2014.6.20: Puccini "Manon Lescaut"

開演前と休憩でCrush roomでディナー。たまにやる。温かい料理ではないが値段も手頃だし雰囲気がいいので一番気に入っている。

チケット争奪戦が大変な一番人気のテノールJonas Kaufmann登場。ミュンヘンでデビュー時に見たことある。ロンドンでは降板多く「ドン・カルロ」でやっとみられた。

演出はGlyndebourneで二本みたJonathan Kent(1946 南ア)。先日の「トスカ(2006)」は割とよかったが、最近は原色でグロいんだろうなあ。。。 オペラ自体はミュンヘンで一度みた。あれもHomokiだから原色だったなあ。基本は黒だったのだが原色の印象が強い。

1幕、舞台中央に天井まで届く薄紫色のマンションどーん!螺旋階段に黒いスーツのイケメンが座っている。これKaufmannことデ・グリュー。下手奥から色とりどりの原色の若い男女がやってきて、黄色いシャツの男(エドモンド)が歌う。マンションの上の方にも何人かいる。

下手から車が走って入ってくる!そういえば床はアスファルト色でご丁寧に道路の線まで書いてある。車から金持ち男(ジェロンテ)、チャライ男(兄レスコー)が降りてきて、マンションに入っていく。

続いて、車からデニムのジャケットに花柄ワンピを着た茶髪女(マノン・レスコー)が降り、Kaufmannが一目惚れ〜。逢い引きの約束を取り付ける。このへんの歌は悪くない、会い変わらずバリトンにしか聞こえない声質だが。

金持ちが部屋から出てきて車の手配をする。上手ではチャラ男がカードゲームをしている。部屋の中のイメージなのであろう。

女はマンションに入っていったが、後で出てきて、男と落ち合い、手を取り合って下手に走って逃げる!

2幕。ガラスの部屋にシャンデリア、どピンクのベット、胸半だしの超ミニスカート?ネグリジェ?に金髪カツラのマノンが横たわる。。。ジェロンテが出てきて、ポーズを取らせて撮影をさせる。客席が一列、自動でするするっとでてきて、スーツ姿のオヤジたちが座ってそれを見る。

ここでレズプレイしてた歌手役のメゾ、Nadezhda Karyazina、ここの若手だがいつも言い声してる。

みな帰った後、右端のオヤジが一人残り、仮面をとると、Kaufmannであった!!マノンと再会、逃げようと。いざ逃げるとなると、マノンはこの贅沢な暮らしがなくなるとテンションさがる。

男がキレるとごめんと謝り、キスしてたところにジェロンテがやってくる。マノンに自分の姿を見て見ろと毒づかれ、いったん退場。

兄がきて、逃げろと言われ、マノンはピンクの枕カバーをとり、マットレスをあげて宝石を詰め始める。そんなの置いていけといわれるが一つでもと手に取り、警察がやってきてしまう。

上手に逃げた男が嘆く!Kaufmannの嘆きはいいねえ。

休憩、デザートをいただく。

3幕、古びた劇場。下手側に客席がある。奥の小部屋に女が一人ずつ捕らわれている。上手に男と兄が隠れている。マノンが出てきて再会するも、いったん逃げる。さっきのエロドレスが汚れてボロボロになっている。

観客が入り、ジェロンテがやってきて、女奴隷が次々と見せ物にされる。マノンも出てきて、ヤジをとばされる。Kaufmannが飛び出して、抱いて歌うと、観客の同情をかい、ジェロンテにも逃げてよいと言われる。

照明が降りて、劇場支配人ぽい人がなんか歌う。ここでよくみる若手の韓国人。

4幕。アメリカ、ニューオリンズ。。。てかちぎれた道路!!!背景に砂漠に夕日の絵。間奏とともにそれが回転していい向きになったところで、マノンと男が歩いてくる。坂道を上って、その先は途切れているのに。この演出はずっと下品で嫌だと思ってたけど、この最後のシーンはお見事!

マノンが水を探してきてというので、男は補助階段を下りて道路下へ。戻るとマノンは虫の息で、パンツみえててエロドレスから胸が今にもこぼれそうだが、ご臨終。

やっぱkaufmannの嘆きはいいわー。テノールとしては大してうまくないけど、この嘆きで物語を昇華させるのがすごい。マノン(Kristine Opolais)がもうちょっと上手かったらな。

あと久々Pappano先生の指揮がよかった。ミュンヘンで聞いた時はプッチーニはなんてつまらないんだろうと思ったが、今日は細かいところまでドラマチックで、全然違うオペラみたい。さすがだ。

STAFF & CAST


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