2014.7.30: Rossini "Il barbiere di Siviglia" #2

評判通りの「アルマヴィーヴァ伯爵」だった。

5月ミュンヘンも一部キャンセルで、7月のミラノは初日1回しか歌わなかった。慢性の気管支炎で。今日も劇場でキャスト表確認するまでずっと不安で、名前があったらよし!と思わず言ってしまった。

出だしはずいぶん慎重に高音もおそるおそるって感じで、フィガロのアリアの方が拍手もらってたくらい。フィガロのギターとの歌は高音ないし。

兵隊のコスプレしてきてからはさすが座長。大きな黒い帽子が落ちそうで何度もかぶり直して椅子に置いた後、白髪カツラもとれて反対向きにかぶっちゃったり、もうめちゃくちゃ。銃をつきつけようとして、「抜けない!」のお約束ネタあり。駆けつけてきた本物の兵隊にこの紋所がって感じで指輪をみせつけて「ははーっ」とされて超ご満悦。

休憩のち後半は音楽教師の眼鏡コスプレ、動き回って歌い、足を交差するバレエジャンプまでやってた。ソファーで居眠りするバルトロの横で、ピアノで弾くマネをしつつ、ロジーナといちゃいちゃ〜。でもドン・バジリオがやってきてしまいドタバタ〜。

ベルタが歌って、嵐の音楽とともにセットが回転したのち(冒頭のバルコニー側と以降の室内側の二重構造になっている)、アルマヴィーヴァ伯爵が忍び込んできて素性を明かして歌いまくる!バルトロにはロジーナを諦めろと、ロジーナには結婚しようと、そしてみんなにそれでいいだろうと、なんと力強く自信満々な伯爵様!延々と続く拍手にまだ終わってなんよーって感じで苦笑いしたのち、みんなで合唱。ほんとに大団円!

ロジーナは声量はなくて迫力はないが、コロラトゥーラの綺麗なメゾで、なかなかよかった。好きなタイプ。1幕は緑のドレスに赤いベルト、2幕は赤いドレス。小柄で細い。リンドーロのコスプレに気づいてはっとするとこなど、演技も地味だがよかった。

おっさん二人もまずまず。フィガロが一番弱かった。

ほんとすごいオペラだなあ。キャストの出来により印象ががらりと変わる。前に見た時はKasarovaのロジーナがすごかったんだよなあ。2009年ロンドンは降板で行かなかったがKeenlysideで見たいなあ。来月はペサロで見る予定。

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出待ちしたらすごい人だったが、久々にサインもツーショット写真もゲット♪大きく書いてって言ったら、先にもらってたKate Lindsayのサインの上にかぶってたけど〜

STAFF & CAST


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