3回目:1,2。今回は歌手、とくにMarschallin役がいまいちだったから(Soile Isokoski)、1幕が余計につらかった。オックスはTomlinsonには及ばないが演技はなかなか(Peter Rose)。ソプラノは黒人で、最初は声がでてなかったが、後半はよくなった(Golda Schultz)。戦犯はオクタヴィアン(Alice Coote)、メゾのズボン役なのにデブ、見た目が悪く、なのに女声。Kasarovaのがみてみたい!
Otto Schenk & Jurgen Roseの舞台は芸術品。ケント時代にこの演出やめるとかいう噂があったが、やめてなくてよかったー。常に淡いパステルカラーで原色は使わない。衣装も綺麗。
1幕は淡い緑で、壁で舞台をほぼ丸く囲み、下手にベッド、上手に入り口、どちらもドレープカーテンで半分覆われている。カーペットも淡い緑。中央奥にはドアがあり、開くとその婿にもばっちりリビングが作られているのだ!ベッドでいちゃいちゃした後は、椅子とテーブルで話すだけ。
2幕は床が放射状に線の入った渋い黄色で、完全に丸く壁で囲われている。壁には陶器の棚と窓ガラス、窓の外は庭で植物がのぞいている。壁の上部は一面にロココ装飾が施されている。舞台奥もガラス扉で、その向こうに階段が上下に続き、手すりにはギリシア彫刻がある。銀のバラは小さい。Marschallinらが登場する時はそこから家来がずらずら出てきて壮観。オックスが怪我をした後は、椅子を三つ並べて横になる。
3幕はカフェなのでさびれた色合いでちょっと暗すぎるかな。間奏中にヴァルツァッキ一味が仕込みをして、給仕が蝋燭をともすと少し明るくなる。上手にテーブルとソファ、オックスらが座る。中央に横向きに給仕台、下手はカーテンで隠れたベッド。オックスを脅かす時に、上手上部の丸窓と中央の奈落などから人がでてくる。入り口は中央奥だが、上手にはもう一つ部屋があり、ゾフィーや最後のシーンのゾフィー父はそこから出てくる。子役がハンカチ拾ってようやく幕、蛇足だ!
演奏も雑だったなあ。もりあがるべきだいぶ前からすごい大音量でならしてて、うるさいうるさい。もっと細部まで丁寧にためてためて持って行かないと。だから私はRシュトラウス嫌いだったのかな。Pappano先生の聞いたら違いがわかる。