわったり、表面に映像が出されたり、1−2本倒れて台になったり。

冒頭に歌ってた背の高いバリトンはミュンヘンおなじみのChristian Riegerさん、ソロあってよかったね!

白髪爺が、祝日に働いていたと人々につかまり、バスタブに顔をつっこまれる(この時は水はなかった)。金細工師エレアザール、爺なのにドミンゴばりにいい声してんなあ、とよく見たらRoberto Alagnaか!フランス語美しす。やっぱり昨日のは違うや!

ということは、この太め声のドラマチックソプラノはAleksandra Kurzak。養女ラシェル。リリコじゃなければうまいね!緑のワンピースは袖がシースルーなだけで珍しく露出度低い。黒髪で、見た目がだんだん元妻に似てきてるような。Alagnaの趣味なのか?

彼女の恋人が柱についた梯子に登って歌う高音アリア。FlroezもCDで歌ってる難曲だが、意外と歌えてた。他と比べて声量はおちるし、高音前でさらに落ちるのだが、さらに上がると予想外に持ち直すという。顔は地味、最後まで誰だかわからなかったが、キャスト表みたらJohn Osbornか!ロンドンのアーノルド

恋人はユダヤ人作家のサミュエルと名乗っていたが、実は神聖ローマ帝国の王子レオポルドで、王女ユードクシーと結婚している。その王女は黒のスーツで群衆と同じ扱いだが、金髪が目立ち、澄んだ声のソプラノで非常によかった。無名の若手でこれがほぼデビューらしい。

柱の壁がぐるっと回って、レオポルドがラシェルと逢い引き、キリスト教徒であることを告白する。一方、王女は夫の心を取り戻そうとエレアザールに宝石を発注。レオポルドに説得されそうになったラシェルであったが、父エレアザールがやってきて奪還!

休憩のち3幕。柱の壁の中央に王女がちょこんと座ってなんか歌う。両手が血にそまっている。ラシェルがきて、柱の壁を隔てて立ち、召使いにしてくれと。王女は、シャツのボタンをブチブチはずし、胸元をチラ見せしながら歌う。レオポルドがきて、浮気を自白しようとする。

が、祝賀会が始まる。バレエシーンなかった。エレアザールが枕につけた真珠の首飾りを納品。王女をそれをもぎとってレオポルドに渡そうとする。後半はレオポルドの存在感なさすぎ、歌もほとんどないし。

が、ラシェルがすべてを暴露!レオポルドは死罪、ラシェルはおろか、かばおうとしたエレアザールも裁判にかけられることに。天井から首輪が降りてきて、背の高い男バス(ブロニ枢機卿)がラシェルの腕にかけ、彼女の服をはいで背中を出し、枯れ花でバシバシ叩く。

柱が一本、完全に倒れて台になっている。王女が監獄のラシェルに会いに来て、王子を救ってくれと。ラシェルは虚偽の証言をし、一人監獄に戻される。ラシェルは胸を豪快にさらして歌う(下着つけてたけど)。

ブロニがきて、ラシェルを監獄から逃がそうとし、父にも改宗を勧める。が、エレアザールは拒否。ここのアリア「ラシェルよ、主の恵みにより」が有名。

巨大な檻がでてきて、ブロニじゃない別の背の高い男にラシェルが髪をジョキジョキ切られたのち、中へ。檻の前面に放たれた火がまわってボーーーッ!

ラシェルは実はブロニの娘で、ローマでナポリ人の襲撃にあった時、エレアザールが救出して育てていたのであった。エレアザール自身もブロニに息子たちを殺されていた。エレアザールはラシェルのその素性を明かして救うことも考えたが、民衆が「ユダヤ人殺せ!」というので、「Never!」とかいってそのまま殺させる。

予習不足で、前半は睡魔にちょっと負け、後半は話が難しくて全然ついていけなかったが、楽曲の良さは堪能できた。最後のエレアザールのアリア、ちょっと間があって叫んで終わったので、あれとは思ったのだが、後できいたらアリア後半丸々カットだったらしい。前日の公演で歌えずブーがでたから。アラーニャ。。。

でも出待ちしたらすごい愛想よくて、フランス人おばちゃんのファン達に囲まれ、一人ずつと話しながらツーショット、Kurzakと合流してスリーショット、私もゲットして大満足♪

STAFF & CAST


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