2016.7.31: Wagner "Die Meistersinger von Nuernberg"

何より、ミュンヘンのオペラフェストの最終日にまたこの演目が見られて幸せ(ケント時代になくされた)。それも最初から最後まで完璧な素晴らしい演奏で!Kirill Petrenko指揮最高!!!

重厚で盛り上がるところは盛り上げ、2幕最後のジャンなんかも気持ち長めで丁寧で、ワーグナーはこのくらい重くないとね、ロンドンのは軽すぎるんだよね〜。

演出は前回のよりさらに現代的で、前回のがすごくよかったから、若干がっかりなんだが。チケットも前売りで出遅れ、戻しの立ち見しか取れなかったから、舞台が半分しか見えなくて、若干残念なんだが。若干、なんていってられるのはPetrenkoのおかげ。

黒の革ジャン、ジーンズ、Tシャツに無精髭でワイルドにきめてる地元発世界スターのJonas Kaufmann、、、1幕から珍しくちゃんと歌ってた。上手にトラックがあり、荷台にビールが積まれていて、恋人Evaを助手席に乗せていちゃいちゃ。白いワンピースに赤ベストで石田あゆみ似の細いEva、歌はまあまあ。ピンクのワンピースで太い乳母Magdaleneの方が声量あっていい。最終的にはEvaが運転席に。

十字架とマリア像もった人々が通りかかる。ああ、Evaは「午後の礼拝に訪れた」んだった。

膝丈ズボンの男達に続いて、スーツ姿の親方たちが登場。主に上手に佇むのでよく見えたが、キャラ立ってる人が複数いて、どれが父でSachsでBeckmesserかわからん。一番声でてるヤクザのボスっぽいのが父。一番太く声いまいちなのがSachs (ロンドンと同じWolfgang Koch)。ビールを断り、椅子に座って水筒のお茶のんでる眼鏡の爺がBeckmesserであった、そんなキャラか!

Waltherがアコギ片手に歌い出す。規則違反だと言われても歌い続けて入り乱れて幕。途中から上手に行っちゃったので、歌い続けてる感じしなかったけど。

休憩のち2幕。上手奥には大きなビルが陣取り、Sachsの家は下手、全く見えない。人の出入りでわずかに見えるだけ。MagdaleneがDividを訪ねたのち、Evaが父と話したのち、Sachsを訪ねた、はず。

身代わりのMagdaleneをEvaと思い込んで、のところも下手で見えなかったが、Beckmesserは上手の台(工事用ので高くあがる)に乗り込んでウクレレ片手に歌うので、よく見えた。カラフルな電飾つけて、銀の紙吹雪も自分で撒く。Walterが台を降ろそうとしたり、Sachsが金槌で合いの手を入れるので、ビルから人々が出てきて、めっちゃボコられる。熱い!

休憩のち3幕。また同じビルがある。。。Sachs宅にかくまわれたWaltherが、夢をみた、詞をかけと言われるところ、見えないとどの声がKaufmannなのかまじわからない。やっぱりバリトン声だ。上手端にある椅子に一度座りにきて、やっぱりWaltherだったんだと確認したくらい。Beckmesserの方が甲高い声でテノールに聞こえる。

Beckmesserが車椅子でやってきたのは見えたが、詞をSachsがかいたと勘違いして盗んだ、はず。

2場でようやくビルが下手にはけ、Sachs宅なのかバルコニー部分が中央にスライド、プロレスのリングみたい。上手端に階段であがる台があったのであそこで歌ってくれと願ったが、父とEvaの傍聴席だった。Evaはウエディングドレス風の白のワンピ。

観客たちがやってきて、男達はビルの中、女達はビルの前に、所狭しと陣取る。続いて親方たちのパレード、ここが一番盛り上がる!でかいハサミをジョキジョキ振り回す、でかいブレッツェを観衆に投げ入れる、金のボンボンで踊る、、、前回演出の赤い靴には遠く及ばないが、まあいいや。

最後に親たちが一人一人、リングに現れて、上手の椅子に着席。父は台の上に、続いてEvaもそこにあがる。なんか垂れ幕がおちて、まずSachsが歌う。

垂れ幕が変わって、金ピカスーツのBeckmesser(インナーは黒のシースルーだ)、盗んだ詞で歌い出すが失敗。またSachsが、本当の作者はWalterだと告げる。

WalterがネクタイをEvaに投げたのち、リングで熱唱、歓声をあび、飛び降りてEvaのいる傍聴席によじ登り、小さな花束を渡す。Evaも降りて二人でリングで抱き合う。みなが功労者Sachsをも讃えて、幕!

Kaufmann、最後の歌は悪くなかった。でもこれぞ歌合戦の勝者!って感じではなかった。テノールじゃないしな。Sachsはもっと太い声の方がいい。でも、演奏が素晴らしいからいいや!

ただ一つ難点、立ち見席の足かけるとこに立って見てたら(みんなよくやるし、後ろ誰もいない)、隣のドイツ女が誰の許可得てるのと言ってきてまじ殴ってくる。こういう女がSS入ると殺しまくるんだよね〜。無視してたら3幕はいなくなってくれてよかった。

Christian Riegerさんは前演出と同じ親方Konrad役。でも今回は若干とさか頭のチンピラ風に決めていた。

STAFF & CAST


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