2024.5.24: Vivaldi "L'Olimpiade"

久々のLinbury Theatre、2019年の「Berenice」以来。いくつか見たい演目はあったのだが、いつも売れ切れてる。今回はどうしても気になったので珍しく奮発して100GBPの席。

舞台は三段の小さい円弧舞台に上空に光の輪があるだけ。登場人物は7人、オレンジソックスに白の衣装のアンサンブルで、上着を着るとメインキャストになる。

シェイクスピアのグローブ座や野外劇でイギリス定番の演出だがバロックオペラとの親和性が驚くほど高い。世界のバロック・リバイバルは、ミュンヘンなどのトンデモ演出が主流だが、このイギリス式の方がいい。

歌が始まる前にパントマイムで状況説明、王Clisteneが「息子に殺される」とマクベスのようなお告げを受け赤子に金のネックレスをかけて捨てる。家来は川には捨てずに女に預けていた。

オリンピックが始まり、クレタの王子Licidaは友人Megacleに影武者として戦ってもらう。褒章の王女Aristeaがほしいので。そんなインチキ!実は王女はその友人と恋仲だった。さらに王女の次女?Argeneにも恋人と別れさせられた過去があり。ヴィバルディの音楽は美しいが前半はのみで物語がなかなか進まない。隣のアジア男がいびきかいてて寝てて、あまりにもうるさいので肘でつっついた。

休憩のち後半。東京オリンピックのピクトグラムみたいなのを経て、王が勝者を発表し王女に会わせると、王女は喜ぶ。

が、Megacleは命を救ってもらった恩があるので、約束通りLicidaに譲ることにして、自分は崖から飛び降りる。彼が死んだと思ってみな嘆く。

でも一命を取り留め、一方Licidaは王を殺そうとして果たせず、そこへArgeneが妻だと言い張って金のネックレスを見せる。王がこれは捨てた赤子にかけたものだと。王の家来が実は川に捨てずに女に預けたのだと。

その女とは冒頭から帽子をかぶって語り部のような高音コロラトゥーラをきかせていたAminta、見た目とは裏腹に澄んだ超絶美しい声でずっと気になっていたのだ。Rachel Redmond、スコットランド生まれのソプラノ、まだ息継ぎや音程が荒いところもあるが、大注目!

クレタ王が息子を失っていたので、その捨て子をあげたのだと。王は二組の結婚を宣言し、大団円。

帰り道、エレベータの中で目がおじさんとオックスフォード行きのバス停で一緒になってずっと話しかけられて疲れた。

STAFF & CAST


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