2014.6.7, 11: Poulenc "Dialogues des Carmelites"

ぐわー、痛恨の初・遅刻。高速が渋滞で走ったが5分遅れ。でも入れてくれて、ボックス席に座れて、ラッキーだった。冒頭は二回目で補足。

1幕、舞台面に修道女の服が並べられている。群衆が大勢入ってくると服がきえている。 群衆が壁のように囲む中、椅子が一脚。赤い服の貴族の主ド・ラ・フォルス侯爵と青い服の兄フォルスが話している。白いドレスの女ブランシュが入ってきて話し、退場して、蝋燭の影に驚いて悲鳴をあげる。修道院に入りたいと。

群衆に変わって黒い修道服の女達。下手手前に修道服が一枚置いてある。さっきの椅子に白いカバーをかけて舞台は修道院となる。修道院長がブランシェと話し、修道服を渡す。

木の細長い机が数十脚、縦横に並べられ、修道女たちが作業をしている。ブランシェとコンスタンスが話す。この二人だけ見習いなので、白い布をかぶっていて見分けがつく。

中央にベッドが一台、修道女長マリーが傍らにいて、修道院長がブランシェと話し、苦しみ、死ぬ。let him think of meとか言ってた。。。

休憩。そのままいてもよかったかもしれないが、いちお自分の席に移動した。

2幕、舞台の両脇に蝋燭が一列に並び、中央に白いシーツが遺体を象っている。シーツをとると、遺体を象っていたのは花束。ブランシェとコンスタンスが話す。コンスタンスに続き、ブランシェが退場しようとしてマリーに咎められる。

修道女たちが花束を拾い、並んで、歌う。リドワーヌ夫人が新しい修道院長が選出され、語る。

ブランシェの兄がやってきたと。修道院長が例外だと許可する。修道女たちが中央に一列に縦に並んで壁をなし、上手に兄、下手にブランシェがいて、話す。

司祭が、フランス革命で聖務を禁じられたので逃げると。マリーは殉教しようと言うが、修道院長が反対する。

3幕、群衆がやってきて去ると、壊された机の残骸が無造作に並んでいる。修道院長がいないので、マリーが殉教するか投票する。反対が一票あり、みなはブランシェをみるが、すぐにコンスタンスが自分だと、でも撤回すると。ブランシュが逃げた。

また群衆がやってきて、修道女たちが服をぬぐ。平服に着替えたらしい。

最初の椅子が汚れて倒れている。ブランシェが旧家に戻ったのだ。マリーがやってきて、住所を伝え、待っていると。

修道女たちが四角く一塊になって寝ている。監獄のイメージ。背後には群衆が並んでいる。修道女たちが起き上がり、修道院長が歌う。

メゾの役人がきて、死刑を宣告する。

黒い群衆にまぎれていた修道女たちが一人ずつ黒い上着を脱いで白い服になって現れる。前に出て並んで踊りながら歌う。銃声がするたびに静かに倒れていくので、だんだん歌声が細くなる。最後にコンスタンスが一人で歌うところに、ブランシェがやってきて振り向き、倒れる。ブランシェが続きを歌うも、倒れて、静かに幕!!!

現代オペラとしては有名なプーランクの「カルメル派修道女の対話」、ニューヨークで初めて聞いた時は、銃声でバタバタ死んでいったし、音楽も激しく、旋律が頭に焼き付けられた。

今日は処刑前の間奏は思いっきり激しかったが、初見シーンは驚くほど静かで、後で余韻がじわーっときた。旋律は最後のシーンでなく、冒頭から丁寧に繰り返される度に残っていた。

ベルリンフィル首席指揮者のSir Simon Rattle、バーミンガムにいたらしいのでイギリスでも人気。私は去年ベルリンでみた。すごい大好き。

セットを廃して人と小道具だけで描くシンプルなモノトーンの演出、2002年の受賞作らしい。Robert Carsen(1954 カナダ)。ノーマークだったが、何本かみてる。ロンドン・ファルスタッフ(2012)、ルチア(1991)、そしてナクソスのアリアドネ(2008)は良かった!

歌手は、主演が予定されてたMagdalena Kozenaが降板でSally Matthews、ちょっと弱かった。死んだ修道院長役のDeborah Polaskiがよかった(3回目)。

と1回目は思ったのだが、2回目は正面の席だったから、みんな声がよく届いた。1回目は後半を、2回目は前半を集中してみた。宗教的な会話は2回だとちと飽きる。でもすべては最後のカタルシスのため!

STAFF & CAST


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