1幕、舞台は黒い細い板が並んだカーテンのみ、現代服の歌手が数人でてきて歌うだけの、素舞台形式。パンをちぎって投げつけながら、リア王(黒っぽいコートに帽子)が三人の娘たちに自分への愛を歌わせる。地味だったコーディリアは勘当されるもフランス王の后となる。
・・・現代音楽か。そうかもしれんとは思ってたが。ベルクっぽい、メロディのない、叫び中心。つらい・・・・・・。指揮はFabio Luisiでところどころ盛り上げてはくれるんだが。ガルニエ裏にレストランができて、オペラ前にそこでディナーしちゃったのもあり、1幕はだいぶ睡魔に負けた。
2幕では黒い細い板がばらけて後方に組んであり、多少、舞台が広く使われる。でもセット無しの相変わらず素舞台形式。グロスター伯が、庶子エドマンドの計らいで勘当したエドガーに救われるの断崖のシーンも素舞台。評判の演出Calixto Bieito(1963 Spain)初見。
そのエドマンドをゴネリル(真緑のワンピ)とリーガン(紫っぽいワンに)が両手をひっぱって奪い合う。ゴルネルは跪いて抱きつく執事オズワルドにリーガンを毒殺させる。一方、舞台の中央奥からピンクのコートで登場したコーディリアはリアを介抱する。
夫にばれてゴネリルは自害。エドマンドもエドガーに決闘で負ける。死ぬ間際に捕らわれていたリアとコーディリアに死角を送ったことを告げる。かけつけるが間に合わず、コーディリアの遺体を抱いてリアは悲しみの狂死。死体ごろごろ。
物語は終えなかったが、ハゲ&オムツ一丁で熱演のBo Skovhusはよかった。ご丁寧に股間にはしみが・・・
このオペラではコーディリアの役割は小さく、悪役ゴネリルが高音で歌いまくる。初見のRicarda Merbeth、小太りで顔も怖いが、力強くいい声だった!