2006.8.18: プラハIAU国際天文学会7

8時起床、朝食、9時から Supernova Session に出る。

朝一は元ボスが喋るので。藤原定家「明月記」にのってる SN1006 の千年記念なので、Ia型超新星について喋らないといけないのだが。

昨日、元ボスがほくほくメモリースティックを差し出してきて、くれた画像はプラハの町でみかけるスーパーマーケットの看板。

今日のトークでも冒頭でほくほく見せて、もう、めちゃめちゃウケていた。看板の画像そのものよりも、それを見せたくてたまらない元ボス、にみんなウケていた、と思う。

80年代の自分の論文から始まるIaの話はいつも感動的である。最後はー、私の新作 cosmic Ia & GRB rate の図なのにー、時間なくて10秒くらいしか出されず、質問もなし。せっかくBSとかいたのに…。

コーヒータームのときにTBに会った。今回、アバンダンスの人はあまり来てないのに珍しー。あとCN先生にも再び。

その後は light curve なので、町へ逃げる。ここへきて、日曜日以来、ずーっと会議出てて一度も観光してないし、チェコという国に嫌気がさしたので、予定をくりあげて、明日ミュンヘンに帰ることにした。だから町を見るのは今日しかない。

午後の supernova cosmology には戻ってきたいから、あんまり時間ないぞ。地図をじっとみて、まだ見てない4個所を周回するプランをたてる。

まず地下鉄でMuseum。駅を出ると sv. Vaclava 騎馬像のある広場。そしてどーんと

国立博物館 (1818 ネオ・ルネサンス)

建物みるのが目的なので、中には入らず。その前の車の流れが早い道路を左にちょっと歩いたところに

国立オペラ座 (1887 ネオ・ルネサンス)

地下鉄に戻ってMustek。旧市庁舎の広場の方、まっすぐいかず寄り道して、ドン・ジョウァンニ初演の

Estates 劇場 (1781-83 古典主義)

そして、一番有名な Staromestske (Old Town) 広場

Tyn 教会 (14c-16c ゴシック)、中 (17c バロック) は予約のみ。

市庁舎と天文時計(1338)

ヤン・フス像、ゴルツ・キンスキー宮殿

旧市街の sv. Mikulase 教会

そこからちょっと北に歩く。ユダヤ人街、雰囲気ががらっと変わった気がする。建物の区画が小さく細かくなり、店先の人々の目つきが険しくなった。気軽に入って買物とかできない感じ。

ユダヤ教の集会所、シナゴーグ。一番古くて有名な新旧シナゴーグに入ろうとしたら、切符は別の売店で買えといわれ、並ぶ。新旧シナゴーグのみが200Kr 、他のいくつかのシナゴーグを見るならまた200Kr。・・・一つでいいや。バーコード付のチケットで、入る時もものすごく厳重にチェックしていた。


Old-New シナゴーグ

Maiselova シナゴーグ

Pinkasova シナゴーグ

中では写真も絶対に撮れない。ものすごく厳重に注意している。・・・たいしたものないのにな(爆)いやほんと、古い回廊とただの一部屋で、中央はちょっと高くなってて、壁際に布の祭壇?みたいなのがあって、勉強用の?椅子が周囲に並んでて、柱の彫刻とかはちょっとあったけど、それだけ。これで 200Kr ???

ユダヤ人(の集団)にふれるのは初めて。話にはきいていたが、こいつら、ほんとに強欲。シェークスピア先生のシャイロックがとってもよくわかりました。そりゃ借金反古にした上に娘駆け落ちくらいやってやりたいですな。

そこから川の方へ行くと 芸術の家 Rudolfinum (1786-84 ネオルネサンス) という、チェコフィルのホールのあるナイスな建物があったのだが。

sv. Anezky 修道院をめざして東の方へ。途中、二つほど教会をすぎる。中心地をはずれたからか、鉄格子の大きな病院とか、廃虚の建物とかも出てきて、東欧な感じになってきた。暗くなったら絶対に歩きたくない。

sv. Simon a Juda 教会、Hastalem 教会

sv. Anezky 修道院

なんか修道院みたいなーと思って。100Kr 払って入ったら、中は美術館になってて、宗教画、祭壇画、彫像、チェコ中の教会から集めたんじゃないかってくらい大量にみせられた。でも宗教画ってストーリーがわかってくると、結構面白いな。これで 100Kr なんて安い! キリストさんありがとう(違)

美術館パートがおわると、ようやく初期ゴシックな回廊に出て、礼拝堂に入る。がらーん。祭壇も何もないが、フレスコ画もほんのわずかしか残っていないが、柱の彫刻とか、リブとか、窓枠とか、空間全体の感じも、美しいではないか。

他に人がほとんどいないのもいい。そこにいたもう一人の西洋人の女の子も、柱とかパーツで写真とってて、仲間な感じ。別に私は建築やってるわけじゃないけど。

ああ、回廊はいいなあ、回廊が好き。低めな天井、小さめの窓、中庭、そこから望める尖塔、なんかね、ウィーンの Heiligenkreuz で目覚めた。教会よりも修道院が好き。

川沿いに出たら郵便局の建物がすごいことになってた。

郵便局

トラムが来そうにないので、一気に南にがしがし歩いて、Namesti Republiky に出る。このへんは15日にも通りがかったが、改めて写真とる。市民ホールの中には、いろいろナイスな美術品があって、楽しかった。

市民ホール (1905-11 アールヌーボー)

火薬塔 (1475 ゴシック)

おっともう時間だ。急いで会場に戻る。supernova cosmology は別に新しいことはなく、わざわざ戻った甲斐はなかった。Trimble の Closing は面白かった。全部のポスターチェックして引用するなんて、偉いなこの人。私もポスター出せばよかったー。

5時半に終って、また会場を飛び出す。すぐそばに Vysehrad 城っつうか墓地があってまだ見てない。古い城壁、門、地下道、時間がある時にゆっくり歩けばそれなりに楽しいかも。教会も二つあるが、St. Martin教会しかたどりつけず。中も入れず。

今夜は6時半から、研究会のコンサートがあるのだ。ホテルに帰って着替えて、慌ててまた会場へ。もう入場はすっかり終わって、一番前のはしっこしか席がなかった。すぐに始まる。演奏は、いちまちだったが、席のせいも多少はあるかも。

出て、明日帰るよーとさよならの挨拶したかった人々を探す。またABとタディ先生とSpitzerな人々、おお、半分以上イギリス人、とで夕食。IP Pavolovaの行こうとしたレストランは満席で、韓国料理にするー?とかいいながら、別のビアホールっぽい店へ。中に通されて、外がいいと移ったのに、外は9時までで、また中に戻る。

昨日のキムチチゲで胃腸はいくらか回復したし、チェコ料理は今夜で最後で、明日ミュンヘンに帰れば御飯と味噌汁が食べられるから、調子にのって、豚肉のクリームソース&フレンチフライ! 黒ビールはぼんやりした味でいまいちだった。

奥の席に別の日本人集団がいて、めちゃめちゃ大声で喋っててうるさかった。わたしー、イギリス紳士的な気の抜けたソフトな声しかもう受け付けないからー。つーかブリティッシュ・イングリッシュしか聞こえませーん。

電車はなくなるが、下のバーで、チェコビールもう一杯。1時にお開きになって、助教授の先生に送ってもらった!


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