幕があがるとオペラ座、舞台面には椅子がたくさん並んでいる。教会じゃないのか。カヴァラドッシが描いている壁画が下手にある。まず政治犯がでてきて、そのあとKaufmann登場。壁画前の脚立にあがって歌ってくれたのでよく見えてよい。老けて太ってもはやイケメンテノールの面影はないが、珍しく最初からちゃんと歌ってた。
オペラ座の幕をくぐって黒ドレスのトスカが登場、Yonchevaも相変わらず太い声。体も太くて美しくはない。台本通りのいたいキャラ。
子供たちの合唱団ののち、オペラ座の袖の脚立にTerfel場!こちらもハゲかかってきたが、演技力には底がない。完璧にスカルピア、冷酷さとトスカに対する粘着がすばらしく、もう応援してしまう!ああ、早く二人には死んでほしい・・・
上手の幕が開くときらびやかなマリア像が現れ、司祭も4名。ここはやっぱり紹介だったのか?
休憩のち2幕。スカルピアのオフィスの下手にあるのはトスカの肖像画か?上手にデスク、その上に蝋燭、食事が運ばれてきた、チキンだった。トスカがきたのち、カヴァラドッシがひきたてられてきて舞台袖へ。拷問シーンはみえない。
YonchevaのVissi darteうまいす。
肖像画をぶったおし、デスクから取ったナイフでスカルピアをぶっ刺し、つばをふっかけ、脱いでた自分のドレスを拾い、逃げていく。あれ、彼に蝋燭立ててあげないの?人を殺してしまった後悔が微塵もない。
3幕。冒頭の羊飼いの歌が少年でなくソプラノだった。。。
KaufmannのE lucevan le stelleもうまいす。
重唱もうまいす。死刑は演技で逃げられると思い込んでいるトスカ、カヴァラドッシには若干の諦めがみられた。早く死んでー、奥に並んだ兵隊がババン、後ろ向きで膝をつくカヴァラドッシ!トスカは舞台奥の暗闇に飛び降りた。
オペラ的な非現実的な物語ではあるので、舞台をオペラ座にしてしまった。Robert Carsenの着想は悪くない。ENOのLoy演出はそこから演劇=妄想の世界にいってしまったトスカの願い通りに死を受け入れる、という解釈で泣けたのだが。
安い席にしたのでほぼ立ち見。出待ちで初めてKaufmannと写真とれたが目つぶってるし。Terfelと同時にでてきたのでそっちはサインしかもらえず、後でバーにいたのだが声かけられず。人と話しててYonchevaには逃げられたー。
にしても、どこも予算削減で、こんなスター歌手を揃えるのはヨーロッパではチューリッヒだけ、ロンドンなんてスター歌手はいても一人、それもしばしば降板。。。