2005.5.27: パリの呪い日記6

この研究会が楽しいのは、大先生が勢ぞろいなのに、トークは現役の若手中心ということだろう。今日の若手のレビューもなかなか素晴しかった。こういうレビューができるようになりたいがな。。。

老人たちはようわからんことを喋らずに、自分の専門をきっちりやって、たまに鋭い警鐘鳴らしてくれりゃいいのよ。

昨日、ずっと黙ってたPagel先生が「その仮定ならその結果はおかしい、これをやってみるのは good exerciseだ」と言ったのはかっちょよかったなー。

命名、ジェイ様。敵対するイタリア人の質問を、「だっておめーら、これ観測してねーじゃん」とばっさり切り捨てた。かっこえぇぇぇーーー。

でも私がつっこみたいのはそこではない。トークの前にちらりと映しだされたパソコンの背景写真、二人のぶりぶいかわいい子供よりもぶりぶりかわいい真ん中のジャニーズスマイルは誰ですか?絶対に狙ってる…。

最後のまとめは偉い先生で、ちょっと政治的に歪められていた。でも全体的にすごくいい研究会だったと思う。化学進化に関してはほぼすべての内容がカバーされていたと思うし、公平で、勉強になった。

銀河形成の分野もこうであってほしい…。

 * * *

午後は3時頃に終わったので、また観光に行こう。

会期中、何度か覗いた会場近くの St. Etienne du Mont 教会。マイナーなのでもステンドグラスとかちゃんとあって、戦勝国はいいなあ。

St. Etienne du Mont 教会

4時、近くのパンテオンの中を見ておく(7EURO)。conference dinnerの前に入ろうとした時は入れなかったので。広い空間に壁画びっしり。

パンテオン

そんな充実した気分で歩いていたからか、その時ふと、そこの絵が入ってきた。ベッドに横たわる死にゆく老人と、集う人々。命が、心が、つながっていく感じがした。

その時は珍しくカメラを持っていなかったので詳細は思い出せないのだけれど。いま検索してみたら、Jean Paul Laurensという人の「聖ジュヌヴィエーブの死」という結構有名な絵だった。私の感性も捨てたものではないではないか。

そうだ、パリといえばドラちゃんを見なければいかん。平野啓一郎『葬送』にいたく感銘を受けた私としては。

5時、ホテルに寄って荷物を置いて、リュクサンブール宮へ。といっても、今は上院として使われているので、中に入ることはできなかった。ちぇー。天井画みたいのにー。

リュクサンブール宮

仕方がないので、庭園のベンチに腰かけて、宮殿を眺めつつ、ぼーっとひなたぼっこ。寒い寒いって文句いいながら毎日ここ通って、部屋の窓から歩いてる女とか見てたんだよな・・・

公園の近くに滞在されてるのか、PEN先生が二度も通りかかって、このコ何やってんの?という感じで「いつ日本に帰るの?この仕事続けるの?」と話しかけてきた。

そこに2時間くらいいて、帰り道の途中でまたお寿司たべて、ホテルに戻る。昼も入れて4度もお寿司食べてしまったーん。


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