現代におきかえた演出。倒産寸前の会社で、灰色の床、倒れた椅子など、全体的にずっと暗い。男たちは黒っぽいスーツ。机にあがって歌ったり。天井が低くなってて、最上階の席だったから、奥がまったく見えない。机にたたれても顔がみえなくなる。だから人の区別がつかん。
満を持して出てきたLucia、、、最初のアリアが全然歌えてない!コロラトゥーラはしょりまくり。なのに拍手喝采なので、私は小さくブーした。
でっぷり太って声も太くなり、声量はあがったけど、高音が出なくなったのか?いやロンドンの時はしっかり出てたから、本人に丁寧に歌う気がないっぽい。大役を受け継いで、自分が世界一のソプラノになった気分で舞い上がっているのか?
休憩後はちょっとよくなったか思ったけど、また最後の狂乱はひどかった。ただ叫んでるだけ。歌ってない。
後でたまたまBBCのパパーノの番組みてたら先生「歌手は叫んだらただの馬。叫んだらオーケストラには絶対勝てない」とか言っててそのまんまだと思った。Damrau馬認定。
王子役はたぶん「Lucrezia Borgia」で名をあげたPavol Breslikくん、通称ジュード・ロウ。Edgardoの方が難しいけど、意外と歌えてた。高音はぎりだが。
前の演出がRobert Carsenの王道演出で(最近の作品はいろいろ変わったの出してくるけど)非常によかったから、この新演出は比べものにならない。結婚式の場面でコーラス隊がテキトーに踊り、白のラメラメドレス(ウェディングドレスじゃない)で出てきたLuciaに血もついてないってどうなの。
終演後、ものすごい大喝采で、ここの観客はどうなっているのだ?Edi様をずっと聞いてきたんじゃないのか?地元出身のソプラノだからか??それもあって私はもう二度とみたくない。家に帰ってOlgaちゃんのCDでも聴きたい。