2006.9 いろいろ感想文
うーん、今月はいろいろ見てるのに不発だ。
- 06.9.27 芝居「蒲田行進曲」つかこうへい、青山劇場 ★☆☆
余り券もらった。前回より全体的によかった。つかの追加演出はどれもぴたりはまる。もっと早くにやってくれー。
カーテンコール、ニッキの挨拶、風間くんの挨拶。緞帳が折り、終演のアナウンスが流れても、帰ろうとせず、拍手を続ける観客たち、その一体感。今日の舞台の主役が誰だったかを物語っている。
今回、唯一成長がみられたのがその佐藤アツヒロだった。感動を生むのはうまい演技ではない。新聞記者の長台詞は言えるようになってたが、まだまだ下手だ。そのくせ「ビンゴ」とか大事なところは妙にはずさない。何より、思い切りがいい。それは決して自己満足的でなく、観客への愛を感じる。拍手を送りたくなる。つかが「蒲田」の中で説いているスターの輝き、の原石、はそういうものだと思う。これからもっと成長してほしー・・・
彼が意外とできてしまったので、つか劇団看板俳優・赤塚篤紀がとばされてしまった。まあ、キャラかぶってるし。それでも私は二人のからみが見たかった。それでダークサイドを出してもらえば、化けたかもしれないのに・・・
今回の舞台に足りないもの:つかこうへいの求心力、役者たちの絶大なる信頼による、一体感。前回の草なぎはつかに委ねていた。器用でチャラチャラして、お前らほんとにつかこうへいの言葉を喋りたいのか。脚本の変更が嫌だとか言うなら出るなよ。変更を草なぎに持っていったら、ありがとうございます、って言ったぞ。
- 06.9.26 セミナー@名古屋
- 06.9.24 芝居「オレステス」蜷川幸雄、シアターコクーン ★☆☆
蜷川は嫌いだが、藤原竜也がいいのは蜷川芝居だけなので。演じるオレステスは、ギリシャ悲劇いち薄幸の美少年で、のちにペロポネソス半島東を併合した英雄(さらにのちに子孫はヘラクレスの子孫に負けるけど)。
ほんとに雨がどばーっと降ってくる奇抜な演出も、終盤まではまあよかったんだけど。エレエクトラ役の中嶋朋子もよかった。『グリークス』のカッサンドラもよかったし。彼女がジュリエットだったら竜也くわれてたんじゃないか?
最後の最後でアメリカの国歌が流れて、無数のビラがまかれたところで、愕然とした。
「神(アポロン)のお告げで丸く収まったギリシアの人々
=アメリカ軍の敗戦ビラで平和になった日本国民」
こんな等号をみせておいて、気づかない大半の観客を、皮肉に笑う蜷川幸雄という人間が、私は、心の底から大嫌い。
- 06.9.20-21 学会@北九州
- 06.9.17 DVD映画「リリィ・シュシュのすべて」2001 岩井俊二 ☆☆☆
あかん。これが映画なのだったら、私は映画というものが嫌いだ。それか、これは90年代なのか? 救いのない、残酷な物語を淡々と、スタイリッシュに! これ、不快じゃないなんて嘘だ。めちゃめちゃ不快で苦痛で無意味。市川実和子はよかった。出演:市原隼人、忍成修吾、蒼井優、伊藤歩。
- 06.9.17 根津神社300年祭、家宣の御輿が三基とも出て、金ピカで、すごかった。もう一生拝めないかもしれん。
- 06.9.16 DVD映画「ラヴァーズ・キス」2002 及川中 原作漫画:吉田秋生 ☆☆☆
注目の若手俳優総出演。成宮寛貴、宮崎あおい、市川実日子、阿部進之介、石垣佑麿、脇役陣は期待通りの芝居でよかったが、主役の平山綾だけがいまいちで失敗。
- 06.9.16 芝居「蒲田行進曲」つかこうへい、青山劇場 ★☆☆
思ったよりよかった。やはり素晴らしい脚本だ。誰がやっても。伝説の作品だから。
元祖あっくん佐藤敦啓のこれほどの輝きは見たことがない。我々の世代にはえもいわれぬ感慨があるねえ。…台詞はまだ言えないけど。そんなこたどうでもいい。女形ってこうやって魅せるのね、と思った。赤塚篤紀にはできない・・・。
芝居としては、前回の草なぎが最高だったので、比べようがないのだが。決まっていたジャニーズ3人の配役など、どうにもならない状況の中、演出がんばった。
コーヒーカップには一時間ほど笑い転げたさ。ギャグとしてだけでなく、こなれてしまった錦織のあざとい演技を、うまく隠して歌の良さをひきたてる、絶妙の演出だった。
黒谷友香は小夏じゃないし、風間俊介もヤスじゃない。もっとチビとか十円とか言いまくって、違う関係にすればよくなりそうだが。それには名台詞マコトを捨てなければ。マコトは草なぎだった。
若社長役・赤塚の出番の少なさにびっくり。「社長に犯され続けて狂った中村屋」というのをやりたかったのかもしれないけど、ジャニーズ的にNGだったのかも。そこまで追いこめば敦啓が化けたかもしれないのにー。それでガラスの十代とか歌ってくれたら泣いたさ。
- 06.9.15 ドラマ「タイヨウのうた」原案:坂東賢治 ★☆☆
割とよかったが。沢尻エリカが嫌いで泣けず。山田孝之はいいし、ベタだがバンドのメンバーたちもよかったが。あんな超ど下手だった要潤が普通に喋ってることに感慨。
- 06.9.13 映画「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」2005 Stephen Woolley ★★☆
ブライアン、らぶりぃ〜〜〜!!!
つーか、主演のレオ・グレゴリーくん♪
が、めちゃめちゃキュートで繊細で、ステキ。
イギリスに行くと、こんなかわいいアホ学生がいるんですか?
おねーさん、墜ちたいです、まじで、プールの底まで。
音楽面の描写は少ないので、ストーンズがかっこよくてブライアンが天才というのは、常識、で見るべし。ファッションよし、女優陣もよし。キースのいけてなさ…。
- 06.9.12 録画映画「海猿」2004 羽住英一郎 原案:小森陽一 原作:佐藤秀峰 ★☆☆
フジも面白い話に目をつけた。伊藤英明&加藤あいもナイスキャスティング。全然私の好みじゃないけど、暇つぶしにはなった、タダだし。海とか映像美は皆無。テレビ的。
- 06.9.11 録画単発ドラマ「Happy!」原作漫画:浦沢直樹 ☆☆☆
あ、ありえねえ・・・全員が全員ど下手で、バカにしきった演出(片山修)。土田英生(劇団MONO)もこんなんでいいのか? 相武紗季ってレガッタが初ドラマなのかと思ったら、既に何本かでてるのね。それであの演技とはすさまじい。とにかく、ここに出てた奴ら(田口淳之介、小林麻央)が出てるものは二度と見ない。
- 06.9.10 DVD映画「電車男」2005 村上正典 ★☆☆
まあまあ。山田孝之はやっぱうまいなってことで。もともとゆるーい、かゆーい物語だから、共感のしようがないんだけど。前向きさがこんな直接的に伝播していくのが、ダメだと思う。
- 06.9.8 ドラマ「レガッタ」原作漫画:原秀則 ☆☆☆
あー、つまらなかった。所詮、悩みとか努力のない人間(速水もこみち)には何も生むことはできないな。相武紗季、若槻千夏、ありえねえくらい下手、こいつらの出ているものは二度と見ない。
松田翔太ちゃんも演技はまだまだ兄には及ばず、でも綺麗だから許す、手足が細くてボート選手のリアリティは全くないが。
えー、窪塚俊介ってコレかよ、めちゃめちゃいけてない。
- 06.9.7 ドラマ「下北サンデーズ」原作:石田衣良 ☆☆☆
まあそんなに悪くもなかったけど。上戸彩は悪くない。脚本:河原雅彦(劇団ハイレグジーザス)はクドカンにはなれないってことで。こんな小劇場ないし、あったとしても無意味。楽しんでればいい!なんてのは芝居やめろ。
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