2012.6.29: Prokofiev "L'amore des trois maroons" 三つのオレンジへの恋

オペラというよりコンテンポラリー・アートを見た。

チケットが売れ残ってたので、開演直前に前から6列目に移動。すぐ横の舞台の両脇に、コロスみたいな、ハゲかつらに白い唇をつけた男達が並んでいる。なんかわくわく。

幕には四角い門が描かれている。黒いタキシードとドレスに仮面をつけたコーラス隊が出てきて歌 う。コロスたちも出てきて歌う。ここはプロローグで、観客たちが悲劇派と喜劇派に分かれ、上演するオペラの演目について言い争っているところ。赤いマントの道化が出てきて、病気の王子の物語を上演すると。

英語字幕がないー。パリは普通は英語字幕はないのだが、昨日の「アラベラ」は二カ国語字幕だったので、油断していた。話がわからん。。。

1幕。壁が開き、コロスたちが舞台上にさらにステージを作る。椅子にのった白塗りの若い男、病気の王子が運ばれてくる。臣下たちがずらりと並ぶ。王子の脇に白い長いヒゲの老人、か?別の白髪で黒いマスクの老人、医師か?、と話す。彼が救われる方法は、笑わせることだと。白い服を着た、小太りの、長い足をつけた男、王子の下僕トルファルディノか?、になんか命じる。

黄色いスーツの男(レアンドル)と、裾がぱっくり開いた原色緑のドレスの女(王の姪クラリーチェ)が出てきて、何かたくらみごとをしている。彼女は王子継承者なので、王子が死んだら結婚して王位を継ぐようにと。

ステージの下から黒塗りでドレッドヘアの蜘蛛みたいな女(黒人の女奴隷スメラルディナ)が出てくる。王の保護者チェリオの影絵が映った後、魔女ファタ・モルガーナに頼めば大丈夫だ!という話になる。

下手に花火があがり、二階に据えられた中空の台にマジシャンみたいなチェリオ、一階の箱にが現れる。上手に花火があがり、二階に魔女ファタ・モルガーナ、一階に黄色スーツ。ダンサーたちがわらわら出てきて踊る。二人は歌で戦って、黄色スーツが勝ったらしい。

四角い門の幕がおりる。コロスたちも拍手している。

2幕。幕があがると王子の部屋。下僕がスカートをはいてフラフラ踊っているが、王子は憂鬱だー。遠くからテーマ曲が聞こえてきて、王子がカーペットにくるまれて拉致された。

コロスたちがステージを作る。王子らがその前に客席に背を向けて座る。ステージでは、王子を笑わせるための芸が催される。顔のでかい二人の男が戦い、二人とも顔をちょん切られて倒れる。頭が二つでてきて、上側をちょん切られていて、金箔の脳みそ?が吹き出す。王子は笑わない。

が、魔女ファタ・モルガーナが出てきて、下僕に転ばさせられる。すると王子がハハハと笑い、病気が治ってしまう。天井から白い紐がたくさんおりてきてみな踊る。

魔女は怒って「3つのオレンジに恋をする」という呪いをかける。王子と医師が止めるのもきかず、元気に歌って、水色の鎧をつけて、下僕と旅に出る。吊されて、飛んだー!

休憩。またコロスたちが拍手して始まる。

3幕。マジシャンがマルファレロと唱えると、似たようなマジシャンが出てきて、何か命じる。王子下僕がきて、マジシャンがなんか教える。二人はまた吊されて飛んでいった。

皿回しや包丁投げがでてきた後、ダンサーが体操で文字をつくる。王子下僕も出てきてなんか言って、ぼーっと火が燃えた。

巨体の女(調理女、歌は男)が出てきて、包丁を振り回して徘徊する。下僕は女の大きなセットのスカートに梯子をかけてよじ登る。ここからオレンジを盗むらしい。

三つのオレンジきたー!広告で見たとおり、人間大のでかさ。王子は下手に下がって寝てしまう。下僕は喉が渇いて、オレンジを二つ、立て続けに切ってしまう。中から姫が出てくるが、水をくれと言って死んでしまう。王子が目覚めた時には息絶えていた。

王子は死体を運ばせる。最後の一つのオレンジを切ると、ニネッタ姫がでてきて、王子は求婚をする。も水を求めるが、青色の布の川が現れて、助かる。王子が王宮へ行こうと言うと、は服を求める。

が一人になって、青の布をかぶって佇むところに、魔女蜘蛛女が現れ、蜘蛛女が針を刺すとはネズミになってしまう。でかいかぶりものして側転しまくるネズミ。青の布を翻して退場。

舞台中央には蜘蛛女が正座している。テーマ曲にのって王子が踊りながら戻ってくる。王子のジャンプにキレがある。と家来たちもやってくる。蜘蛛女は自分が姫だと言い張る。は二人の結婚を言いつける。黄色はしたり顔。

4幕。また四角い幕を開いて出てきた魔女マジシャンが言い争っている。魔女は花火をあびせてマジシャンを撃退。コロスが魔女を讃えて囲み、どかんと火の手があがって、魔女は閉じ込められる。マジシャンの勝ち。

幕があがるとステージがある。王子蜘蛛女たちがやってくる。ステージ上の赤の幕からネズミが登場。チェリオの魔法でニネッタ姫に戻る。ステージ前に座った王子が求婚。

は、蜘蛛女黄色に死刑を言い渡すので、彼らは舞台全体を走り回って逃げる。奥から魔女が赤い翼をひるがえして出てきて、黄色を連れ帰る。

ステージ上に王子が並び、フィナーレ。大道芸人たち、鼠も出てきて、そのままカーテンコールに突入。黄色も結婚を祝福して、子供も二人出てきた。このテーマがめちゃよかった。

プロコフィエフはロミジュリが有名だが、このオレンジのテーマもめっちゃいいじゃないかー。リフレインして頭から離れん。

会場でて振り返って気づいた。幕にあがかれていた四角い門は、バスティーユ劇場のだ!

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STAFF & CAST


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