2018.7.7: Verdi "Falstaff"

初演でも見たRobert Carsen演出。衣装の色合いとか美しくないので好きではなかった。それは変わらないが。

1幕1場、木の壁で覆われた寝室。中央の大きなベットにファルスタッフが寝ている。周りには食べ残しの皿が散らかっている。。。医師カイウスとか従者たちがやってくるが、寝たまま対応でひたすらふてぶてしい。ものすごい長いレストランの領収書を渡されて逆ギレする。

2場はレストラン。下手のテーブルで女性陣が二通の手紙を読み合って復讐計画、上手のテーブルで従者たちがフォードにに告げ口する。その間、中央のテーブルでウェイターのフェントンがナンネッタと逢い引きする。この二人の歌はまあまあ。

2幕1場、木の壁の居間。紳士たちがソファーに座っている。女たちの企みでクイックリィ夫人がやってくる。黄色のスーツに青のシャツという超あやしい変装でやってきたのはフォード!アタッシュケースの現金を渡してアリーチェとの逢い引きを依頼する。Keenlysideの芝居が光る〜。(ずっと前にミュンヘンでキャンセルくらった)

2場、フォード邸のキッチン。淡い黄色の1950年の内装らしい。ファルスタッフがアリーチェに会いにきて、リス?の毛皮を贈るが、水色の洗濯籠にポイ。フォードが大量の人々と捜索にきたので、棚に隠れる。水色の洗濯籠が捜索された後はそっちに移る。机の下から見つかったのは逢い引き中のナンネッタとフェントン。そのどさくさにアリーチェが洗濯籠の中身を中央の窓から捨てさせる。水しぶきがかかってずぶ濡れになったフォードの顔が、、、最高だ。

休憩のち3幕。両側が木の壁で覆われた通路。舞台の奥の洗濯物の山からファルスタッフが出てくる。太った腹に薄汚れた格好だが、Terfelは格好良さが隠せてない。。。下手の壁の窓になぜか本物の馬!が藁を食っている。クイックリィ夫人がやってきた後、窓からみなが顔を出して悪だくみ。

壁が開くと背後に星空が現れる。スモークがたかれて、白いドレスの女が鹿の角つけた合唱団に運ばれてくるのは幻想的。そこのナンネッタの歌はよかった。ファルスタッフは赤いジャケットに着替えてきて、格好良すぎる。。。縦に細長いテーブルが出てきてその上を転がされる。騒ぎが収まって、フォードが、医師カイウスと白いドレスとの結婚を認めると、相手は従者バルドルフォで、アリーチェの連れてきたナンネッタとフェントンの結婚が許される。

最後の合唱はすごい迫力あって楽しかった〜。ソリストも合唱もよかった!

Keenlysideのフォードがもってった。前回は退屈したところがむしろ面白かった。ファルスタッフはバリトンの役なので、Terfelはだと高音がつらすぎる。彼は意外と芝居ができなかった。女性陣は歌はまあまあ、アリーチェが美しくなく花もないのが惜しい。アリーチェとクイックリィ夫人は初演と同じ歌手。若い二人にもうちょっと透明感があるとよいのだが。

TerfelはLoy演出の方がはまると思う。

このヴェルディの最後のオペラ、台本はボイトで、「Mefistofele」見た後だと感慨深い。彼が説得してヴェルディの最期に喜劇を描かせたんだよなあ。

STAFF & CAST


目次に戻る