三日目は舞台Alessandro Taleviも指揮も一日目と同じ人。指揮Daniele Rustioniは若い男で、序曲の演奏中からして客席に視線を投げたり、自己顕示欲ありすぎ。押さえる、盛り上げる、ばかりの演奏で雑な気がする。聞いてて気分悪くなった。大拍手だったけど。
1幕。また黒の素舞台に半透明ガラスの障子のみ。。。ミュンヘンでChristof Loyの名演出を何度も見てしまったからなあ。あれも後半はガラス張りで拷問を受けるロベルトが映し出されていたんだった。パクるのか?
公爵夫人サラ(Leah-Marian Jones、前に好演)が悩んでいる。黒いドレスだがスカートに少し青が入っている。ノッティンガム公爵と結婚させられた。やってきたエリザベス女王(Alexandra Deshorties)は金髪の女王結いに真っ赤なドレス。片思い中のロベルトが捕らえられたと告げる。
サラが一人でいるところにロベルトがやってくる。チンピラ風の黒いジャケットの小男。こんなんに片思いしてるのか、女王は。でもラテン系で歌は割とうまかった。結婚したサラをなじると、もう会わないと言われて泣いて、刺繍入りハンカチをもらう。
黒いドレスに着替えた女王がロベルトの死刑執行書にサインするか悩んでいる。何も知らないノッティンガム公爵が助命を願い出る。そこへ家来がハンカチを持ってくる。あれは妻のだ!二人して一気に死刑へなだれこむ。
休憩のち3幕。
サラに手紙が届く場面とか、ロベルトが刑場に連れて行かれる場面とか、あったか忘れた!というのも、その次のシーンのインパクトがでかすぎたから。
障子に移る女王の影、、、出てきたのは巨大な蜘蛛女だった!!!下半身の蜘蛛の触手が動きまくって家来達をなぎ倒す。ああー、このために黒いドレスに着替えてたのね、などと考えていた。あんぐり。
ロベルトの親愛を示す指輪が届くも、処刑の音がない、女王は蜘蛛から降りて、なんで早く届けないのよ、ノッティンガム公爵はワシが止めてもうた。
このあとの女王の嘆きの歌、ソプラノの歌っていうより、完全に悲鳴になってて、髪振り乱しすごい形相、オペラじゃなくて演劇になってた。「次はジェームス!」と歌いきってよろよろと舞台奥へ退場。
すごい大拍手でスタオベまで出てたけど、私は憮然。WNOは演劇的なオペラでいいと思ってたけど、完全に演劇になってしまっていて、それではダメだ。蜘蛛もひどかったけど、雑な演奏も嫌だったけど、そのことが一番残念だった。