2015.4.11: Rossini "Il turco in Italia" #4

ミュンヘンのChristof Loy演出のパクリ。

前奏は幕がしまったまま。幕があがると、黄色を中心にしたカラフルな長方形の板がランダムに並んでいて、ランダムに開くと背景に海がみえる。青色に塗っただけのシンプルな海。下手のパラソルとビーチチェアに、白いタキシードの詩人Prosdocimo。初めて英語字幕で見たら、コミックオペラが書けないとかいってるのね。なんだシュトラウスはこれのパクリなんじゃないか!

上手にスーツ姿の男が佇んでいたが、下手からわらわら出てきたジプシーたちに文字通り身ぐるみをはがされる。乳母車をひいた太った女も出てきたが、ジプシーたちに身ぐるみはがされて下着姿になったまた乳母車ひいて退場。

灰色スーツの小太りの男Don Geronioが出てきて、ジプシー女Zaidaに手相を見てもらう。妻が浮気をすると。

ProsdocimoがZaidaの身の上をきく。昔、トルコの王子と恋に落ちたが投獄された。

みなが去った後、パラソルさした一人の女が上手から登場。細い体でお尻を揺らし、ざっくり開いた巨乳は、アラーニャを虜にしたAleksandra Kurzak。Donna Fiorilla、こういうコケティッシュな演出だとはまる。ハイヒールは黄緑。冒頭から歌も割といけてた。

背景の海に大勢の水夫たちが綱をひいてでかい船がでてくる。船首に立つのはトルコの王子Selim!でも濃いだけで全然いけてねえ。。。エレベータみたいなので降りてきた。海の青い部分が微妙に広くなったのは波を表現してたのか?装置に美的センスを感じない。

Donna FiorillaとSelimが互いに一目惚れして歌い、ついにはめっちゃ抱き合う。ここの詩が面白い。

場面かわって、黄色い壁をくりぬいた部屋にどピンクのベットが出てくる。横たわるは黄緑の下着姿のFiorillaと半裸のSelim。。。そこへDon Geronioがやってきて、浮気現場を目撃。Selimが逃げた後、怒っていたDon Geronioであったが、Fiorillaに上着を脱がされ、ズボンのチャックをはずされ、でれーっと横たわったところで、Fiorillaがふざけんなとか言って去る。だめだめじゃん。

黄色の壁は退場いて再び海辺。下手のタクシーからSelimが出てくる。上手にも別の車が乗りつける。出てきたProsdocimoがZaidaとひきあわせる。この車演出、Loy演出の冒頭の劣化コピー。

白いワンピースにヴェールをつけた女が出てきてそれを目撃して嫉妬。ここの歌はいまいちだったが、Fiorillaだった。Zaidaと言い合いながら重唱。そのあとみんなで合唱。いい音楽なのにいまいち盛り上がらないのはなぜだ。

2幕だがそのまま場面かわって、海辺のレストラン。同じ海の背景に椰子の木の植木鉢、下手にテーブル席、Don GeronioとProsdocimoが食事をしている。Loy演出と構図が全く同じ構図。Selimが妻くれとかしゃしゃあと言うので、フォークにパスタをさしたまま喧嘩。これも同じ。Loy演出のカンガルーファイトはなし。

次のテノールが超いまいちなので、パーティのシーンが盛り上がらない。そのシーンが盛り上がらないと、Fiorillaの絶望とGeronioの許しも盛り上がらない。。。

女二人、男三人、青と白の同じ衣装に着替えて混乱。この色づかいもLoy演出と酷似。SelimがZaidaと逃げてしまい、、、以下略。

結局仲直りしたのもつかの間、半裸の男が通りかかり、Fiorillaがダッシュでおいかける!というギャグ落ち。

Aleksandra Kurzakのコケティッシュな魅力ならでは。歌も割とよかった、思ったよりかなり歌えてた。高音はちょっとやばいけど。Olgaちゃんの完璧なの聞いてなかったら気づかないかも。

詩人役のThomas Allenは髪がすっかり真っ白で、誰だかわからなかったが、歌はダンディでよかった。でもロッシーニはもうちょっとゲスい方がいいかも。

Loy演出が好きすぎて楽しめず残念!

STAFF & CAST


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