Jonathan Kentの美しい舞台。下手に絵画をどーんと配し、中央には黒と金の金属の柵で、バルコニーから馬蹄型に階段がおりる。この人はトンデモなこともあるが、この作品は王道。
政治犯が出てきて奥に隠れ、堂守が食べ物のバスケットを持ってきて、カヴァラドッシがやってきて政治犯を助ける約束をする。が、いまいち盛り上がらない。トスカが出てきて、ジェラシー燃やしまくってようやく物語が動く。
そのバルコニーで、蝋燭を手に教会にやってきた人々が合唱すると壮観。
予想通り、Gheorghiuの声はぜんぜん出てないが。。。黄色のハイウエストのドレスはでぶった腹を隠すため。健在なのはばかっと空いた巨乳だけ。この人も美しくなくなったら終わりだな。アラーニャが若い巨乳女に走ったのもわかる。でも彼女のおかげで若いテノールくんがよくなった。
2幕は盛り上がらなかったなー、スカルピア役の韓国人バリトンがだめだめ。歌はまあまあで、1幕の怒りの表現はまずまずだったが、愛が全くない。2幕はネチネチーっとやってくれないと。感情表現が形だけなんだな、韓国人歌手にありがちな。
舞台は中央に彫像がどーんとあって、高い本棚の壁に、下手には隠し扉の奥に拷問部屋。上手にはスカルピアのデスクに飲食物が並んでいる。
有名アリアのGheorghiu、もう悲しくなるくらい声が出てなかった。。。
3幕冒頭の少年はオケピから。この演出家は子供嫌いだと思う。舞台上に太い四角い杭が4本あり、兵士たちが半裸で体をふいている。背後は黒く星が輝く。まあ、この場面に子供はいらんわな。
下手から連れてこられたカヴァラドッシが、母の形見と引き替えにトスカに遺書をかく。トスカがきて、死んだフリをしろと。ばーん。このへんは展開が早くていい。
最後にGheorghiu、マリーオ、マリーオは出してきた。もう全幕は声が出ないから、ここに照準を合わせてきてたのね。なんかすごい満足感。さすがだ。
この演出みるの二回目だが、前回は端の席で見えなかったので、演出の良さがわかった。にしてもアラーニャはよかったなあ。。。
演奏はもさっとしてた。前回のCarlo Rizziが最高だったから。