2005.6.20: ベストオペラ20

祝・オペラ50本達成。ランキング大好きなわたくしがベスト20を選出。

以下はバイエルン国立歌劇場でみたものです。 オペラは演出とキャスティングで大きく変わるので、他でこれがいいかはわかりません。でも楽曲と本がしっかりしているという点で、それなりの満足は得られると思います。

ドイツの劇場なのにモーツァルトがひとつも入っていない…。だって本がくそくだらねえんだもの。音楽もだせえし。

  1. Verdi「La traviata 椿姫」2回目
    一番最初に見たオペラが一番よかった気がする。オペラなんて中高の芸術観賞会でしか見たことなかったから、何もわからなかったけれど。だから本当にこれが一番なのかはわからない。けれど、あの感動がなければそのあとの50本もなかった。

  2. Wagner「Tannhaauser タンホイザー」2回目
    まだ David Alden の演出がスタイリッシュといえる頃。タンホイザー、新人のビーナス、そして Simon Keenlyside のヴォルフラムがめちゃめちゃ良かった。ヒロインはちょっと不満。後にWaltraud Meierのも見たが、それより最初に見たのが好き。

  3. Gounod「Faust ファウスト」
    人形劇を入れて緩急をつけ、人や装置を動かしまくるダイナミックな演出(David Pountney)。それに主演 Rolando Villazon の熱演。小難しいことは全然なくて、面白かったー!

  4. Verdi「Aida アイーダ」
    これまた装置を動かしまくるダイナミックな演出(David Pountney)。主役二人の歌はいまいちだったが、ヴェルディの楽曲の良さでカバー。恋敵のメゾ Nadja Michael に泣けた。

  5. Wagner「Der Ring des Nibelungen ニーベルングの指環」
    20時間半かけてみたワーグナーの超大作。演出の奇抜さに最初は幻滅したけれど、がんばってみてよかった(しかも立ち見)。神と人間の関係の再構築というテーマに感服。ジークフリートがいまいちだったので、楽曲の素晴しい二夜と四夜がよかった。指揮 Zubin Mehta。

  6. Bellini「I puritani 清教徒」2回目
    Edita Gruberovaがこの劇場によく出てくれるのも幸運だった。4作みて(「Anna Bolena アンナ・ボレーナ」、「Roberto Devereux ロベルト・デヴリュー」、下記ルチア)、いつも完璧だが、花ちぎって歌いまくってたこれが一番好き。相手役がいまいちなのが惜しい。

  7. Rossini「Il barbiere di Siviglia セビリアの理髪師」
    友達のパーティが入って、別の日にチケットを買い直して行ったら、この日だけ代役でロジーナが Vesselina Kasarova だった。真珠のコロラトゥーラ、この世のものとは思えない美しさ。

  8. Haendel「Saul サウル」
    ヘンデルのオラトリオ、とにかく合唱がめちゃめちゃすごい。それだけで泣ける。聖書が題材なので本もしっかりしてるし、Christof Loy の演劇的演出もよかった。

  9. J.Strauss「Die Fledermaus こうもり」1回目
    なんかいつもスペシャルバージョンに当たってやたら長くて疲れちゃうんだけど。はまり役揃いで歌もコントもいいし、バレエシーンはめちゃ楽しい。Zubin Mehta の指揮はハイテンション。

  10. Rossini「La Cenerentola シンデレラ」2回目
    子供でも楽めるコミカルな演出に芸達者な役者たち、なんとはなしに優しげな王子(Juan Jose Lopera)。そしてロッシーニの重唱の美しさ。二度みたが、アルト Sonia Ganassi がよかった。

  11. Puccini「La boheme ボエーム」
    王道の綺麗な演出(Otto Schenk)に舞台衣装、歌手は小粒だがよくまとまっていた。私は Elena Kelessidi の強気な歌が好き(ヴィオレッタ@椿姫の方がいいが)。

  12. Wagner「Die Meistersinger von Nuernberg ニュルンベルクのマイスタージンガー」
    個々の歌手の出来はまあまあだったのだが、合唱と演奏と演出のハイテンションぶりが楽しかった。とくに3幕。

  13. Donizetti「Lucia di Lammermoor ランメルムーアのルチア」
    ずっと見たかった Edita Gruberova のルチア。血まみれシーツひきずって歌いまくるシーンは素晴しいが、死んじゃってエンディングにいないのがもったいない。

  14. Weber「Der Freischuetz 魔弾の射手」
    ゴージャスな音楽でびっくり名作、主役の歌の物足りなさを補って余りある。演出もなかなかよかった。

  15. Puccini「Tosca トスカ」
    Roberto Alagna のエロっちい歌はよかった。音楽もいいし、演出・舞台も王道で良作。トスカ姫がもうちょい。

  16. Haendel「Ariodante アリオダンテ」
    まだ David Alden の演出がスタイリッシュといえる頃。とくに冒頭はわくわくした。この演出のおかげで、ヘンデルのどたばた喜劇の中では圧倒的にいい。男装メゾ Ann Murray はいつもイマイチなのだが。カウンターテナー Christopher Robson のマッドさが光る。

  17. Wagner「Parsifal パルジファル」1回目
    作品としては「Lohengrin ローエングリン」の方が好きなのだが。Waltraud Meier のクンドリーの迫力に。

  18. Verdi「Falstaff ファルスタッフ」
    劇場はえぬきの歌手たちでアットホームで好感。若手 Anja Harteros の貴婦人ぶりに注目。

  19. Bizet「Carmen カルメン」
    舞台衣装はまあよいが、歌手がかなりいまいちだった。楽曲と作品の良さに。

  20. Gounod「Romeo et Juliette ロメオとジュリエット」
    演出は最悪だったのだが。Marcelo Alvarez の甘い歌声と陽気なサイン会でランクイン。
わーい。ほんとに達成しちゃったよ。


目次に戻る  次の日記に行く