2016.6.12: Puccini "La Fanciulla del West" @Hamburg

幕があがると汚い部屋に天井から汚い上着とヘルメットがたくさん吊されている。それが天井にあがると、中央のドラム缶に立った男が拳銃で頭を撃つ・・・

このプロローグの意味は不明だが、その場所は酒場で客席向きにカウンター席があり、客がきて、給仕のニックが飲み物や食事を出す。男性ソロがいまいちなので、盛り上がらねえ・・・

女主人ミニーは金髪で臙脂の上着の胸元あけて、歌も力強くなかなかいい。

長い毛皮コートのロン毛の男が目立つが歌いまいちなので、これクーラじゃないよな、と双眼鏡で確認してしまった。

奥から人をかきわけて出てきた紫シャツのスーツ姿の、、、老人。ホセ・クーラ、年とったなあ!でも意外にも声は変わらず甘く伸び、まだまだいけるじゃん。

やっぱりこのオペラ、1幕は退屈。

休憩のち2幕。なぜか傾いた箱がミニーの部屋。上手側は巨大は鏡に覆われている。まんまインディアン姿の女中がインディアンの恋人と話している。

クーラがきて(役名はディック・ジョンソン)、いきなりのエロエロ攻撃。階段の上から、はたまたコーヒー出しながら、ガン見する女中をミニーが追い出す。外はすごい吹雪。

吹雪の幕が下りてまた舞台が開くと、部屋に布団が敷かれていて二人が横たわっている。でもミニーは拒否して、クーラは上着を脱いで壁に掛け、自分の荷物から毛布を取り出し、壁際に座って眠ることに。

が、保安官ランスたちがやってきて、下手の戸棚に隠れる。ランスから、クーラの素性と愛人の存在をきき、キレるミニー、退散するクーラ、後悔するミニー。

銃声はきこえなかったが、撃たれたクーラがすぐ戻ってきて、階段の上の人型の影のところに隠れる。階段に置いた本がバサバサ落ちるのは仕様?

ランスきて、クーラみつけ、ミニーとカードで勝負することに。負けそうになったミニーは胸元から隠しカードを取り出し、勝利してランスから逃れ、クーラをゲット!

3幕は1幕と同じほぼ何もない汚い空間。天井から椅子みたいのがぶらさがり、上手前方に斧が逆さまに置いてあり、下手よりに長い梯子が天井までかかっている。

男達が入ってきて歌う。クーラがとっつかまってきて、ドSランスがドラム缶運んできて、これで首つれと。クーラは、それはいいけどミニーには知らせないでくれと、、、この有名アリアでまだまだ伸びる甘い声に出待ち確定♪

でもミニーきて、命乞いして、二人して逃げることを許された。ミニーは力強いのはいいんだが、高音が全然でないのが残念。

このオペラは2回目。前回がフランクフルト遠征でみたLoy演出だから比べものにならないが。この演出家Vincent Boussardも2回目(あれもLoy名演出とかぶってる)。美的センスなさそう。

カーテンコールでも出待ちでもかつてのオレ様感はどこへやら、みなに語りかけ、感謝し、すっかり人のいい爺さんになっていた。力ぬく歌唱法を極めた結果なのかしらん。まだまだトップクラスでいけるのに。つかKaufmannよりうまくね?(爆)

昨日は満員御礼だったが、今日は席が半分も埋まっていなかった。もったいない。

かつてはサインもらうのも大変だったが、出待ちも10人ほどしかいなくて余裕だった。ツーショット写真まで撮れちゃった。出待ちの中に、2005年「オテロ」で初めて見た時にいた日本人ファンがいた。。。すごいな、10年以上続けてるのか。

あとクーラ見たのは2008年「Turandot」、また見られるかな、Cavalleria rusticanaもいいらしいんだよな。同時期のテノールとして、マルちゃんも見たいのだ!Florezがチューリッヒの「puritani」を降板しなければ、抱き合わせでみられたはずなのだが。ロンドンはアラーニャしか来ないから遠征しないと。

STAFF & CAST


目次に戻る