2006.7.11: リヨン研究会3

8時起床。よくねた。8時半に出る。9時からセッションなので急がねば、と思ったら間違えてまた地下鉄に乗ってしまった。ちがうのー、今日は寄り道する時間ないのー。

9時についてすぐセッション。ここで某韓国人との戦いを書かねばなるまい。

最初に会ったのはMPAでの研究会だった。タディ先生の友達で紹介される。その時の人を馬鹿にしたような態度で、瞬時に一方的に嫌いになる。奴はそもそも女というものを馬鹿にしているに違いない、などと叫んでいたら、「友達なんだけどなあ・・・」とバツが悪そうにしていた。

韓国人数人がこの間も天文台に来た。私の八方美人ぶりを発揮して何食わぬ顔で「Nice to meet you」とかいってたのに、A教授が懇親会で全部ちくってしまった。

すると奴は、私のトークの後に、サイエンスの質疑応答をしていた時に、「By the way, I'm not against woman」と言いやがった。わたくし、絶句。何も返せませんでした。

会議中には我々ポスドク・学生には目もくれず、「このことについてA教授とタディ先生のご意見を伺いたい」などとあからさまに言うのがむかつく。儒教的階級主義かよ。いま実際にそれやってるの、我々だから。

ちなみにこの会議の懇親会は、私は祖母を巨人戦に連れて行ききつつ自分はプリンス新庄をめでるために「巨人−日ハム戦」のチケットを取っていたので、欠席。新庄ラブ〜♪ 私があまりに応援しすぎて巨人が負けてしまった。

今回も「Nice to meet you」で始まり、奴の「楕円銀河はつい最近まで星形成をしていた」トークに「これはどう説明するのか」と質問したら、「説明する必要はない」と百倍流暢な英語で返された。悔しい。なのに終わった後に、私に向かって親指を立て「グット・ジョブ」。何がグットじゃコラ。むかつくむかつくむかつく。

昼。参加者は銀河の人ばかりなのだが、数少ない星の人で、野本研で顔なじみのスイス人が、和食レストランに行きたいというので、また日本人を誘っていく。

「和民」という名でロゴまでパクっていたが、「民」の字にへんな点がついている! お寿司と焼き鳥のセットをいただいた。量が多くておなかいっぱい。味は・・・ヨーロッパ仕様だったがドイツ仕様よりはまし。

2時からセッション。今年のヨーロッパは猛暑で、昼間は35度になるが、この会場にはエアコンもなく窓もない。午前中はいいが午後になると気温はどんどん上昇し、思考力は停止する・・・。なんか質問しようと思ったけど、面倒になってやめた。何を聞こうとしたのかも覚えていない。

イタリア人(いちお友達)がトークの冒頭で、イタリア優勝の画像を背景に使い、集中できないからやめるね、というネタをやっていて、空気が10度くらい下がった。やめろってそういうネタは。シャレにならないから。いわゆる空気よめ、って奴だな。

6時にセッションが終わってダッシュで帰る。ホテルにパソコンを置いてすぐに出る。まだ今日は観光してないのだー。

リヨンの町は、セーヌ川とローヌ川という二本の川を挟んで広がる。丘のある旧市街は一番西。私が泊まっているのは中央。世界遺産に指定されている区域はその両方に広がる。

旧市街はもっと時間のある時にゆっくりみたいので、今日は中央の新しめのところを攻める。

Cordeliers下車、北西に少し歩いて Saint Nizier 教会。14-15c、ゴシック・フランボアイヤン様式の典型。って?「炎の燃え上がるような形状」たしかに尖塔はそうだが、この窓とかバラ窓とかはそうなのか?オルガンや説教壇など、随所にトゲトゲ装飾がみられるので、たぶんそれのことだろう。

Saint Nizier 教会

ファザード、扉の上は大きな半円蓋であまりゴシックぽくないような。二本の尖塔がそびえ立つが、二本の色と高さが違っている。右側にはゴシックの装飾がなされているが、左側は煉瓦がむき出しになっているのか。側壁には思いっきりフライング・バットレス。

ここにもステンドグラスいっぱい。細かく絵のようなデザインが多い。ちょっと新しめなのかな。炎のような波の集合体にはみえないんだけど・・・。両側に礼拝堂が並んでいて、それぞれに絵とステンドグラスがある。それを全部コレクション。


駅に戻り、駅のすぐそばの Saint Banaventure 教会にも入っておく。外観はロマネスクのバジリカに無理矢理ゴシックのファザードをつけた感じ。再建かな?

外観は古いのに、入り口はガラスのドアで仕切られていて、中は新しい感じだった。ステンドグラスもテラテラしてる。

Saint Banaventure 教会

また地下鉄にのり、Hotel de Ville下車。オペラ座。現代フランスの代表的建築家ジャン・ヌーベル設計。

オペラ座

びみょーっ、っと思わず現代語を使ってしまった。黒いカマボコ型。フランス人デザイナー ヤン・ケルサレによる赤い照明がいいらしい。夜にこないとダメかも。

市庁舎

その向かいの市庁舎は工事中で中には入れないようだった。シモン・モーパン設計、1700年 JHマンサールがファザード改築。(道をまわると西側にテロー広場があって、後日また行く。)

オペラ座の脇の広場は、現代的だがなかなかいい感じで気に入った。左手に円盤のオブジェと噴水、右手は浅い階段で小高くなっていて、山頂に緑のオブジェ、階段の脇に水路が流れ、段差のない自転車道が走る。学生風の若者が本を片手にくつろいでいる。

7時40分、ま、今日はこんなとこで観光終了。8時にイタリア人と夕食の約束をしているので、ホテルに戻ってシャワーしてから待ち合わせ場所へ。暑くて汗かきまくりだから。

泊まっているホテルにはクーラーはなかった。厳密には、クーラーのスイッチはあるのだが動かず、聞いたらメンテナンス中だという。ま、貧乏なフランスだしな。

私はもともとクーラーは好きではないので、なければないでよいのだが。このところは夜になっても暑く、暑さで目が覚めてしまうこともある。頻繁にシャワーをあびて体温と体感温度を下げる。


目次に戻る  次の日記に行く