2019.7.12: Verdi "Otello"

今年のフェストの一番人気公演、Petrenko指揮、Kaufmann & Harteros の去年の新作。ネット販売のリストにすら載ってないし、リターンもごく直前になってからの高額席が数枚あったのみ。それも一瞬で売れちゃうから試しにバスケットに入れることすらできなかった。

それが、一時間ちょっと前に劇場に着くともう数名いたのに、チケットが私の方に歩いてきた!最安値の2階立ち見席で25EURって・・・でも聞けるだけでもいいと思ってたので文句なし。時間あまったので買物とかしちゃった。

Petrenkoは最初っから大音量でとばしてた。舞台は白い箱に灰色のドレス姿のHarteros(珍しく黒いボブ)がいて、箱の下に黒い服の合唱団がうごめいている。

白い箱は奥にスライドアウトして、階下の上手の暖炉の前で別の女が祈っている。

カッシオのテノールくんもいい声している。他の人はスーツ姿だが、イアーゴだけはよれたTシャツで、声はいいのに異質感を出している。

椅子に座らせてビールをかけたり壮絶ないじめのち、カッシオが切れて小さいナイフを振りかざそうとすると、オテロ登場・・・このおっさん誰?警官みたいな短髪に太った腹回り、ロン毛のイケメンテノールはどこへ・・・声は珍しく最初から結構出していた。

舞台奥が開くと白い空間で、花束もった民衆が現れ合唱。女性合唱から男性がまじって、ここは完璧に美しかった。

イアーゴがデズデーモナのハンカチを取り、彼女の侍女で妻のエミーリアにビンタをくらっていた。イアーゴがこんな直球ゲスキャラでなくてもいいんだが・・・

休憩のち3幕。

立ち見で舞台は半分も見えないのだが。舞台には少しの家具以外は大して何もなく、ヴェネツィア大使の到着も見えず。オテロがデズデーモナと言い合い、イアーゴに追い込まれ、上手手前のベットでもだえる。本日のKaufmannはずっとちゃんと歌っていた。

4幕、Harterosのデズデーモナはやっぱりうまい。オテロに殺される不安がよく出ていた。殺されたのは奥の大きなベットだったので見えず。。。最後のオテロの絶叫&自殺も声だけ。

Kaufmannの演技はロンドンで見たし、Petrenkoが聞けるだけでもいいと思っていたので、満足。ただ泣きはしなかったなー。「サロメ」の方が感動的だった。

Kaufmann、2回目はキャンセルしてまた代役Todorovich、、、もう彼は専用の代役として雇ってもらえば。私は1回だけ出たのを見られて超ラッキーだった。

「オテロ」は昔もミュンヘンで見たが、去年の新演出。前の方がよかったような。この演出は「la favorite」と同じAmelie Niermeyer。

STAFF & CAST


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