2005.11 いろいろ感想文
- 本「続・明暗」水村美苗 ☆☆☆
昔よんだ時は、これもいいと思ったけど。今回はなんか絶対ちがうと思った。女二人の直接対決なんてそんな下劣なこと漱石先生は書かないもん。清子と静かに別れて、お延の元に帰るんだもん。
- 05.11.23 ドラマ「白い巨塔」原作:山崎豊子 ★★★
帰国前に見てたんだけど、最終二話だけ見逃してたのでレンタル。
すごい本だ。唐沢、江口もいいけど、なんといっても品川徹の大河内教授。
彼の存在で、財前の破滅がすけてみえるもの。石坂浩二、伊武雅刀、かたせ梨乃と、さすが。
ミッチーの弁護士もよかったさーギャグはできないけどー。
- 05.11.13 芝居「芝居〜朱鷺雄(ときお)の城〜」ひょうご舞台芸術、紀伊國屋サザンシアター ★★☆
山崎正和の新作は、期待したほどではなかったが、なかなかよかったと思う。
幕間には、おっさんのドリームだな、と思ったが、
終演後には、しかしこの構造は一筋縄ではいかない、と思い、
しばらくたって、やっぱり羽根はえたおねーちゃんいいかも、と思った。
天才作家・風間敏の死をめぐる男女の愛憎推理劇を軸に、書けなくなった作家・八州朱鷺雄(辻萬長)が若い娼婦の園美(宮本裕子)に出会い、死を選ぶ物語。モチーフは三島由紀夫の聖セバスチャンの殉教。
思い起せばいいことをたくさん言っていた。
人間はサーカスに感動する、やっている人が恐怖を感じているから。
もう一つ感動するものは「物語」、物語には二種類あって「未来への夢」と「過去の思い出」。
大衆は天才を賛美する、天才は何も生まないから、そして努力して生み出す人間は徹底的に叩く。
深い、深いなあ。これ聞けただけで満足。
友人の感想が、「私達の現状はもっと深刻、古い」だったのに笑った。それ、三島に言ってやって!
- 05.11.8-11 国際会議@本郷
リストに戻る
←先月 翌月→